電子ジャーナル

米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループが3年間の“Read and Publish”契約を締結

2020年6月10日、米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループは合同して、“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

同契約はオハイオ州立大学にとって初めての“Read and Publish”契約となります。また、Taylor & Francisグループにとっては北米で締結した初めての“Read and Publish”契約となります。

契約期間は2020年7月からの3年間です。契約に基づき、オハイオ州立大学の構成員は2,300タイトル以上を提供するTaylor & Francisグループのジャーナルコレクションへ継続してアクセス可能となります。また、Taylor & Francisグループの学術雑誌へ掲載される同大学著者の論文のオープンアクセス出版にかかる費用も契約の範囲内に含まれています。

米・イリノイ大学図書館、IEEEおよび英国微生物学会(Microbiology Society)とのRead and Publish契約締結を発表

2020年5月26日、米・イリノイ大学図書館は、IEEEおよび英国微生物学会(Microbiology Society)とのRead and Publish契約締結に関するお知らせを掲載しました。

発表によると、IEEEとの5月13日付のRead and Publish契約は、イリノイ大学にとっては初となる大手出版社との転換契約締結であり、契約期間は3年です。これにより同学アーバナ・シャンペーン校およびシカゴ校の研究者は、IEEEが提供する“IEEE Xplore Digital Library”にアクセスでき、また、同学所属の論文執筆者はIEEEが刊行する200タイトル近くの雑誌で論文のオープンアクセス(OA)出版が可能となります。

また、英国微生物学会との年初のRead and Publish契約により、同学の論文執筆者は、同学会が刊行する雑誌で無料のOA出版が可能となり、また、同学所属者は同学会の雑誌の全てのタイトルに無制限でアクセスできるようになります。

SAGE社、人種差別と警察官による暴力に関する論文コレクションを無料公開

2020年6月9日、SAGE社が、構造的人種差別と警察官による暴力に関する社会行動科学分野の論文コレクション“Structural Racism and Police Violence”を新たに無料で公開したと発表しました。

発表の中では、研究者の活動や、制度的人種差別に関する教育関係者の議論、政策立案者やコミュニティの指導者の平等な社会づくりを支援することが目的とされています。公開された記事には、人種、治安維持、人種差別・行動主義・不平等などに関する議論の仕方について扱うものが含まれています。

米国化学会(ACS)とカンピーナス大学(ブラジル)がオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結:ACSとラテンアメリカの機関による同種の契約の締結は初めて

2020年6月4日、米国化学会(ACS)は、ACSの出版部門とブラジルのカンピーナス大学が、ACSにとってラテンアメリカ地域で初めてとなるオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結したことを発表しました。

締結された契約に基づき、カンピーナス大学に所属する研究者は、ACSの刊行する65以上のジャーナルへの自身の論文のOA出版等が可能になります。

ACSはOA出版等に関する契約への世界的な関心の高まりの支援に取り組んでおり、プレスリリースの発表時点で、17か国・300以上の機関とOA出版等に関する提携関係を結んでいます。

Project MUSE、新型コロナウイルス感染症流行による図書館への影響を考慮して2021年契約で提供する電子ジャーナルコレクションの価格値上げを凍結

2020年5月27日、人文・社会科学系の電子資料提供サービスProject MUSEは、新型コロナウイルス感染症流行が現在も図書館運営・財政に影響を及ぼしていることを考慮して、2021年契約で同サービスが提供する全ての電子ジャーナルコレクションについて、価格値上げを凍結することを発表しました。現在同サービスで電子ジャーナルコレクションを購読中の図書館が契約更新を行う場合も、年間購読料の上昇は発生しません。

なお、Project MUSEは今回の価格値上げ凍結等の理由により、電子ジャーナルコレクションへ新規タイトルの追加を実施できないこと、必要に応じて提供コンテンツの縮小が行われることも合わせて発表しています。2021年契約で提供されるコレクション内容の変更については、2020年夏後半に発表される予定です。また2021年には、同サービスのプラットフォームがホスティングにより提供する、コレクション外のタイトルが新たに追加される見込みです。

