障害者サービス

米国議会図書館(LC)、障害者サービス部門「視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Physically Handicapped)」の名称を変更

2019年10月1日、米国議会図書館(LC)は、同館の障害者サービス部門である、視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Physically Handicapped:NLS)の名称変更を発表しました。

新しい名称は“National Library Service for the Blind and Print Disabled”です。

略称NLSは変わりませんが、LCが2018年後半に定めたグラフィック・アイデンティティに基づきロゴを新しくしています。

名称変更は、旧名称での時代遅れの言葉に対応するとともに、同館のサービスの範囲を明確に伝えることを意図しており、米国で発効したマラケシュ条約とも密接に連携させています。

国立国会図書館、外国の視覚障害者等への視覚障害者等用データ送信サービスを開始

2019年10月1日、国立国会図書館(NDL)は、「盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約」 (マラケシュ条約)締約国を対象とする、視覚障害者等用データ送信サービスを開始したことを発表しました。

外国の視覚障害者等への視覚障害者等用データ送信サービスを開始しました(NDL, 2019/10/1)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2019/191001_01.html

参考:
CA1831 - マラケシュ条約―視覚障害者等への情報アクセスの保障に向けたWIPOの取り組み / 野村美佐子
カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1831

E2173 - 韓国,第3次読書文化振興基本計画(2019-2023)を発表

韓国の文化体育観光部は2019年4月,「第3次読書文化振興基本計画(2019-2023)」を発表した。国の競争力を強化し,国民に等しく読書活動の機会を保障し,人生の質の改善に寄与することを目的として制定された韓国の読書文化振興法では,その第5条第1項において,「文化体育観光部長官は関係の中央行政機関の長と協議し,読書文化振興のための基本計画(以下「基本計画」)を5年ごとに策定し施行しなければならない」としている(CA1705参照)。これに基づいて現在まで2009年,2014年の2回にわたって基本計画が策定されてきた。

国際図書館連盟(IFLA)、世界各国のマラケシュ条約への対応状況をまとめた報告書の最新版を公開:2019年1月版を更新した4訂版

2019年8月19日、国際図書館連盟(IFLA)が、世界各国のマラケシュ条約への対応状況をまとめた報告書“Marrakesh Monitoring Report”の最新版公開を発表しました。

最新の2019年8月版では、米国をはじめとする新規条約批准国の追加、ニュージーランド等の国内法の改正状況、ドイツ・イタリア等の欧州数か国で完了したEU指令の国内法化など、前版の2019年1月版以降に実施された、条約の批准・承認の状況、国内法整備等の必要な措置への対応状況が反映されています。

More Countries Join Marrakesh: Update of the Marrakesh Monitoring Report(IFLA,2019/8/19)
https://www.ifla.org/node/92418?og=5852

HathiTrustの2019年前半の活動と今後の展望(記事紹介)

2019年8月6日、HathiTrustは、2019年から2023年までの戦略的方向性を示した“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”実施から半年が経過したことを受けて、半年間の活動を振り返りながら今後の展望を示したブログ記事“2019: HathiTrust at Mid-Year & Upcoming Opportunities”を公開しました。

2018年3月13日に承認された“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”では、デジタル保存とアクセス、文化的記録の管理者としての役割等への関与の強化が示されています。HathiTrustの2019年の具体的な出資と活動はここで示された戦略的方向性を達成するために行われています。

2019年1月から6月までの主要な動きとして、印刷物を読むことに障害がある利用者へのアクセシビリティを向上させたこと、1923年に出版されパブリックドメインとなっている5万4,000点近くのタイトルを公開したこと、共同管理(Shared Print)プログラムの第2段階を完了したこと、などを挙げています。

DAISYコンソーシアム、EPUBアクセシビリティ検証ツールAce by DAISYのデスクトップアプリ版として“Ace by DAISY App”を公開

2019年7月29日、DAISYコンソーシアムが、EPUBアクセシビリティ検証ツールAce by DAISYについて、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)のデスクトップアプリ版“Ace by DAISY App”を公開したことを発表しました。

