BL(英国図書館)

英国図書館(BL)、2023年までのコンテンツ戦略“Enabling access for everyone”を公表:1945年以降の出版物が対象

2020年11月30日、英国図書館(BL)は、2020年から2023年までのコンテンツ戦略“Enabling access for everyone: the British Library’s content strategy 2020-2023”を公表しました。

同戦略は、1945年以降の紙・デジタルの出版物(contemporary published content)を対象とした、BLのコレクション構築に関する主な方針と実践を示しています。納本制度に依拠した収集に留まらない積極的な収集に焦点を当てており、他機関との接続(connect)による他機関所蔵コンテンツの利用も同戦略の対象範囲に含んでいます。

同戦略が定める内容として、以下の3点を挙げています。

・どのようなコンテンツを対象として収集や接続を行うのか
・そのコンテンツがどのように取得・保管、またはリンクされるか
・そのコンテンツが短期・長期的にどのように利用可能となるか

英国図書館(BL)、イギリス東インド会社のアーカイブに保存されたウィリアム・アダムス(三浦按針)の手紙をオンラインで公開

英国図書館(BL)によるブログ“Untold lives”の2020年11月17日付け記事で、ウィリアム・アダムス(三浦按針)の手紙をオンラインで公開したことが紹介されています。原本は同館が所蔵するイギリス東インド会社のアーカイブで保存されています。

乗船していた商船リーフデ号が1600年に日本に漂着した後、ウィリアム・アダムスは日本での生活の中でイギリス・オランダの東インド会社の手助けを行っています。そのような経緯から、イギリス東インド会社のアーカイブにはウィリアム・アダムスが日本から同社やその関係者宛てに送った手紙が含まれています。

英国図書館(BL)、同館の研究活動に関する報告書“British Library Research Report”の2018-2019年版を公開

2020年11月18日、英国図書館(BL)は、同館の研究活動に関する報告書“British Library Research Report”の2018-2019年版を公開したことを発表しました。

「2016-2017年版」、「2017-2018年版」に続く3度目の刊行となり、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、初めてオンライン版が印刷版に先行して刊行されました。今回刊行された「2018-2019年版」は2018年10月から2019年9月までの期間を報告対象としています。

“British Library Research Report”は、博士課程の学生による3か月間の研究から複数年にわたる共同プロジェクトまで、BLの研究活動支援の取り組みを幅広く紹介する報告書です。「2018-2019年版」では特に国際研究プロジェクトに焦点を当てています。また、UK Research and Innovation(UKRI)の助成の下、アラン・チューリング研究所や国内の研究者と共同して実施中の5年間の研究プロジェクト“Living with Machines”の紹介も行われています。

英国図書館(BL)、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により2020年11月5日から閲覧室・展示室等の公共スペースの利用を停止

2020年11月2日、英国図書館(BL)は、英国政府の最新の指示に従って利用者の安全を守るため、11月5日から閲覧室・展示室等の同館の公共スペースの利用を停止することを発表しました。

英国のジョンソン首相は2020年10月31日付で、英国内外で新型コロナウイルス感染症の拡大が急激に増加し、国民保健サービス(National Health Service:NHS)への負担が増大していることなどから、11月5日から12月2日まで不要な外出を制限する全国的な措置を実施することを発表しています。

Coronavirus notice(BL,2020/11/2)
https://www.bl.uk/news/2020/november/coronavirus-notice

英国の図書館・文書館所蔵の音楽資料を検索できる“RISM UK Catalogue”が公開

2020年10月16日、英国図書館(BL)は、RISM(UK) TRUSTが“RISM UK Catalogue”を公開したと発表しています。RISM(UK) TRUSTは、英国の図書館・文書館所蔵の手稿譜や印刷版の音楽資料を把握するために1984年に設立された組織です。

世界の図書館・文書館に所蔵される1850年以前の音楽資料の所在目録RISMのサブセットとして、英国の図書館・文書館で所蔵されている1600年から1800年にかけての印刷物や手稿の音楽資料や、世界中の図書館で所蔵されている冊子体のコンコーダンスのデータが含まれています。

これら検索対象データは、RISM(UK) TRUSTが、2001年から2007年にかけて、BLおよびロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校と共同で実施した“UK Music Manuscripts (1600-1800) ”プロジェクトにおける、既存のカード目録等からのデータ入力や、それまで調査されていなかった作者不明の作品の目録化作業によるものです。

