医療情報

国際的非営利団体コクラン、新型コロナウイルス感染症に関する一次研究をワンストップで利用可能なデータベースとして“COVID-19 Study Register”を公開

2020年4月7日、高品質の医療情報普及のために活動する国際的非営利団体コクラン(Cochrane)は、新型コロナウイルス感染症に関する一次研究(primary research studies)をワンストップで利用可能なデータベースとして“COVID-19 Study Register”を公開したことを発表しました。

“COVID-19 Study Register”は、新型コロナウイルス感染症に関する迅速レビュー(Rapid Reviews)も含めて、全てのコクラン系統的レビュー作成者が迅速にエビデンスを統合することを支援する目的で立ち上げられました。トピックの優先順位付け、利用可能なエビデンスの特定、及び最前線の医療者・公衆衛生政策立案者・新しい治療、診断、予防的介入を開発する研究チームが緊急に必要とするレビュー作成に役立つものである、としています。人を対象とした研究によって随時更新されます。

ドイツ国立科学技術図書館(TIB)、新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者を対象とするオープン化された教科書シリーズの第1弾として“Krisenmanagement”を公開

ドイツ国立科学技術図書館(TIB)は、2020年4月9日付のブログ記事において、新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者を対象としたオープン教育資源(OER)の教科書シリーズ第1弾として、“Krisenmanagement(危機管理)”の公開を発表しました。

TIBでは、同館のオープンサイエンスラボが新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者支援を目的として、迅速な図書製作(book sprints)・OER開発に取り組んでいます。この取り組みの一環として、8冊の公衆衛生サービスに関する教科書シリーズの製作が進められており、公開された“Krisenmanagement”は、このシリーズの最初のタイトルとなります。

“Krisenmanagement”はオープンアクセス(OA)となっており、GitHub上にも様々なフォーマットで公開されています。また、ドイツのeラーニングプロバイダー“oncampus”のウェブサイト上で、同書のコンテンツを基にしたMOOCが提供されています。このため、公衆衛生分野を新たに学ぶ医学生はすぐにこの教材を活用可能になっています。

米国国立医学図書館(NLM)、医学件名標目表(MeSH)の補足用語(Supplementary Concept Record)として新型コロナウイルス感染症関連用語5語を追加

2020年4月13日、米国国立医学図書館(NLM)は、同館が整備する医学件名標目表(MeSH)の補足用語(Supplementary Concept Record:SCR)として、2020年3月に新型コロナウイルス感染症関連用語5語の追加を行ったことを発表しました。

追加された用語は、“COVID-19 diagnostic testing(「新型コロナウイルス感染症の診断検査」)”、“COVID-19 drug treatment(「新型コロナウイルス感染症の薬物療法」)”、“COVID-19 serotherapy(「新型コロナウイルス感染症の血清療法」)”、“COVID-19 vaccine(「新型コロナウイルス感染症のワクチン」)”、“LAMP assay(「(新型コロナウイルス感染症検出のための)LAMP法による検定」)”の5語です。2020年3月26日から28日にかけて追加されています。

MeSHのSCRについて、2020年3月以前はプロトコルを補足する「クラス2」の使用が、癌に関わる用語に限定されていましたが、新型コロナウイルス感染症に対して利用可能な語彙の作成を促進するため、クラス2の使用範囲を拡大したことが併せて発表されています。

神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ、同館医学分館の貴重書『治験録』の電子化画像を公開

2020年4月6日、神戸大学附属図書館は、同館医学分館の貴重書『治験録』の電子化画像を神戸大学附属図書館デジタルアーカイブで公開したことを発表しました。

公開された『治験録』は米国の宣教医ベリー(John Cutting Berry)を著者とし1874年に発行されました。ベリーは1872年に宣教医として神戸を訪れ診療活動を行っています。『治験録』はベリーらが設立した貧民病院「恵済院」や神戸大学医学部附属病院の前身である「兵庫県病院(神戸病院)」等における診断・治療を記録した史料です。

公開された電子化画像の二次利用にあたって事前申請は不要であり、出典の明記、及び改変の際には改変の旨を明記することで自由に利用することが可能です。

医学分館貴重書『治験録』電子化画像を公開しました(神戸大学附属図書館,2020/4/6)
https://lib.kobe-u.ac.jp/libraries/15935/

株式会社医学書院、2020年6月末まで『今日の治療指針2020年版』収録の「オンライン診療の手引き」を無料公開:新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療関係者支援

2020年3月30日、株式会社医学書院は、同社の『今日の治療指針2020年版-私はこう治療している』に収録された「オンライン診療の手引き」を2020年6月末まで無料公開することを発表しました。

医学書院は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染防止のための対応のひとつとして、電話や情報通信機器を用いた相談・オンライン診療等の臨時的な取り扱いが報道される情勢を踏まえて、医療関係者を支援するために無料公開を実施する、としています。

「オンライン診療の手引き」は、医学書院の『今日の治療指針2020年版』ウェブサイト内にある「オンライン診療の手引き(無料公開中)」のリンクから利用することができます。

