新しい知識・情報の創造という図書館・ライブラリーが果たす役割を実現していることや,古文書を読める世代を失いつつある結果,それらを死蔵しかねない状況の図書館にとって存在意義が大きいとしてLibrary of the Year 2020 の大賞を受賞した『みんなで翻刻』は,インターネットを通じて誰もが参加できる歴史資料の翻刻プラットフォームである。「翻刻」とは歴史学の用語で,古文書や古典籍など歴史文献資料に書かれた文字を活字に起こし,史料集として刊行したり,データベース化してオンライン公開したりする作業のことを指す。日本には江戸時代以前から伝来する大量の文献資料が保存されており,近年はこれら資料のデジタル化も急速に進められている。しかしテキスト化された歴史資料は全体のごく一部に過ぎないため,全文検索が適用できないなど効果的な利活用が困難な状況にある。『みんなで翻刻』は,多数の参加者の協力を募ることでこれら文献資料の大規模なテキスト化を実現し,歴史資料の利活用促進につなげることを目的としたプロジェクトである。翻刻されたテキストはCC BY-SAライセンスで公開され,出典を明示すれば自由に利用できる。
“France-Vietnam”では、17世紀から20世紀半ばにかけての、フランス語およびベトナム語の刊行物、手稿、写真等の多様な資料2,000件以上が、伝統、文学、文化移転等8つの項目別にまとめられています。また、フランス農業開発研究国際協力センター(Centre de coopération internationale en recherche agronomique pour le développement:CIRAD)が所蔵する資料も含まれています。
発表によると、クイズは、1月21日から1月24日まで実施されている、フランス・文化省によるイベント「読書の夕べ(Nuits de la lecture)」の開催に合わせ、BnFと文化省の協力のもと作成されました。初心者向け(Apprenti)と上級者向け(Expert)の2種類が公開されています。
また、文化省が公開している「読書の夕べ」のウェブサイトでは、「夜」に加えて、文化省がフランス国立書籍センター(CNL)等との協力により作成した、「バンド・デシネの歴史とジャンルをめぐる旅(Une traversée de l'histoire et des genres de la BD)」、「都市(La ville)」、「文学とその他の芸術(Littérature et autres arts)」、「世界各地(Autour du monde)」をテーマとしたクイズが掲載されています。
同コレクションは、マンガをはじめとした資料の収集・保存・提供等を行っている「マンガとイメージの国際都市(Cité internationale de la bande dessinée:CIBDI)」が所蔵する資料です。フランス・文化省が主導し各地でバンド・デシネに関するイベント等を実施している“2020 année de la bande dessinée”の一環として公開されました。