オランダ

米・SPARCによるElsevier社がオープンアクセス(OA)要項受諾の見返りに同社のデータ分析製品の購入を研究機関へ要求している問題への警鐘(記事紹介)

米・SPARCは2019年12月10日付で、“Leaked Dutch Contract with Elsevier Raises Significant Alarm Bells”と題した記事を投稿しました。

同記事は、Elsevier社とオランダ大学協会(VSNU)との契約交渉漏洩の報道により明らかとされた、同社が学術雑誌契約におけるオープンアクセス(OA)要項を受諾することの見返りに、同社のデータ分析製品購入をVSNUへ要求している問題について、重大な警鐘を鳴らす目的で発されたものです。契約内容の正確な詳細は不明でありElsevier社は報道には誤りがいくつか含まれていると主張しているものの、SPARCは大筋では信頼できるものであるとして、このような契約に署名することは非常に問題があり、研究機関やコンソーシアムは短期的な利益を追求する前にその影響をよく検討すべきであると警告しています。

SPARCはこうした契約の問題点として以下の5点を挙げています。

1. 出版に関する契約とデータに関する契約が結び付けられることは、一方のみの解約などの柔軟性が制限される可能性があり問題である。

2. データ分析事業において出版コンテンツを持つ事業者への独占・寡占を促す可能性がある。

英国王立化学会(RSC)、オランダ・SURFmarketコンソーシアムとの間で”Read & Publish”契約を締結

英国王立化学会が、オランダの研究大学コンソーシアムであるSURFmarketとの間で”Read & Publish”モデルを含む契約を締結したことを発表しています。

契約期間は2019-2020年までの2年間で、SURFmarketに加盟している13機関中8機関が、”Read & Publish”を採用したとのことです。

Royal Society of Chemistry agrees landmark journals deal with Netherlands consortium(RSC)
https://www.rsc.org/journals-books-databases/open-access/read-and-publish/community/landmark-journals-deal-with-netherlands-consortium/

オランダ・LocHal Public Library、“World Building of the Year 2019”を受賞:機関車格納庫を改修

2019年12月6日、オランダ・アムステルダムで開催されていた世界中の建築家が集う“World Architecture Festival”において、オランダ・LocHal Public Libraryが、World Building of the Year 2019”に選ばれたと発表されています。

報道によると、同館は1932年に建設された機関車格納庫を改修したもので、館内には図書館と芸術団体、コワーキングスペースが所在し、また、講義室やイベントスペース、ラボなども設置されているとのことです。

また、同館のインテリアデザインも、 同時期に開催されていた“INSIDE World Festival of Interiors”において“CREATIVE RE-USE”賞を受賞しています。

@worldarchfest(Twitter, 2019/12/6)
https://twitter.com/worldarchfest/status/1203061594453954562

学術雑誌契約のオープンアクセス(OA)要項モニタリングに必要な論文レベルのメタデータのチェックリスト化(文献紹介)

2019年11月26日付で、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌において、論文“Monitoring agreements with open access elements: why article-level metadata are important”が掲載されました。英・JiscのMafalda Marques氏、オランダ・ライデン大学図書館のSaskia Woutersen-Windhouwer氏、フィンランド国立図書館のArja Tuuliniemi氏による共著論文です。

近年、コンソーシアムや学術機関が、論文処理費用(APC)の割引・オフセット契約・“Read and Publish”契約といったオープンアクセス(OA)要項を含む契約を出版社と締結する事例が増加しています。こうした契約を締結した場合、コンソーシアムや学術機関はOAで出版された論文数、契約のコスト、契約の価値をモニタリングする必要があるため、出版社は契約に基づきOAで出版された論文に関して、コンソーシアム・研究機関・資金助成機関に対する説明責任を負います。出版社がこうした説明を行うための方法の1つは定期的に論文レベルのメタデータをレポートとして報告することです。

cOAlition S、主要学術分野における研究成果オープンアクセス(OA)化の手段とPlan Sへの準拠状況に関する「ギャップ分析」の実施報告書を公開

2019年11月21日、cOAlition Sは、主要学術分野における研究成果オープンアクセス(OA)化の手段とPlan Sへの準拠状況に関する「ギャップ分析」の実施報告書として、“Open access potential and uptake in the context of Plan S - a partial gap analysis”を公開したことを発表しました。

Digital Scienceやウェルカム財団らが「研究の研究」に関する最新のアプローチを推進するコンソーシアム、Research on Research Institute (RoRI)を立ち上げ