『今日の治療指針2020年版』収載「オンライン診療の手引き」無料公開について(医学書院,2020/3/30)
http://www.igaku-shoin.co.jp/misc/notice_telem-free_200330.html

arXiv、“COVID-19 quick search”を公開:arXivにホストされた新型コロナウイルス関連の研究成果を一覧表示

プレプリントサーバーarXivは、2020年3月30日付けのブログ記事において、“COVID-19 quick search”の公開を発表しています。

“COVID-19 quick search”は、arXivにホストされたコロナウイルス及び新型コロナウイルス感染症に関する全ての研究成果を一覧表示するためのクエリであり、研究成果は日付の新しい順から表示されるようになっています。

プレプリントサーバーmedRxiv及びbioRxivにホストされたコロナウイルス及び新型コロナウイルス感染症に関するプレプリントへの外部リンクも、arXivのウェブサイト上に新たに掲載したとあります。また、記事中には以下の注意事項も示されています。

・他のプレプリントサーバーと同様、arXivは詳細な査読を促進しておらず、ホストする論文の内容を特に推奨するものではない。arXiv上の研究成果は予備的なものと見なされるべきで、臨床診療や健康関連の行動の指針として使用すべきではない。同様に、確立された情報としてニュースメディアで報道されるべきではない。

ドイツ医学中央図書館(ZB MED)、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供

2020年3月16日、ドイツ医学中央図書館(Zentralbibliothek der Medizin:ZB MED)は、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供していることを発表しました。

ZB MEDは、生物情報学データ分析・テキストマイニング・データの視覚化・FAIR原則に準拠した研究データ管理・情報サービスのホスティング等へのサービス提供が可能であり、データのアクセス性や引用の度合いを高めたい場合、大規模データセットを分析したい場合、双方向的なデータの視覚化が必要な場合などには、それぞれ対応可能である、としています。

ZB MEDはデータの集約・再利用に関するサービス提供も可能であるとしており、関連する最初のサービスとして、同館のウェブサイト上で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のウイルス分離株の塩基配列データを視覚化したゲノムブラウザを提供しています。

Wolters Kluwer社、新型コロナウイルス感染症に関わる医療従事者支援のため2020年4月30日まで臨床意思決定支援リソースUpToDateのゲストパスを提供

医療従事者・学生向けに健康情報のソリューション・サービスを提供するWolters Kluwer社が、新型コロナウイルス感染症に関わる医療従事者を支援するため、2020年4月30日まで同社の臨床意思決定支援リソースUpToDateのゲストパスを提供しています。

このゲストパスは新型コロナウイルス感染症の大流行で深刻な影響を受けた地域において、UpToDateへのアクセス権限がない場合に提供されるものです。UpToDateのウェブサイトに設けられた専用ページからメールアドレスを送信し、手続きが完了すると、ゲストパスによってUpToDateへアクセスすることが可能になります。

UpToDate Complimentary Guest Pass Registration(UpToDate)
https://www.uptodate.com/register?code=COVID19_31820

コクラン・ライブラリー、新型コロナウイルス感染症拡大への対応の一環として利用制限を一時的に撤廃

2020年3月26日、国際的非営利団体コクラン(Cochrane)の系統的レビュー等を収録した高品質な医学情報源のデータベース「コクラン・ライブラリー」は、新型コロナウイルス感染症拡大への対応の一環として、一時的に利用制限を撤廃し世界各国の誰もが無制限に掲載コンテンツへアクセスできるようになっていることを発表しました。

「コクラン・ライブラリー」では、1万6,000件以上のコクラン系統的レビューとプロトコル(準備中のレビュー)、約2,300件の臨床現場の医療従事者向けに作成された簡潔なガイドであるCochrane Clinical Answers (CCAs)、33件の特定主題に関するコクラン系統的レビューを集めた特集であるSpecial Collections、エビデンスに関わる特定の主題についての総説記事であるEditorials、及び160万件以上を収録したランダム化比較試験のレジストリであるCENTRALなどを利用することができます。

「東邦大学・医中誌 診療ガイドライン情報データベース」、特設ページとして「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連するガイドライン」を公開

医学中央雑誌刊行会が、2020年3月25日付の同会のFacebookアカウントの投稿で、「東邦大学・医中誌 診療ガイドライン情報データベース」内に、特設ページとして「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連するガイドライン」を公開したことを発表しました。

「東邦大学・医中誌 診療ガイドライン情報データベース」は、東邦大学医学メディアセンターと医学中央雑誌刊行会が共同で構築するデータベースです。主に日本の学会などの機関で作成、翻訳され公表された診療ガイドラインの情報を提供しています。

新たに公開された特設ページでは、「厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部」「日本環境感染学会」「国立感染症研究所」などの国内の機関や学会などが公開している、新型コロナウイルス感染症に関連するガイドラインや、参考情報として感染症・感染予防に関連するガイドラインが掲載されています。

この特設ページは随時更新されます。特設ページに掲載されデータベースに未登録のガイドラインについては、原則として翌月初めの平日に行われるデータベース更新時に追加登録される、としています。

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