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Googleブックスプロジェクトの歴史と学術界への影響(文献紹介)

2021年9月21日付で、米・プリンストン大学出版局から単行書“Along Came Google: A History of Library Digitization”が出版されています。著者は、米国の非営利団体Ithakaの調査部門Ithaka S+Rに所属するDeanna Marcum氏とRoger C. Schonfeld氏です。

同書の概要(Overview)によれば、Googleブックスプロジェクトの歴史と、同プロジェクトが学術界に与えた影響に光を当て、知識のデジタル利用の可能性拡大のため、想像力を働かせ共に考え続けるにはどうすればよいかを論じています。図書館員や技術者、大学の指導者、ハイテク企業幹部、大手出版社社長などGoogleの計画を受け入れた側・抵抗した側双方へのインタビュー、Googleブックスプロジェクト実現の経緯、図書館員や学者がGoogleへの法的対応をどう組織したか、といった内容が扱われています。

学術情報流通に関連した多様な話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)運営のブログ“The Scholarly Kitchen”には、2021年10月11日付けでNISO(米国情報標準化機構)のJill O'Neill氏による本書の書評も掲載されています。

Google、Googleニュースショーケースの日本での提供を開始

2021年9月16日、Googleが、Googleニュースショーケースの日本での提供開始を発表しました。

Googleニュースショーケースには、現在12か国以上の1,000社を超える報道機関が参加しており、今回、国内の40社以上の報道機関を対象に提供を開始するものです。

Googleニュースショーケースでは、参加報道機関が、単一または複数の記事を「パネル」にわかりやすく表示させることができ、これにより、同プログラムに参加する報道機関は、より多くの方法で重要なニュースを自ら届けること等ができると説明されています。

また、参加報道機関とのライセンス契約の一環として、読者が一部の有料コンテンツへアクセスできるよう、参加する報道機関に支払いを行っているとしています。

Google ニュースショーケースの提供を開始(Google Japan Blog,2021/9/16)
https://japan.googleblog.com/2021/09/showcase.html

Google Scholar、学術雑誌のインパクト指標を2021年版に更新

2021年7月22日、Google Scholarは学術雑誌のインパクト指標を提供するサービス“Google Scholar Metrics”の値を2021年版に更新しました。

2021年版は、Googleのガイドラインに準拠しているウェブサイト掲載のジャーナル、および、選定した工学・コンピューター科学分野の会議論文のうち、2016年から2020年の間に公開・引用された論文をもとにしています。

2021 Scholar Metrics Released(Google Scholar Blog, 2021/7/22)
https://scholar.googleblog.com/2021/07/2021-scholar-metrics-released.html

Google Scholar、著者プロフィールページに「公開アクセス」欄を追加:研究助成機関の情報に基づきオープンアクセス(OA)義務対象の論文を表示

2021年3月23日、Google Scholarは、著者のプロフィールページに“Public Access”(公開アクセス)欄を追加したことを発表しました。

「公開アクセス」欄は、論文のオープンアクセス(OA)義務について、追跡・管理を行う目的で設置されました。研究助成機関が助成要件としてOAを義務化している論文の著者について、プロフィールページにOA義務の遵守状況・書誌情報・研究助成機関名等が一覧表示されます。OA化済の論文については、出版社・機関リポジトリ・分野リポジトリ等で公開された該当のOA論文へのリンクが表示されます。

著者は自身の「公開アクセス」欄の論文リストの更新や訂正を行うことができるほか、Googleドライブに自らPDFファイルをアップロードして公開することも可能です。

ウェールズ国立図書館(NLW)、所蔵資料のデジタル画像コレクションをGoogle Arts and Cultureで公開

2021年3月1日、ウェールズ国立図書館(NLW)は、同館所蔵資料のデジタル画像コレクションの一部が、Google Arts and Cultureのプラットフォーム上で公開されたことを発表しました。

NLWはウェールズに所在する国立の文化機関として、初めてGoogle Arts and Cultureへコンテンツを提供しました。1856年に制作されたウェールズ国歌「我が父祖の土地(Hen Wlad Fy Nhadau)」の楽譜をはじめ、190点の同館所蔵資料のデジタルコレクションが公開されています。今後、数か月以内に、19世紀の女性写真家ディルウィン(Mary Dillwyn)の初期の作品など、さらにコンテンツを追加することを予定しています。また、公開したコレクションの歴史的な背景等を解説した「ストーリー」を10種類提供しています。

米国の非営利団体StoryCorps、コロナ禍の感謝祭におけるオンラインでの会話を記録・保存するGreat Thanksgiving Listenへの参加を呼びかけ:Google CloudのAI技術を用いて会話をテキスト化

