医療情報

E2426 - 「らしくない図書館」をまじめにめざしています

「図書館ってどこにあるんですか?」「昔の場所なら知っています。」(2011年にリニューアルこそしたが、昔の場所と一緒である……涙)数年前,ブックスタートでお母さんたちとお話ししている際に実際に多くあった質問。これは,大変だ!とにかく「トショカン」を知ってもらうために動かなければ!! 

E2428 - オンライン診療はお近くの公共図書館で(米国)

  コロナ禍において,国内外でオンライン診療の活用が進んでいる。自宅周辺に医療施設がない場合はとりわけ便利なサービスであるが,実際に自宅で受診するとなると,十分な設備や通信環境が整っていない,あるいは同居人がいてプライバシーを確保しづらい,という場合もあるだろう。米国の一部地域では,このような場合に「地元の公共図書館で受診する」という選択肢が生まれつつある。本稿では,参照文献にも挙げた複数メディアでの紹介記事を踏まえつつ,米・テキサス州ポッツボロ地域図書館の取組を中心に紹介する。

米・ペンシルベニア大学図書館、医学の学位論文をデジタル化し公開:1800年代初期の手書きの論文1,000件以上

米国のペンシルベニア大学のニュースサイト“Penn Today”に掲載された2021年8月10日付の記事で、同大学図書館が医学の学位論文を2年間かけてデジタル化し公開したことが発表されました。

同大学は南北戦争頃まで学位取得のため医学生に論文の提出を課しており、提出された論文は図書館に保存されていました。発表によると、今回デジタル化されたのは、1807年から1829年までの手書きの論文1,000件以上(合計6万ページ以上)で、同館のリポジトリで公開されています。

記事の中では、対象となった論文の特徴や、デジタル化・目録作成作業についても紹介されています。また、プロジェクトは、初期の医学関係資料を所蔵するフィラデルフィアの図書館のコンソーシアムが米・図書館情報資源振興財団(CLIR)から受けた50万ドルの助成を基に、実施されたと述べています。

PubMed Central (PMC)の更新版、“PMC Labs”で公開

2021年6月2日、米国国立医学図書館(NLM)傘下の国立生物工学情報センター(NCBI)が、無料の医学・生命科学分野の一次情報を600万件以上搭載するデータベースPubMed Central(PMC)をよりモダンで使いやすいものにするための更新を行っていると公表しました。また、更新作業の第1段階を“PMC Labs”で公開し、利用者からのフィードバックを求めています。

今回の更新作業では、アクセスの多い情報を最初に目につきやすい場所に表示することを目的として、トップ画面、サイト構成、記事詳細画面の変更を行っています。検索結果画面は変更されておらず、検索結果画面からフィルターを使用したり詳細検索を行ったりすることで、これまでのPMCと同様の検索が可能です。記事詳細画面では論文自体の表示はほとんど変わりませんが、関連記事の表示等を変更しており、更新された箇所についてFigure2で詳記しています。 

フィードバックの結果を受けて、現行のPMCの更新を行うとしています。

なお、PMC収録コンテンツの書誌情報を含む二次情報データベースPubMedの更新は2020年に完了しています。

オープンアクセス誌eLife、医学分野のプレプリントを対象としたコンサルティング査読と編集チェックシステムの導入を発表

2021年6月16日、オープンアクセス誌eLifeは、公衆衛生・医療政策を含む医学分野のプレプリントを対象として、コンサルティング査読と、臨床医・臨床研究者による編集チェック(editorial oversight)のシステムを導入することを発表しました。

目標として、医学分野のプレプリントサーバーであるmedRxiv上で「査読済みプレプリント」を作成し、読者や潜在的な利用者に、研究の詳細な評価、研究の潜在的な影響力についてのコメント、利活用における視点を提供することを挙げています。eLifeは、新しい研究成果に豊富かつ迅速な評価を提供することによって、「査読済みプレプリント」が、ジャーナルインパクトファクターに代わり医学研究の質を示す信頼できる指標になることを期待する、と述べています。

【イベント】闘病記文庫開設15周年記念シンポジウム2021「新型コロナウイルスとの闘い~アフターコロナにおける図書館の可能性を考える~」(7/10・鳥取)

2021年7月10日、鳥取県立図書館主催(鳥取大学共催)の、とっとり県民カレッジ連携講座・鳥取大学サイエンスアカデミー連携講座「闘病記文庫開設15周年記念シンポジウム2021」が、「新型コロナウイルスとの闘い~アフターコロナにおける図書館の可能性を考える~」をテーマに開催されます。

同館の闘病記文庫開設からの15年間を振り返りつつ、新型コロナウイルス感染予防の正しい情報を得るために、また、人権を尊重し、安心して暮らせる地域をつくるために図書館に何を期待するのか、図書館とアフターコロナの未来を共に考えることを目的とし開催されます。

