ARL(北米研究図書館協会)

北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2019-2020年度版を刊行

2020年11月3日、北米研究図書館協会(ARL)は、加盟館124館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2019-2020年版“ARL Annual Salary Survey 2019-2020”の刊行を発表しました。

今回ARLにデータを提供しなかった大学図書館1館の分を除き、115の大学図書館に勤務する1万691人と、8の非大学系図書館に勤務する3,154人のデータを分析対象としています。大学図書館のデータは、総合図書館・健康科学図書館・法律図書館に分けて報告されています。

刊行のお知らせでは以下の内容等が指摘されています。

・大学図書館におけるマイノリティ(historically underrepresented groups)の図書館員の割合は16.7%であり、管理職ではより割合が低い。
・マイノリティの図書館員の69%が女性である。
・115の大学図書館における女性図書館員の全体給与は男性の95.08%である。

北米研究図書館協会(ARL)、社会科学分野における若手研究者の研究活動の実態と図書館・学協会向けの提言を示した調査レポートを公開

2020年10月26日、北米研究図書館協会(ARL)は、学術情報流通分野の研究者であるMarcel LaFlamme氏が執筆した調査レポート“Affiliation in Transition: Rethinking Society Membership with Early-Career Researchers in the Social Sciences”の公開を発表しました。

このレポートは米国・カナダの社会科学分野の若手研究者に対するインタビュー調査に基づいて、ソーシャルメディア等のコミュニケーション技術を活用した新しい形の研究コミュニティの形成を明らかにし、図書館や学協会向けに研究環境の変化に適応し研究の一層オープンアクセス化を進めるための提言を示したものです。

レポートでは、既存の学会への所属は研究へ参画するための一形態にすぎず、永続的ではなくより緩やかに制度化されたコミュニティ形成を求めていることなど、社会科学分野における若手研究者の研究活動の実態について、インタビュー調査から得られた知見を紹介しています。また、インタビュー調査の結果を踏まえて、研究支援の在り方等に関する図書館向けの提言や、新たに形成されている若手研究者らのコミュニティとの調整等に関する学協会向けの提言が示されています。

北米研究図書館協会(ARL)、閲覧制限期間中の図書館所蔵文書への開示請求を巡る訴訟について米・ミシガン州最高裁判所へ大学図書館・研究者団体等と連名で意見書を提出

2020年9月30日、北米研究図書館協会(ARL)は、米・ミシガン大学を被告として係争中の訴訟について、ミシガン州最高裁判所へ意見書(Amicus Brief)を提出したことを発表しました。

ミシガン州最高裁判所への意見書は、ARL、米国学術団体評議会(ACLS)、米国歴史学協会(AHA)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、カリフォルニア大学図書館、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校図書館、アイオワ大学図書館の連名で提出されています。

北米研究図書館協会(ARL)、研究データへの取組に関する推奨事項をまとめた報告書“Implementing Effective Data Practices”を公開

2020年9月25日、北米研究図書館協会(ARL)は、研究データへの取組に関する推奨事項をまとめた報告書“Implementing Effective Data Practices: Stakeholder Recommendations for Collaborative Research Support”の公開を発表しました。

同報告書は、ARL・カリフォルニア電子図書館(CDL)・米国大学協会(AAU)・公立ランドグラント大学協会(APLU)が2019年12月に開催した招待会議で得られた情報・洞察に基づいています。同会議は米国国立科学財団(NSF)の後援のもと行われ、(1)データセットに永続的識別子(PID)を使用する、(2)機械可読のデータ管理計画(maDMPs)を作成する、というNSFが推奨する研究データへの取組のためのガイドライン設計に焦点が当てられました。

同報告書では、研究者、学術・研究図書館、リサーチオフィス、ITスタッフ、学術出版社、ツール開発者、学会、助成機関といったステークホルダーに対し、NSFが推奨するこれらの取組を実装するに当たってのインセンティブと推奨事項等を個別に示しています。

大学図書館・研究図書館による研究者と学生を支援するための予約受取サービス:新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて開始(記事紹介)

2020年9月11日、北米研究図書館協会(ARL)が、大学図書館・研究図書館による、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて開始された予約受取サービス(takeout and pickup services)に関する記事を掲載しました。