2020年11月18日、オーラルヒストリーを記録・保存・共有する活動を行っている非営利団体StoryCorpsが、“Great Thanksgiving Listen”の名称のもと、オンラインでの会話を記録するためのプラットフォーム“StoryCorps Connect”を用いて、祖父母・教師・年配者との会話を録音するよう呼びかけています。

新型コロナウイルスの感染が拡大し、感謝祭の休暇の計画を再考するよう求められている米国において“StoryCorps Connect”を使って安全に一同に会してもらうとともに、そこでの会話のうち許可が得られたものを、米国の歴史の一部として、米国議会図書館(LC)のStoryCorpsアーカイブで保存するとともに、オンラインで公開する取組です。

また、Google CloudのAI技術と機械学習を用いて、会話のテキスト化も行う計画で、テキスト化された会話は情報として追加するとともに検索を可能とします。

リポジトリの利用・パフォーマンス分析のためのウェブサービス“Repository Analytics and Metrics Portal(RAMP)”を用いた7か国35の機関リポジトリの分析(文献紹介)

2020年11月12日付で、Emerald社が刊行するデジタル情報・流通分野の査読誌“Online Information Review”のオンライン速報版(ahead-of-print)の論文として、“An analysis of use and performance data aggregated from 35 institutional repositories”がオープンアクセスにより公開されています。

同論文は、リポジトリの利用・パフォーマンスの経時的なデータを集約し、オープンデータセットとして提供するウェブサービス“Repository Analytics and Metrics Portal(RAMP)”を用いた機関リポジトリの実績の分析に関する論文です。2017年からサービスを開始したRAMPは、現在、米国のモンタナ州立大学図書館・ニューメキシコ大学図書館が運営し、世界中の55以上の機関リポジトリからデータを集約しています。データ集約にはGoogleのウェブサイト分析用ツールGoogle Search Consoleを利用しています。著者らは2019年の5か月間にRAMPが集約した7か国35の機関リポジトリのデータの分析を実施しました。

“Google Arts & Culture”で、首里城の歴史や文化を伝える「首里城復興」が公開

2020年10月30日、Googleは、首里城の歴史や文化を伝える「首里城復興」をGoogle Arts & Cultureで公開したと発表しています。沖縄県と協力し、2020年10月29日から30日まで沖縄県で開催される第7回世界遺産サミットに合わせて公開されたものです。

「首里城復興」は、日本語又は英語で閲覧できる8つのオンライン展示から構成されています。その一つである「記憶をつなぐ―思い出の写真から復元した首里城」では、国内外から寄せられた写真データに基づき、「OUR Shurijo みんなの首里城デジタル復元プロジェクト」により復元された首里城正殿などの3Dモデルが公開されています。

記憶とテクノロジーがつむぐ首里城(Google Japan Blog, 2020/10/30)
https://japan.googleblog.com/2020/10/reconstructingshurijocastle.html

デジタル化された書籍群は出版された書籍群全体を反映しているか:1830年代後半に英国諸島で出版された小説の書誌目録を用いた調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月1日付で、文献“What Library Digitization Leaves Out: Predicting the Availability of Digital Surrogates of English Novels”が公開されています。

この文献は、1836年と1838年に英国諸島で初めて出版された小説の書誌目録を利用し、図書館等がデジタル化した書籍群が、その母集団となる出版された書籍群全体を反映しているかどうかを調査したものです。筆者は米・インディアナ大学ブルーミントン校のAllen Riddell氏と、米・パデュー大学フォートウェイン校のTroy J. Bassett氏です。

調査では、書誌目録所載の書籍について、Internet Archive、HathiTrust、Google Books、英国図書館のデジタルコレクションでのデジタル化の有無を確認しています。調査の結果、デジタル化の対象資料には偏りが見られること、特に男性が執筆した小説や多巻形式で出版された小説は、他の種類の小説に比べデジタル化資料の利用可能率が高いこと等が判明したとし、前後の数十年や別ジャンルにおいても同様の傾向が見られる可能性を指摘しています。

Google 画像検索、使用許可情報を提供している画像の絞り込み機能等を追加

2020年8月31日、Googleは、Google 画像検索(Google images)において、利用可能な画像を絞り込むための機能や、当該画像の使用許可情報が掲載されているページへのリンクを追加したと発表しています。

画像の公開者・作成者が使用許可情報を提供している画像には、検索結果画面において、画像上に「ライセンス可能」バッジが表示されます。バッジ付きの画像を選択すると、使用許可情報掲載ページへのリンクが表示されます。また、検索結果画面の「ツール」機能の「ライセンス」から「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」や「商用およびその他のライセンス」の画像の絞り込みが可能となっています。

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