NLA(オーストラリア国立図書館)

オーストラリア国立図書館、新たな収集戦略とコレクション構築方針を公表

2020年7月1日、オーストラリア国立図書館(NLA)は、新たな収集戦略“Collecting Strategy 2020-21 – 2023-24”と、コレクション構築方針“Collection Development Policy”を公表しました。これらの戦略・方針は、2020年4月にオーストラリア国立図書館評議会(National Library of Australia Council)での承認を経たものであり、2020年7月1日から実施されます。

新たな戦略・方針における特徴の一つとして、国外発行資料の収集に関し、数十年前からの減少傾向が今後も続くことが示されています。収集戦略では、中国・インドネシア・太平洋地域(パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、フィジー、ニューカレドニア、東ティモールを含む)の優先順位が高く設定されており、それら以外の国・地域の資料収集はリソース上の制約から減らす必要がある、と述べています。

日本を含むアジア関係資料の収集範囲縮小をもたらす内容であるため、2020年5月には、オーストラリアの日本研究者や東亜図書館協会(CEAL)から再考を求める声明も発表されていました。

オーストラリア国立図書館(NLA)の情報探索システム“Trove”がリニューアル:同国政府による4年間・1,600万オーストラリアドルの支援の成果

2020年6月26日、オーストラリア国立図書館(NLA)の情報探索システム“Trove”は、システムリニューアルを実施したことを発表しました。

Troveのリニューアルは、オーストラリア連邦政府による4年間・1,600万オーストラリアドルの財政支援により、NLAが主導して実施したシステムの近代化・コンテンツのデジタル化プロジェクト事業の成果として実現しました。プロジェクトの過程で、数百万ページ分のコンテンツがTroveに追加されています。システムリニューアルにあたっては3,000人以上の意見に基づいて、使い勝手の良い直観的なデザインへと更新されています。また、先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)文化を尊重した「文化的安全性(cultural safety)」を向上させるための措置も講じられています。

リニューアル後のTroveはオーストラリア国内の数百の文化機関による約65億件のコンテンツを無料で提供するオンラインポータルとなっています。同国政府はTroveの継続的な開発のため、NLAに対して今後2年間で800万オーストラリアドルの追加支援の実施を表明しています。

オーストラリア国立図書館によるアジア関係資料の収集範囲縮小への批判(記事紹介)

日本資料専門家欧州協会(EAJRS)のウェブサイトに、2020年5月28日付けで“National Library of Australia's Asia collection”という記事が掲載されています。筆者はオーストラリア国立大学名誉教授のテッサ・モリス=スズキ氏であり、オーストラリア国立図書館(NLA)によるアジア関係資料の収集範囲縮小とアジア閲覧室の閉鎖に関し、NLA館長に再考を求めるための署名活動への参加を呼びかけています。

NLAは、数十年にわたる資料収集によりアジア関係資料の優れたコレクションを所蔵していますが、同記事によれば、国外で出版された日本・北朝鮮・韓国・東南アジア本土に関する資料収集を中止し、潜在的には中国・インドネシア・太平洋地域に関する資料の収集も大幅に削減するという新たな方針を決定しました。

同記事では、NLAのコレクションが利用できることを前提として、多くの国内の大学でアジア関係資料の収集が大幅に縮小されていることを指摘し、そのような状況を踏まえた上で今回のNLAによる方針変更を考える必要がある、としています。

オーストラリア国立図書館(NLA)、新型コロナウイルス感染症関係のエフェメラを収集中

2020年5月19日、オーストラリア国立図書館(NLA)が、現在、新型コロナウイルス感染症関係で、郵便箱に投函されたり、地域に掲示されたフライヤー・お知らせ・リーフレットといった印刷されたエフェメラを収集していると発表しています。

それら資料は、同国の歴史の重要な瞬間を捉えており、特に、地方のものや英語以外で書かれたものは大変興味深いものの、こういった資料はすぐに消えてしまうことから、保存のために同館に郵送するよう求めています。

Wanted: COVID-19 ephemera(NLA, 2020/5/19)
https://www.nla.gov.au/stories/news/2020/05/19/wanted-covid-19-ephemera

オーストラリア国立図書館(NLA)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月23日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、サービス内容を縮小して開館するとしていたオーストラリア国立図書館(NLA)が、追って通知があるまで休館すると発表しています。

初等・中等学校の児童・生徒向けの一次資料を提供する“Digital Classroom”、ポッドキャスト、ウェビナー 、レファレンスサービス“Ask a Librarian”といったオンラインサービスや、オンラインのブックショップの運営は継続されます。

同館のオンラインサービスを紹介する動画も併せて公開しているほか、ソーシャルメディアを通じて継続的にオーストラリアの歴史や文化を調べる方法を紹介するとしています。

Temporary building closure(NLA, 2020/3/23)
https://www.nla.gov.au/stories/news/2020/03/23/temporary-building-closure

