BL(英国図書館)

英国図書館(BL)、Linked Data技術を用いて図書館コミュニティの目録データ等を共有しオンライン上で発見可能な環境を構築するイニシアチブ“Share-VDE”に参加

2020年9月4日、英国図書館(BL)、Linked Data技術を用いて図書館コミュニティの目録データ等を共有しオンライン上で発見可能な環境を構築するイニシアチブ“Share Virutal Discovery Environment(Share-VDE)”に参加したことを発表しました。

Share-VDEは、様々な図書館コミュニティ作成の書誌目録・典拠ファイル等の書誌情報をLinked Data技術で接続し、共有の発見環境構築を目指す図書館主導のイニシアチブです。国際的な図書館サービスプロバイダーCasalini Libriと、文化遺産部門向けの統合図書館システム(ILS)・セマンティックウェブソリューション等のソフトウェア開発会社である@Cult社が中心になって推進しています。

デジタル化された書籍群は出版された書籍群全体を反映しているか:1830年代後半に英国諸島で出版された小説の書誌目録を用いた調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月1日付で、文献“What Library Digitization Leaves Out: Predicting the Availability of Digital Surrogates of English Novels”が公開されています。

この文献は、1836年と1838年に英国諸島で初めて出版された小説の書誌目録を利用し、図書館等がデジタル化した書籍群が、その母集団となる出版された書籍群全体を反映しているかどうかを調査したものです。筆者は米・インディアナ大学ブルーミントン校のAllen Riddell氏と、米・パデュー大学フォートウェイン校のTroy J. Bassett氏です。

調査では、書誌目録所載の書籍について、Internet Archive、HathiTrust、Google Books、英国図書館のデジタルコレクションでのデジタル化の有無を確認しています。調査の結果、デジタル化の対象資料には偏りが見られること、特に男性が執筆した小説や多巻形式で出版された小説は、他の種類の小説に比べデジタル化資料の利用可能率が高いこと等が判明したとし、前後の数十年や別ジャンルにおいても同様の傾向が見られる可能性を指摘しています。

英国図書館(BL)におけるデジタル保存の評価フレームワーク(記事紹介)

英・電子情報保存連合(DPC)の2020年8月11日付けブログ記事において、英国図書館(BL)におけるデジタル保存の評価フレームワークが紹介されています。筆者はBLのDigital Collections ConservatorであるSimon Whibley氏です。

BLは、デジタル保存における進捗状況のベンチマークや存在するギャップの特定のため、いくつかの評価フレームワークを使用してきました。本記事ではBLが過去に使用した評価フレームワークとその際に得た教訓を紹介しており、2015年に実施したISO 16363(Audit and certification of trustworthy digital repositories)に基づく自己評価、2017・2018年に実施したDPCによる外部評価(CoreTrustSeal認証フレームワークのカスタマイズ版に基づく)、2020年に実施したCoreTrustSeal認証フレームワークに基づく自己評価を取り上げています。

英国図書館(BL)、新型コロナウイルス感染症の影響により休止していた文献提供サービス“British Library On Demand”の大半を再開

2020年7月27日、英国図書館(BL)はTwitterアカウントによる投稿において、在宅勤務中であったスタッフの復帰が進んだことにより、文献提供サービス“British Library On Demand”の大部分を再開したことを発表しました。

サービス再開の発表時点で、ロンドンに所蔵されたコレクションを除くほぼ全てのコンテンツを“British Library On Demand”により利用可能となっていますが、資料の貸出サービスは休止したままとなっています。ただし、現在“British Library On Demand”により貸出中の資料の返却は受付されています。

BLは、再開にあたって必要な体制変更の影響で、文献提供までに要する日数が通常よりも長くなることが見込まれるものの、申し込みから5営業日以内の提供を目指している、としています。また、新型コロナウイルス感染症に関連する研究資料やその他の緊急に必要な資料については、「2時間以内の提供」オプションを利用して申込みすることができます。BLは実際には2時間以内に提供することはできないものの、感染症関連の申込を優先させるために「2時間以内の提供」オプションの利用を求めています。なお、このオプションを利用しても追加料金はかかりません。

Open Preservation Foundation(OPF)、フランス語・イタリア語・日本語・スペイン語・ポルトガル語によるメンバー募集パンフレットを公開

2020年7月9日、デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)は、メンバー募集パンフレットが6か国語で利用可能になったことを発表しました。

