障害者サービス

明石市(兵庫県)、一般財団法人公立図書館助成会の解散に伴う清算金を原資に「明石市本のまち基金」を設立:新図書館施設整備や読書バリアフリーの取組に活用

兵庫県の明石市議会において、2019年12月20日、明石市本のまち基金条例が可決され、「明石市本のまち基金」が設立されることになりました。

1968年から2018年までの50年間に図書1,552冊(1,203万6,219円相当)を寄贈してきた、一般財団法人公立図書館助成会の解散に伴う清算金1,000万円の市への寄附を原資に、「本のまち明石」の実現に資するため設立されます。

基金の使途は「新図書館施設整備に関する費用」「読書バリアフリーの取り組みに関する費用」「本のまちづくりの施策の推進に関する費用」で、基金設立後は、本のまちづくりに賛同する企業・個人からの寄附金を積み立てるとともに、ふるさと納税の応援プランに「(仮称)本のまち明石応援」の追加を予定しているとしています。

記者会見 2019年(令和元年)11月26日(明石市)
https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/kouhou_ka/shise/shicho/kaiken/20191126.html

韓国・国立障害者図書館、同館ウェブサイトでの数式及び数学記号の音声変換規則の提供を開始

韓国国立中央図書館(NLK)は、所管する国立障害者図書館が、2020年1月6日から数式及び数学記号の音声変換規則の提供を開始したと発表しています。

韓国の通信社NEWSISの報道によると、数学関連の視覚障害者等用資料の作成にあたり、これまで数式を読むための規則が存在せず、作成者が任意に表現していたことによる学習の困難さが問題になっていたことから、その標準化を目指して制定されたものです。

小学校から高校1年生までの数学教育課程の内容や教科書に基づいて数式の音声変換規則を定めており、MathSpeakの規格も取り入れているとのことです。今後、大学の数学の内容まで範囲を拡大する予定としています。

@national.library.of.korea(Facebook, 2020/1/5)
https://www.facebook.com/national.library.of.korea/posts/2589821841135064

米国議会図書館(LC)、基金からの寄付を得て点字楽譜のデジタル化を実施

2019年12月18日、米国議会図書館(LC)は、視覚障害や読むことに障害がある人々へのサービス拡大を目的としたTiby Diskin記念基金からの寄付を受け、同寄付による最初の事業として、LC所蔵の点字楽譜と教材のデジタル化を行なうと発表しました。

対象となる資料は貴重で破損の恐れがあり、19世紀に遡るものもあります。

LCの障害者サービス部門NLS(National Library Service for the Blind and Print Disabled)では、同基金からの寄付を利用して、3Dレーザー技術を用いた点字デジタル化ツールを開発するとしています。

New Endowment to Support National Library Service for the Blind and Print Disabled (LC, 2019/12/18)
https://www.loc.gov/item/prn-19-120/

アイルランドの農村・コミュニティ開発省、公共図書館による感覚障害者等に配慮した施設・機器の設置や提供に対して総額80万ユーロの支援を実施

2019年12月16日、アイルランドの農村・コミュニティ開発省(Department of Rural and Community Development)のMichael Ring大臣は、感覚障害・特別な教育的ニーズ・その他の学習障害・自閉症スペクトラム症等を抱える人々に配慮した公共図書館による施設・機器の設置や提供に対して、地方自治体からの資金も含めて総額80万ユーロの支援を実施することを発表しました。

公共図書館への支援対象となる例として、センサリールームの設置・感覚障害を持つ児童向けの遊具や玩具の提供・感覚障害者等への支援技術の導入・自閉症に配慮したサインの設置等が挙げられています。この支援に基づくサービスは、2020年半ばに図書館で利用可能になる予定である、としています。

韓国で「図書館法を一部改正する法律」が公布:司書資格の不正取得者・他人への貸与者の資格取消、国立障害者図書館の所管の文化体育観光部長官への変更

2019年12月3日、韓国で「図書館法を一部改正する法律」が公布されました。

第6条第2項に文化体育観光部長官による司書資格の不正取得者や他人への貸与者の資格取消規定が、第6条第3項に文化体育観光部長官による司書資格の発行及びその管理に関する規定等が新設されています。

また第45条に、国立障害者図書館の所管を韓国国立中央図書館長から文化体育観光部長官に変更する改正が行なわれています。これは、国立障害者図書館の組織・運営の独立性を強化することで、より積極的な障害者サービス支援を実施できるようにすることが目的です。