英国図書館(BL)、古地図をデジタル化しFlickr Commonsで公開

2020年10月13日、英国図書館(BL)が、古地図をデジタル化し、Flickr Commonsでオンライン公開することを発表しました。

対象の資料は、BLが所蔵するジョージ3世の地図等のコレクション“King's Topographical Collection(K. Top)”の一部であり、1500年から1824年にかけての印刷資料や手書き資料が含まれています。

発表の中では、7年間にわたり、カタロガー、キュレーター等による専門家チームが、同コレクションの目録作成、資料保存、デジタル化を行ってきたことに触れています。

10月15日現在、約1万7,000件の画像が公開されています。また、BLのデジタル化資料と現在の地図を結びつける参加型のプロジェクト“Georeferencer”でも、画像を公開する予定であると述べられています。

英国図書館(BL)、新型コロナウイルス感染症からの経済・社会・文化の再生を支援するための戦略的方向性を示した文書を公表

2020年10月6日、英国図書館(BL)は、新型コロナウイルス感染症からの経済・社会・文化の再生を支援するための戦略的方向性を示した文書“Living Knowledge For Everyone”を公表しました。

BLが2015年1月に発表した、2015年から2023年にかけての戦略計画“Living Knowledge”を補足する内容となっており、「経済成長とイノベーション」「社会と文化の再生」という2つのテーマのもと、以下の6つの戦略的方向性について説明が行われています。

(経済成長とイノベーション)
・英国の起業家と中小企業(small business)を支援する
・英国の南北において大規模インフラ投資を行う
・英国の科学・研究・イノベーションを支援する

(社会と文化の再生)
・図書館を通じて人々を結びつける
・アクセス・エンゲージメント・多様性の面において向上を図る
・英国の国際的影響力向上に寄与する

英国図書館(BL)のビジネス・知財センター(BIPC)、中小企業のコロナ後のビジネスを支援し国の経済を回復させるためのResetプログラムを開始

2020年10月5日、英国図書館(BL)のビジネス・知財センター(Business & IP Centre:BIPC)が、Resetプログラムの開始を発表しました。

中小企業のコロナ後のビジネスを支援し国の経済を回復させるための6か月のプログラムで、既存のBIPCの国内ネットワークによるサービスと並行して行われます。

専門用語を用いない、カスタマイズされた、実践的な訓練・アドバイスを提供する無料のプログラムで、毎月10回のウェビナー型式で行なわれます(毎月繰り返し実施)。

「ニューノーマル」でのビジネスの機会、製品やサービスのイノベーション、マーケティング、融資、ビジネスモデルといったテーマが扱われ、参加者は、各地域の図書館にあるBIPCからさらなる支援を受ける事ができます。

英国図書館(BL)、Linked Data技術を用いて図書館コミュニティの目録データ等を共有しオンライン上で発見可能な環境を構築するイニシアチブ“Share-VDE”に参加

2020年9月4日、英国図書館(BL)、Linked Data技術を用いて図書館コミュニティの目録データ等を共有しオンライン上で発見可能な環境を構築するイニシアチブ“Share Virutal Discovery Environment(Share-VDE)”に参加したことを発表しました。

Share-VDEは、様々な図書館コミュニティ作成の書誌目録・典拠ファイル等の書誌情報をLinked Data技術で接続し、共有の発見環境構築を目指す図書館主導のイニシアチブです。国際的な図書館サービスプロバイダーCasalini Libriと、文化遺産部門向けの統合図書館システム(ILS)・セマンティックウェブソリューション等のソフトウェア開発会社である@Cult社が中心になって推進しています。

デジタル化された書籍群は出版された書籍群全体を反映しているか:1830年代後半に英国諸島で出版された小説の書誌目録を用いた調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月1日付で、文献“What Library Digitization Leaves Out: Predicting the Availability of Digital Surrogates of English Novels”が公開されています。

この文献は、1836年と1838年に英国諸島で初めて出版された小説の書誌目録を利用し、図書館等がデジタル化した書籍群が、その母集団となる出版された書籍群全体を反映しているかどうかを調査したものです。筆者は米・インディアナ大学ブルーミントン校のAllen Riddell氏と、米・パデュー大学フォートウェイン校のTroy J. Bassett氏です。

調査では、書誌目録所載の書籍について、Internet Archive、HathiTrust、Google Books、英国図書館のデジタルコレクションでのデジタル化の有無を確認しています。調査の結果、デジタル化の対象資料には偏りが見られること、特に男性が執筆した小説や多巻形式で出版された小説は、他の種類の小説に比べデジタル化資料の利用可能率が高いこと等が判明したとし、前後の数十年や別ジャンルにおいても同様の傾向が見られる可能性を指摘しています。

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