英国図書館(BL)のスタッフによって、英語パンフレットのフランス語・イタリア語・日本語・スペイン語・ポルトガル語への翻訳が行われ、英語を含めた6か国語によるパンフレットがOPFのウェブサイト上で公開されています。

OPFのメンバー募集パンフレットには、加入による特典の概要・加入機関からの声・メンバーの種別と年会費の概略などが案内されています。

New OPF membership brochure now available in six languages(OPF,2020/7/9)
https://openpreservation.org/news/new-opf-membership-brochure-now-available-in-six-languages/

英国図書館(BL)、16世紀末頃に成立しシェイクスピアが一部関与したとされる戯曲『サー・トーマス・モア』の原稿をデジタル化しオンライン公開

英国図書館(BL)は、2020年7月9日付のMedieval manuscripts blogで、エリザベス朝期の16世紀末頃に成立した戯曲『サー・トーマス・モア(The Booke of Sir Thomas Moore)』の原稿“Harley MS 7368”をデジタル化し、同館ウェブサイト上で公開したことを発表しました。

BLは公開された『サー・トーマス・モア』について、同作品の主たる作者はマンディ(Anthony Munday)だが、1871年にその筆跡から一部についてウィリアム・シェイクスピアの関与が指摘されたこと、シェイクスピアの自筆が残る現存唯一の戯曲原稿であること、などをデジタル化された画像とともに紹介しています。

英国図書館の消滅の危機に瀕した文化遺産アーカイブプロジェクトEndangered Archives Programme、新たに4コレクションをオンライン公開

2020年7月3日、英国図書館(BL)の消滅の危機に瀕した文化遺産アーカイブプロジェクトEndangered Archives Programme(EAP)は、新たに4つのコレクションがオンライン上で利用可能になったことを発表しました。

EAPが今回公開した4つのコレクションとその概要は以下のとおりです。

・ブラジル第2の文書館であるバイーア州立公文書館から寄託された1664年から1910年までの1,329冊・30万6,416ページに相当する公正証書のコレクション“Notary Books of Bahia, Brazil, 1664-1910”。バイーアは1763年までポルトガル植民地政府において中心的な地位を占めた地域であり、公開された文書類は19世紀末までの同地域の社会経済史の研究において最も信頼のおける情報源である。

英国図書館(BL)、反人種差別(anti-racist)組織となる旨の声明を発表

2020年7月6日、英国図書館(BL)は、積極的に反人種差別(anti-racist)組織となること、また、この約束を実現するために必要なあらゆる手順を踏むことを、職員と利用者に対して約束すると発表しました。

6月30日に全職員を対象に行われたオンライン会議において館長は、職員・コレクション・利用者という観点において図書館が真に「代表」となるためには緊急の「世代交代」の必要があり、黒人男性フロイド(George Floyd)氏の殺害やブラック・ライヴズ・マター運動は、図書館の指導者に、これまでの活動が不十分であると警鐘を鳴らしたと述べ、黒人・アジア人・少数民族(BAME)の管理職や上級学芸員(senior curatorial staff)が長年不足していることや、いくつかのコレクションや活動のなかの植民地に由来するものに関して完全に率直に考慮することが喫緊の課題であることが議論されました。

そしてこの問題を解決するため、BLでは、BAMEの職員ネットワークからと図書館全体から選出された職員で構成されるワーキンググループで今後2か月かけて策定される勧告を含む反人種差別活動計画に資金を提供し、推進するとしています。

英国図書館(BL)、2020年7月22日から段階的にサービスを再開

2020年7月1日、英国図書館(BL)は、7月22日以降、閲覧室利用に必要な有効期限内のリーダー・パス(Reader Pass)を発行済の利用者に限定して、セントパンクラス館およびボストンスパ館の閲覧室利用を再開予定であることを発表しました。

BLはサービス再開を段階的に実施する方針であり、当面の間は、利用可能な人数の制限、開館日・開館時間の短縮、利用する資料等の事前予約制度などが講じられます。また、展示室等の閲覧室以外のフロアは利用できず、リーダー・パスの新規発行や更新等も行うことはできません。ケータリングサービスも縮小されますが、トイレは清掃体制を強化した上で全て開放される予定です。

We can't wait to see you again(BL,2020/7/1)
https://www.bl.uk/news/2020/july/we-cant-wait-to-see-you-again

ページ