内容は以下の通りで、参加には事前の申し込み(先着順)が必要です。同館での参加(40人)のほか、ライブ中継会場(米子市立図書館(20人)・琴浦町図書館(5人)・あわくら図書館(10人)・新温泉町立加藤文太郎記念図書館(20人))での参加や、Zoomによるオンライン視聴(100人)も可能です。

6月1日から7月30日まで、ハンセン病問題啓発パネル展示も行われます。

(1)記調講演 『新型コロナウイルス変異株の流行とワクチン接種』
講師:景山誠二氏(鳥取大学医学部副学部長、鳥取県新型コロナウイルス対策専門家チームメンバー)

Europe PMC、心理学分野のプレプリントサーバー“PsyArXiv”の収録論文を検索対象に追加

2021年5月11日、Europe PMCは、心理学分野のプレプリントサーバー“PsyArXiv”の収録論文1万4,000件以上を検索対象に追加したことを発表しました。

発表によれば、Europe PMCは2018年以降、査読誌の論文に加えて29万点近くのプレプリントを検索対象に追加しています。

PsyArXiv preprints now indexed in Europe PMC(Europe PMC, 2021/5/11)
http://blog.europepmc.org/2021/05/PsyArXivpreprints.html

参考:
Europe PMC、プレプリントサーバ“Research Square”に収録された4,500点以上の新型コロナウイルス感染症関連文献のインデクス化を完了
Posted 2021年1月20日
https://current.ndl.go.jp/node/43037

COVID-19についての研究データ共有状況の評価(文献紹介)

2021年4月26日付で、Springer Nature社が刊行する科学計量学分野の査読誌“Scientometrics”に、スペイン・バレンシア大学のRut Lucas-Dominguez氏らによる共著論文“The sharing of research data facing the COVID-19 pandemic”が掲載されています。

この論文は、科学出版物の根拠となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての研究データの共有状況を評価することを目的としています。対象とした科学出版物は、2019年12月1日から2020年4月30日までの期間にPubMed Centralに登録された論文のうち、COVID-19に関連がある5,905報です。うち13.6%である804報は研究データを含んでいます。最も研究データの共有を行っている学術雑誌は、The New England Journal of Medicine、The Lancet、The Lancet Infectious Diseasesであり、最も使用されているキーワードは肺炎(pneumonia)であり、最も使用されているリポジトリはGitHubおよびGenBankでした。

オープンアクセス誌eLife、同誌の投稿プロセスにプレプリントサーバーmedRxivへの投稿を統合

2021年4月21日、オープンアクセス(OA)誌“eLife”は、eLifeの投稿プロセスに医学分野のプレプリントサーバーmedRxivへの投稿を統合することを発表しました。ライフサイエンスや医学コミュニティでのプレプリントへの支持の高まり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを背景としたCOVID-19関連のプレプリント増加を受けたものです。

2016、2017年にbioRxivと行った同様の取組に続くものであり、eJournalPress及びmedRxivのサポートにより実現されました。論文著者は、medRxivへのプレプリント投稿後に同時にeLifeに投稿することが可能となり、また、eLifeの投稿システムからmedRxivに直接投稿することも可能となります。medRxivとの間で、このような双方向の統合を投稿プロセスに組み込んだのはeLifeが初めてであると述べています。

著者がeLifeに先に投稿する医学分野の論文については、編集者が査読プロセスに回した直後の完全な投稿プロセス(full submission process)において、eLifeがプレプリントをmedRxivに直接投稿する計画であるとしています。

新型コロナウイルス感染症拡大下でのプレプリントの出版率と被引用数(文献紹介)

2021年3月3日、オープンアクセスジャーナルPeer Jが、” Publication rate and citation counts for preprints released during the COVID-19 pandemic: the good, the bad and the ugly”と題した論文を公開しました。著者はエクアドルのサン・フランシスコ・デ・キト大学のDiego Añazco氏、Bryan Nicolalde氏ら7名です。論文では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受けて数多くのプレプリントが公開されてきたことを背景として、これらのプレプリントがどの程度学術雑誌で出版され、引用されているか調査を行っています。

調査の対象となったプレプリントは、2020年1月1日から2020年5月31日までにbioRxiv、medRxiv、Research Squareに投稿されたCOVID-19に関連する5,061報のプレプリントです。5,061報のプレプリントのうち、学術雑誌で出版されたものは288報(5.7%)であることが報告されています。学術雑誌で出版されたものは学術雑誌論文としてもプレプリントとしても、学術雑誌で出版されていないものより被引用数が高いことが明らかとなっています。

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