記事の中では、予約受取サービスを実施している館の例に加え、デジタル情報源へのアクセスの拡充にも触れられ、北米の大学がキャンパス内外の利用者向けに作成した、これらのサービスについての説明動画の例も紹介されています。

Research Libraries Launch Takeout Services to Aid Researchers and Students(ARL, 2020/9/11)
https://www.arl.org/blog/research-libraries-launch-takeout-services-to-aid-researchers-and-students/

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

北米研究図書館協会(ARL)、米・ネットワーク情報連合(CNI)、米・EDUCAUSE、研究図書館と最先端技術の将来に関するレポートを公開

2020年8月21日、北米研究図書館協会(ARL)、米・ネットワーク情報連合(CNI)、米・EDUCAUSEが、研究図書館と最先端技術の将来に関するレポート“Future Themes and Forecasts for Research Libraries and Emerging Technologies”を公開したことを発表しました。

同レポートは、2020年の春に高等教育の学習、情報、研究部門の専門家等を対象として、最先端技術に関する図書館との将来のパートナーシップを明確にすることに焦点を当てた、2つのワークショップについてまとめたものです。

レポートの中では、最先端技術に関する組織の枠を超えた共同的取組がより重要となること、高等教育機関の将来を形作るために研究図書館の関与が期待されていること等が述べられています。

新型コロナウイルス感染症に関する情報をマッピングするためのLibGuide:米・ヴァージニア工科大学図書館が作成(記事紹介)

2020年6月16日、北米研究図書館協会(ARL)は、米・ヴァージニア工科大学図書館が公開した、新型コロナウイルス感染症に関する情報について地理空間データを活用して可視化するためのガイド “Geospatial Data Services: Mapping the Coronavirus”に関する記事を掲載しました。

記事によると、同ガイドは、同大学の大学院生に、同館の地理空間データを担当する職員とデータキュレーションを担当する職員が協力して作成し、2020年3月に公開されました。新型コロナウイルス感染症の発生状況を地図上で表現した図やダッシュボード、オープンソースソフトウェアを使ってデータをマッピングするためのチュートリアルやヒント、国内外で公開されている新型コロナウイルス感染症関連のデータやデータベースへのリンクを掲載しています。

北米研究図書館協会(ARL)第一回ベンチャー助成の助成対象者が決定

2020年6月8日、北米研究図書館協会(ARL)は第一回ベンチャー助成(Venture Fund)の助成対象者が米国のノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館、ノースウェスタン大学図書館、テンプル大学図書館に決定したことを発表しました。

ベンチャー助成は協会の重点事項を推進する加盟機関の活動を支援することを目的として、2019年に設立されました。

ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館のプロジェクトは“On the Books: Jim Crow and Algorithms of Resistance”であり、100年以上のノースカロライナ州の会期別法令集のテキストコーパスを作成し、機械学習を使用してジム・クロウ法を特定します。このプロジェクトは、研究者に新たな研究機会をもたらすことが期待されます。

ノースウェスタン大学図書館のプロジェクトは“Lowering Barriers for Publishing Open Textbooks: A Minimal Computing Toolkit”であり、助成はオープン・テキストブック作成者向けのツールキットの拡張に利用されます。ツールキットは、ARL加盟機関の司書、教職員を対象としており、オープン・テキストの出版を支援します。

ARL・ACRL・Oberlin Group of Libraries、ベンダー・サービスプロバイダに対し、新型コロナウイルス感染拡大下における電子リソースへの無償アクセスの継続と契約費の上昇の抑制を要請

2020年6月5日、北米研究図書館協会(ARL)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、リベラルアーツ・カレッジの図書館コンソーシアムOberlin Group of Librariesが、ベンダー・サービスプロバイダに対し、新型コロナウイルス感染拡大下における電子リソースへの無償アクセスの継続と契約費の上昇の抑制を要請しました。

新型コロナウイルスの感染拡大による、遠隔教育・学習・研究への転換等の支援のため、ベンダーやサービスプロバイダが電子リソースを無償公開したことに謝意を表すとともに、今後の再流行が考えられることや、大学・研究機関においては学生支援のための資金増による財政的課題があることから、感染拡大下、引き続き無償公開を継続するとともに、契約費の上昇を抑制することを求めるものです。

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