施行は公布の6か月後です。

【イベント】千葉大学アカデミック・リンク/ALPSセミナー「障がいのある学生への学修支援のあり方を考える」(1/10・千葉)

2020年1月10日、千葉大学アカデミック・リンク・センター(千葉県千葉市)において、同センターが主催する千葉大学アカデミック・リンク/ALPSセミナー「障がいのある学生への学修支援のあり方を考える」が開催されます。

大学における障がいのある学生への修学支援、2019年6月に施行された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(読書バリアフリー法)の下で学生に対する学修支援を行う上で大学図書館に求められる配慮に関する講演が行われます。

当日の講演内容は次のとおりであり、参加には事前の申込みが必要です。

「障害のある学生への支援―大学に求められる合理的配慮とは何か」
村田淳氏(京都大学学生総合支援センター 障害学生支援ルーム チーフコーディネーター・准教授)
「大学図書館のアクセシビリティを高めるために:求められる環境整備とサービス」
野口武悟氏(専修大学文学部ジャーナリズム学科教授)

E2203 - 第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会<報告>

2019年9月18日から21日までの4日間,「日本学資料の再考 Rethinking resources for Japanese studies」を全体テーマとして,ブルガリアの首都ソフィアにある聖クリメント・オフリツキ・ソフィア大学講堂を会場に第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会が開催された(E2073ほか参照)。13のセッションに分かれて37件(51人)の発表が行われ(英語による発表が23件,日本語による発表は14件),朝日新聞社や紀伊国屋書店などによるリソース・プロバイダー・ワークショップも実施された。

兵庫県点字図書館、オーディオブックを聴くための専用の聴読室を設置:大学との協力により専門書オーディオブックの作成も推進

2019年11月29日、兵庫県は、兵庫県点字図書館で整備を進めていたオーディオブックを聴くための専用の聴読室が完成したことを発表しました。

兵庫県点字図書館では、視覚障害者等の多様な学習ニーズに応えるため、法律や経済分野などの専門書のオーディオブックの充実を進めており、今回完成した「個室で集中して専門書オーディオブックで学べる聴読室」は全国的にも珍しいとしています。

また、地域創生に係る包括連携協力協定に基づき、神戸大学及び関西学院大学の学生(視覚障害者を含む)と専門書オーディオブック作成に関する連携協力を行うことも発表しています。今後、法律や数式等の専門知識と校正等の作業に関し、大学の協力を得ることにより、専門書オーディオブック作成を加速するとしています。

点字図書館に「聴く読書室(聴読室)」が新たに完成しました これを機にオーディオブック(録音図書)の作成を大学と連携協力して加速します(兵庫県, 2019/11/29)
https://web.pref.hyogo.lg.jp/press/20191129_4300.html

広島市子ども図書館、大活字本・点字の本・CDブック・LLブック等を集めた障害者サービス専用棚「りんごの棚」を設置

2019年11月20日、広島市子ども図書館は、同館1階のかりるへやに、本をそのままの状態では「読めない」「読みにくい」子どもたちのためのコーナーとして、「りんごの棚」を設置したことを発表しました。

同館が設置した「りんごの棚」には、大活字本・点字の本(点字絵本やさわる絵本など)・CDブック・LLブックといった特別なニーズのある子どもたちのための資料のほか、手話の本・バリアフリーについての本といった障害を理解するための資料や、読書補助具のリーディングトラッカーなどが置かれています。

こども図書館に障害者サービス専用棚「りんごの棚」ができました(広島市子ども図書館,2019/11/20)
http://www.library.city.hiroshima.jp/news/kodomo/2019/11/2218.html

国立国会図書館、マラケシュ条約に基づく読書困難者のための書籍データの国際交換サービスを開始

2019年11月19日、国立国会図書館(NDL)は、マラケシュ条約の日本での発効を受けて、視覚障害、上肢の障害、発達障害などの理由で読書に困難のある人(読書困難者)のための書籍データ(録音図書データ、点字データ、テキストデータなど)の国際交換サービスを開始したことを発表しました。あわせて以下の点も発表しています。

・読書困難者のための書籍データの世界的な総合目録サービスであるAccessible Books Consortium (ABC) Global Book Serviceに加盟したこと
・ABC Global Book Serviceを通じ、76言語・約54万タイトルのデータが読書困難者個人や国内の図書館からのリクエストに応じ取り寄せ可能となったこと
・国内で製作されたデータの国外提供もABC Global Book Serviceを通じて行うこと

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