電子ジャーナル

オープンアクセス(OA)は長期保存を保証しない:インターネット上から消滅したOAジャーナルに関する調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月3日付で、オープンアクセス(OA)ジャーナルの現在のインターネット上における保存状況等の調査結果を報告した文献“Open is not forever: a study of vanished open access journals”が公開されています。

同文献は、フィンランドの情報システム研究者Mikael Laakso氏ら3人の共著により執筆されました。2020年8月27日付の初版(Version 1)公開後、二度の改訂を経たVersion 3が9月3日付で公開されています。

オランダ科学研究機構(NWO)、人文科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌のプラットフォーム“Open Library of Humanities(OLH)”へ3年間の資金提供を実施

2020年9月1日、人文科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌のプラットフォーム“Open Library of Humanities(OLH)”は、オランダ科学研究機構(NWO)がOLHの図書館協力補助金制度(Library Partnership Subsidy system)に参加し、3年間の資金提供を約束したことを発表しました。

OLHはアンドリュー W.メロン財団等の助成により立ち上げられたプラットフォームであり、コストを著者ではなく国際的な図書館コンソーシアムからの出資に依拠するダイヤモンドOAモデルで運営されています。

NWOのPresident Executive Boardであるギーレン(Stan Gielen)氏はOLHへの資金提供に関して、「NWOはOAの実現・転換のためには多様なルートとビジネスモデルが存在すると強く確信している。これには非営利・非APCベースのダイヤモンドOAモデルも含まれている。OLHは極めて革新的なビジネスモデルに基づく人文科学研究者向けの高品質出版プラットフォームとして際立ったものであり、今後3年間支援できることは光栄である」とコメントしています。

クイーンズ大学ベルファスト校図書館(英国・北アイルランド)、2019年4月から2020年3月における同校の論文処理費用(APC)支出状況を報告

2020年8月27日、英国・北アイルランドのクイーンズ大学ベルファスト校図書館は、同館のオープンアクセス(OA)チームが2019年4月から2020年3月の同校の論文処理費用(APC)支出状況に関するレポートを公開したことを発表しました。

同館は作成されたレポートに基づいて、2019年4月から2020年3月の期間に、ゴールドOAルートで同校から212本の論文が公開され、APCの合計額が23万6,822ポンドであったことを報告しています。また、注目すべき点として、以下の3点を挙げています。

・ハイブリッドジャーナルに支払われるAPCは、完全OAジャーナルに支払われるAPCよりもかなり高額となっている
・全体の76%が完全OAジャーナルへのAPC支出であった
・APCが最も高額であったのは米国化学会(ACS)のハイブリッドジャーナル“ACS pharmacology and translational science”に支払われた4,750ポンドであった

オープンソースソフトウェア(OSS)のソフトウェア雑誌“Journal of Open Source Software”が1,000本目の論文を公開

オープンソースソフトウェア(OSS)のソフトウェア雑誌“Journal of Open Source Software”(JOSS)は、2020年8月31日付けのブログ記事において、2016年5月の創刊以降、1,000本目となる論文を公開したことを発表しました。

記事では以下のような内容も紹介されています。

ラテンアメリカ地域におけるビッグディール契約の調査(記事紹介)

研究成果のオープンアクセス(OA)化を推進するラテンアメリカの国際組織LA Referencia の2020年8月27日付け記事において、2019年のラテンアメリカ地域におけるビッグディール契約の調査結果が紹介されています。

調査は2018年10月にチリのサンティアゴで開催された第2回ラテンアメリカ・カリブ海諸国コンソーシアム会議(Segunda Reunión de Consorcios de América Latina y El Caribe)に端を発するもので、学術雑誌のパッケージ契約に対する各国の支出を定量化することを目的として実施され、5つの主要出版社(American Chemical Society、Elsevier、Springer Nature、Taylor&Francis、Wiley)との契約に焦点を当てています。

調査結果のレポートはスペイン語で公開されていますが、記事ではその概要を英語で紹介しており、以下のような内容等が示されています。

Springer Nature社、同社と国家レベルで締結された転換契約のオープンアクセス出版への影響を発表

2020年8月25日、Springer Nature社が、同社と国家レベルで締結された転換契約による、オープンアクセス(OA)出版への影響について発表しました。

発表では、2019年時点で同社と有効な転換契約を締結している8か国において、同社のコンテンツの70%から90%がゴールドOAで出版される等、国家レベルの完全OAへの転換につながっていることが、同社の最新のデータから明らかになったということが述べられています。

Springer Nature’s Transformative Agreements enable country level transition to open access(Springer Nature, 2020/8/25)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/springer-nature-transformative-agreements/18311262

米国化学会(ACS)の出版部門、台湾の国家衛生研究院(NHRI)と“Read and Publish”契約を締結:アジアの機関との同種の契約締結は初めて

2020年8月27日、米国化学会(ACS)は、台湾の国家衛生研究院(NHRI)と“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

ACSの出版部門がアジアの機関と同種の契約を締結するのは初めてであり、契約期間は2023年までを予定しています。この契約により、NHRIの論文は、ACSの65を超える主要なジャーナルに掲載される場合にオープンアクセスでの公開が可能になります。

英国工学技術学会(IET)、索引データベースInspecにJ-STAGE収録誌53誌を追加

英国工学技術学会(IET)は、2020年8月14日付けのプレスリリースにおいて、J-STAGEと提携し、IETが作成する工学・物理学・コンピューターサイエンス分野の索引データベースInspecにJ-STAGE収録誌53誌を追加したことを発表しました。

プレスリリースには、対象となったJ-STAGE収録誌のリストも掲載されています。

文部科学省、ジャーナル問題検討部会(第4回)の議事録・配布資料を公開

文部科学省のウェブサイトにおいて、2020年7月20日にオンラインで開催された科学技術・学術審議会情報委員会ジャーナル問題検討部会(第4回)の議事録と配布資料が公開されています。

ジャーナル問題検討部会 議事録・配付資料(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu29/001/giji_list/index.htm
※第4回の議事録・配布資料も掲載されています。

参考:
文部科学省、ジャーナル問題検討部会(第3回)の議事録・配布資料を公開
Posted 2020年7月20日
https://current.ndl.go.jp/node/41549

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