2019年9月30日、英ウェルカム財団、Digital Science社、英シェフィールド大学、オランダのライデン大学の4機関により、「研究の研究」(research on research)に関する最新のアプローチ推進を目的とするコンソーシアム、”Research on Research Institute” (RoRI)の立ち上げが発表されました。

同コンソーシアムはメタ研究、科学の科学、メタ科学などとも呼ばれる「研究の研究」を、変革的・移行的な形で進めていくとされています。研究システムの分析や意思決定・評価データ・ツール等に関する実験を通じ、より戦略的であり、オープンで多様な研究を推進することが目的とのことです。

発足当初の2年間は、ロンドンのウェルカム財団オフィスにおけるインキュベーション(新規事業立ち上げ)期間と位置付ける、とのことです。また、ワーキングペーパーの公開も開始されています。

Elsevier社、科学論文の引用に関わる不正行為の検出と防止のためオランダ・ヴァーへニンゲン大学と提携

2019年9月5日、Elsevier社は、科学論文の引用に関わる不正行為の検出と防止のためオランダ・ヴァーへニンゲン大学(Wageningen University & Research:WUR)と提携したことを発表しました。

科学論文の引用において、特定の研究者や雑誌への引用を増やすことを目的として、関連性のない文献の引用を行うという不正行為が発生することがあります。Elsevier社はWURとともにこうした不正行為の検出・防止のための分析的な手法を開発しています。分析の対象には査読者も含まれており、Elsevier社はプレスリリースの中で、同社の文献データベースScopusに基づいて実施した分析の結果、必ずしも全てが不適切とは言い切れないものの、0.8%の査読において不正の疑われる引用の提案が行われていたことを報告しています。

同社は論文公開前のできるだけ早期にこうした不正行為を防ぐことを次の段階として検討しています。査読者に対しては、投稿された論文の査読前に引用は全て論文と関連している必要があり操作的な引用は許容できないことを再認識させることを挙げています。また、WUR推奨の手法を用いて、査読過程で疑わしい内容のレビューを自動的に検出してフラグ立てする調査も同時に行われている、としています。

2021年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会はオランダ・ロッテルダムで開催

2019年8月29日、国際図書館連盟(IFLA)は、2021年の世界図書館情報会議(WLIC)・IFLA年次大会をオランダ・ロッテルダムで開催すると発表しました。

ギリシャ・アテネで開催されていた2019年大会のクロージングセッションにおいて発表されたもので、2021年8月19日から8月26日にかけて開催される予定です。

IFLA WLIC 2021 to be held in Rotterdam, Netherlands(IFLA,2019/8/29)
https://www.ifla.org/node/92527

IFLA WLIC 2021 to be held in Rotterdam, Netherlands(IFLA WLIC,2019/8/29)
https://2019.ifla.org/ifla-wlic-2021-to-be-held-in-rotterdam-netherlands/

オランダ王立図書館(KB)、人工知能(AI)を用いたメタデータの自動作成に関する調査の中間報告書を公開

2019年8月26日、オランダ王立図書館(KB)は、人工知能(AI)を用いたメタデータの自動作成に関する調査の中間報告となるホワイトペーパー“Exploring possibilities Automated Generation of Metadata”を公表しました。

同館の書誌作成業務は、現在、自館作成とコピーカタロギングで行なっていますが、デジタル資源が増加し、今後より多くの出版物を保存することになると予想されることから、書誌作成の最適化の可能性について調査することが目的です。

同調査は、同館職員と様々な大学の研究者が共同で行なったもので、成果の大部分は、オランダ科学研究機構(NWO)が主催したワークショップで13人の研究者が実施した調査から得られたものです。

オランダの科学技術情報ゲートウェイ“NARCIS”、公開されているオープンアクセス(OA)の学術出版物が70万点に

2019年8月1日、オランダの学術情報の収集・提供機関であるData Archiving and Networked Services(DANS)は、運営する科学技術情報ゲートウェイ“NARCIS”で公開されているオープンアクセス(OA)の学術出版物が70万点となったと発表しています。

内訳は、論文28万7,000点、報告書14万点、学位論文8万2,000点以上、会議論文2万9,000点、本の一部が2万1,000点等となっています。出版物は、オランダの大学及びオランダ科学研究機構(NWO)、オランダ王立芸術科学アカデミー (KNAW)、オランダ文化遺産局(RCE)といった研究機関37機関からのものです。

その他、OAでないものの125万点以上の学術出版物の要旨に加え、15のデータアーカイブ由来の23万点のデータセット、7万点の研究概要、6万1,000人の研究者・3,000の研究機関の概要も調べることができます。

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