オーストラリア国立図書館(NLA)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、サービス内容を縮小して開館

オーストラリア国立図書館(NLA)が、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、2020年3月23日から、サービス内容を縮小して開館すると発表しています。

閉館時間を午後5時に早めるほか、閲覧室及び特別資料閲覧室のデスクトップ端末を削減します。デスクトップ端末の利用は資料利用者が優先されます。利用者にはノートパソコンやタブレット端末の持参や、電子マネー(EFTPOS・payWave)での支払いが推奨されています。

その他、3階のアジア資料室は閉鎖され、当該資料は1階の特別資料室での利用となるほか、4階のラウンジや自動販売機も利用できません。

オンラインでのデジタルサービスや、レファレンスサービス“Ask A Librarian”は継続されます。

オーストラリア国立図書館(NLA)、電子リソースの統合ポータルサイトeResourcesをリニューアル

2019年9月2日、オーストラリア国立図書館(NLA)が、電子リソースの統合ポータルサイトeResourcesをリニューアルしました。

電子ジャーナル・電子書籍の全文検索(現在、オンラインコンテンツの80%が検索可)、最も関連性の高い検索結果の表示、検索結果の絞り込み機能、検索結果の引用・保存・エクスポート等の機能があります。

館外から電子リソース等の本文を閲覧するには、同館の利用者カード記載のIDを用いてログインする必要があります。館内利用の場合は自動的に全て閲覧することができます。

ポータルサイトのトップバナーには、NLAのOPAC、リサーチガイド、旧ポータルサイトへのリンクが貼られています。旧ポータルサイトは11月まで利用可能です。

オーストラリア国立図書館(NLA)、同館所蔵資料を用いて博士号取得を目指す大学院生を対象とした奨学金プログラムの申込を受付中

オーストラリア国立図書館(NLA)が、2019年8月30日まで、同館所蔵資料を用いて博士号の取得を目指す大学院生(オーストラリア国民もしくは永住者)を対象とした奨学金プログラムの申込を受け付けています。

(1)同国の歴史・文学、図書館・アーカイブス管理・博物館研究のための奨学金(3人)
(2)伝記研究のための奨学金(1人)
(3)地方の研究者のための奨学金(1人)

の3種類あり、奨学生に選ばれると、同館で調査を行うにあたって(2020年1月6日から2020年2月14日まで)、週300ドルの奨学金や自宅からキャンベラまでの航空料金(エコノミー、1,000ドルが上限)を受け取ることができるほか、オーストラリア国立大学の大学寮での宿泊(朝食付)や、同館コレクション・施設の利用に加え、職員からの助言も得ることができます。

(1)(2)については、2019年12月31日時点で35歳未満であることが条件です。(3)については、年齢制限はありませんが、地方居住者等、同館所蔵資料の利用が困難である人が対象です。

オーストラリア国立図書館、デジタルデポジットシステム“National edeposit (NED)”の公開を発表:オーストラリア国内の電子出版物の納本受付・管理・長期保存等を担うサービス

2019年8月12日、オーストラリア国立図書館は、オーストラリアの国立及び州立・準州立の図書館の協力により、デジタルデポジットシステム“National edeposit (NED)”を公開したことを発表しました。オーストラリア国内の電子出版物の納本受付・管理・長期保存等を担うサービスです。

オーストラリアの法定納本制度では、国立及び州立・準州立の図書館が、所管地域の全ての出版物を収集することとなっていますが、今回のNED公開により、著者、出版社はNEDを通じた電子出版物の納本が可能となります。

オーストラリア国立図書館(NLA)、情報探索システム“Trove”内の先住民族の言語に関する資料にタグ付けを行うコードアソン(code-a-thon)への参加を呼びかけ

オーストラリア国立図書館(NLA)が、国連の国際先住民族言語年(2019年)及びオーストラリア先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)の歴史・文化・功績を称えるNAIDOC Week(2019年7月7日から7月14日)にあわせて実施するコードアソン(code-a-thon)への参加を呼びかけています。

NLAの情報探索システム“Trove”内のオーストラリア先住民の言語に関する資料を識別するために、NLA、オーストラリア・アボリジニ・トレス海峡諸島民文化研究所(AIATSIS)、書誌検索サービス“Libraries Australia”、州立・準州立図書館が連携して実施する取組です。

オーストラリアの先住民族の言語データベース“AUSTLANG”を利用して、Trove内の該当するアイテムにタグ付けを行うとともに、それらの資料を見つけやすくするために地域の図書館の目録に付与したタグをインポートします。

Troveにアカウント登録し、“AUSTLANG”の検索方法やタグの付与方法について学ぶことで参加することが可能です。

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