米・Ithaka S+R、研究図書館11館とともにビッグディール契約中止による利用者や図書館への影響関係の調査プロジェクトを開始

2020年5月28日、米・Ithaka S+Rは、研究図書館11館とともにビッグディール契約中止による利用者や図書館への影響関係の調査プロジェクトを開始したことを発表しました。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う図書館予算への影響もあり、すでに多くの学術図書館が電子ジャーナルのビッグディール契約の中止を検討しています。図書館の厳しい財政状況から、既存のパッケージ契約がこれまで利用可能だったタイトルへの継続アクセスを保証した「転換契約」のような代替の契約に置き換わる可能性はさらに低下していると言えます。こうした傾向は図書館が利用者へ提供できるタイトルが不十分となる状況をもたらし、ILLやプレプリントサーバー、研究者同士のネットワークなど、他のコンテンツ入手手段への依存を高めることが予想されます。こうした学術情報資源を取り巻く環境の急速な変化の中、研究者へより発展的なコンテンツの発見・アクセス戦略を提供しつつ、こうした変化が研究者の図書館への認識にどのように影響を与えているか把握することが、学術図書館にとって不可欠になっています。

文部科学省、ジャーナル問題検討部会(第2回)の議事録・配布資料を公開

文部科学省のウェブサイトにおいて、2020年4月20日にオンラインで開催された科学技術・学術審議会情報委員会ジャーナル問題検討部会(第2回)の議事録と配布資料が公開されています。

ジャーナル問題検討部会 議事録・配付資料(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu29/001/giji_list/index.htm
※第2回の議事録・配布資料も掲載されています。

参考:
文部科学省、ジャーナル問題検討部会(第1回)の資料を公開
Posted 2020年1月30日
https://current.ndl.go.jp/node/40101

米・トランプ政権は「購読料の壁」を突き崩すか?:米国大統領府科学技術政策局(OSTP)による政府助成研究成果物のパブリックアクセス方針の検討を巡る議論(記事紹介)

米国科学振興協会(AAAS)のScience誌オンライン版に2020年5月21日付で、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)による連邦政府の助成を受けた研究成果物のパブリックアクセス方針の検討を巡って、その経緯や論点を解説した記事が掲載されています。

OSTPは2020年3月31日付で、連邦政府の助成を受けた研究の成果物である査読付き学術出版物・データ・コードのパブリックアクセスを拡大する方法について、情報提供依頼書(RFI)を公開し5月6日に回答期限を迎えました。また、2月19日付で、米国政府の助成を受けた研究者が1年間に生産する約22万本の論文を即時公開した場合の利益や課題、実現するための「効果的な手段」についての意見照会を実施しました。

記事では、OSTPの一連の動きが政府助成研究による成果物の即時オープンアクセス(OA)化を定めたとされる米国政府の新しい方針案に対して出版社や議員らが強い反発を示した後に行われていること、OSTPにいわゆる「購読料の壁(paywall)」に対する賛否両論のコメントが盛んに提出されていること、米国政府の科学アドバイザーであるKelvin Droegemeier氏がここ数か月の間に出版社や科学団体の関係者を招いて主催した非公式の会議の場でこの話題が再燃していること、などが解説されています。

E2259 - CUPからのRead & Publishモデル契約の提案について

大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE;E1189参照)は,2019年8月29日に英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)からのRead & Publishモデル契約を含んだ提案に合意した。この合意は,JUSTICEにとって初のRead & Publishモデルに関する合意となった。本稿では,この合意に至るまでの経緯とその提案内容について紹介する。

中国科学院文献情報センターと英・オックスフォード大学出版局が中国初の転換契約締結に合意

2020年5月22日、中国のOA2020署名機関である中国科学院文献情報センターは、英・オックスフォード大学出版局(OUP)との間で、中国初の転換契約締結に合意したことを発表しました。

契約期間は2020年から2022年までであり、契約に参加する中国科学院傘下の26の研究所とその所属研究者は、OUPの科学技術分野の学術誌・論文へのアクセスのほか、これらの学術誌上に、一定数の論文を費用負担なしにオープンアクセスで公開することも可能となります。

この転換契約により、同センターと26の研究所は元々OUPの学術誌購読に用いていた費用をOA出版のための費用に転換することができ、研究者は論文処理費用(APC)の支払いなしにOA論文を発表することができる、と紹介しています。

中国科学院文献情报中心与牛津大学出版社达成国内首个开放出版转换协议(中国科学院文献情報センター, 2020/5/22)
http://www.las.cas.cn/xwzx/zhxw/202005/t20200522_5584635.html

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