Ace by DAISYは、EPUBコンテンツがEPUBアクセシビリティ1.0仕様に準拠しているかどうかの検証に役立つ無料・オープンソースのツールとして2018年1月に公開され、DAISYコンソーシアム傘下の非営利団体Inclusive Publishingから提供されています。DAISYコンソーシアムは、コマンドラインツールでは使いづらいというユーザーのフィードバックを受けて、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)でWindows、MacOS、Linuxで利用可能なデスクトップアプリ版“Ace by DAISY App”を公開した、としています。

“Ace by DAISY App”の大きな特徴として、ドラッグアンドドロップが可能なこと、英語版とフランス語版のインターフェースが用意されていることなどが挙げられています。

北米研究図書館協会(ARL)と米・バージニア大学(UVA)図書館、公民権法と著作権法の調和の下でのアクセシブルなテキスト提供方法を検討したホワイトペーパーを公開

2019年7月22日、北米研究図書館協会(ARL)と米・バージニア大学(UVA)図書館はホワイトペーパー“The Law and Accessible Texts: Reconciling Civil Rights and Copyrights”の公開を発表しました。

このホワイトペーパーはアンドリュー・W・メロン財団から助成を受けたプロジェクトの一環として作成されたものです。障害者の公民権保護のために、研究・学習教材へのアクセスを確保することが不可欠であるという背景から、高等教育研究機関が現在の法的枠組みの中でいかに全ての学生に情報への公平なアクセス機会を提供するという使命を果たしているかが分析されています。

特に高等教育研究機関によるアクセシブルなテキスト制作と配布を求める公民権法としばしば公平なアクセス提供の障壁とみなされる著作権法に焦点が当てられており、著作権法の制限と例外を利用して、アクセシブルなテキストを制作・配布して障害者の権利に関する法律を順守し、研究・学習教材への公平なアクセスを提供するという組織の使命を支援する方法に関する議論が展開されています。

米・LYRASIS、オンライン資料のアクセシビリティに関する調査レポートを公開

2019年7月17日、米国の図書館等のネットワークLYRASISは、オンライン資料のアクセシビリティに関する調査レポート“Understanding the Landscape of Library Accessibility for Online Materials”の公開を発表しました。

この調査は米国内の図書館、特に学術図書館がオンライン資料のアクセシビリティについて、図書館のポリシーと実践の観点からどのように取り扱っているかを把握する目的で、2019年1月31日から3月22日にかけて行われたものです。(1)購入等によるオンライン資料の受入、(2)図書館内でのオンライン資料制作、(3)オンライン資料の保存・配布・整理等に使用するシステムの3つのカテゴリーについて、多肢選択式の質問と自由回答の質問を組み合わせたアンケートにより、各カテゴリーの意思決定の責任の所在やアクセシビリティに関するポリシーの有無等が調査されています。

LYRASISは受付した回答から155件を分析する形式で調査レポートを作成し、次のような点を重要な知見として挙げています。

【イベント】日本図書館研究会第351回研究例会「国立国会図書館平成29年度図書館及び図書館情報学に関する調査研究「公共図書館における障害者サービスに関する調査研究」について」(9/27・大阪)

2019年9月27日、大阪市立難波市民学習センター(大阪市浪速区)において、日本図書館研究会第351回研究例会「国立国会図書館平成29年度図書館及び図書館情報学に関する調査研究「公共図書館における障害者サービスに関する調査研究」について」が開催されます。

国立国会図書館は、2017年に全公共図書館を対象とした障害者サービスに関する質問紙調査を実施しました。その調査結果から読み取れる公共図書館の障害者サービスの現況について、2010年に実施した前回調査と比較しながら報告する内容です。講師は安藤一博(国立国会図書館関西館図書館協力課)です。

事前申し込みは不要であり、日本図書館研究会の会員以外も参加可能です。

国立国会図書館平成29年度図書館及び図書館情報学に関する調査研究「公共図書館における障害者サービスに関する調査研究」について(2019.9.27)(日本図書館研究会)
http://www.nal-lib.jp/events/reikai/2019/351invit.html

文部科学省、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律の施行について(通知)」を発出

文部科学省が、2019年7月8日付けで、各都道府県知事、各指定都市市長等宛てに、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律の施行について(通知)」を発出しています。

新着情報(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/news/index.html
※令和元年07月09日欄に「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律の施行について(通知)」とあります。

視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律の施行について(通知)(文部科学省, 2019/7/8)
http://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/1418383.htm

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