資料保存

日本学術会議、報告「日本学術会議資料の保存・管理と公開に向けて」を公開

2020年9月8日、日本学術会議が、報告「日本学術会議資料の保存・管理と公開に向けて」を公開しました。

同報告書は、日本学術会議史学委員会歴史資料の保存・管理と公開に関する分科会での審議結果を踏まえて同分科会において取りまとめられたものです。

2019年10月から11月にかけて開催された、日本学術会議設立70周年の記念展示「日本学術会議の設立と組織の変遷—地下書庫アーカイブズの世界—」に関して、展示の企画・提案までの経緯等についてまとめられています。

日本学術会議
http://www.scj.go.jp/index.html
※新着情報(提言・報告等)の欄に、2020年9月8日付で「報告「日本学術会議資料の保存・管理と公開に向けて」」が公開されています。

プライドハウス東京、「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」プロジェクトを立ち上げ

2020年8月21日、プライドハウス東京「文化・歴史・アーカイブ」チームが、日本のLGBTQなどのセクシャル・マイノリティのコミュニティに関するプロジェクト「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」を立ち上げることを発表しました。

プライドハウス東京は、セクシャル・マイノリティに関する情報発信や多様性に関するイベントの開催等を行っています。同プロジェクトでは、日本のセクシャル・マイノリティのコミュニティによる活動や文化の記録を収集・保存・共有するコミュニティ・アーカイブの構築が行われます。

8月21日から11月18日にかけて、資料関係費や保管整備費等のアーカイブ初期収集体制整備の資金調達、LGBTQコミュニティへの協働の呼びかけを目的としたクラウドファンディングが実施されています。

OCLC、北米の研究図書館センター(CRL)と共に実施した冊子体雑誌の共同保存の促進等に関する2年間のプロジェクト“The Shared Print Data Infrastructure project”を完了

2020年8月13日、OCLCは、アンドリュー W.メロン財団の助成により、2018年7月1日から2020年6月30日まで北米の研究図書館センター(CRL)と共同して取り組んだプロジェクト“The Shared Print Data Infrastructure project”が完了したことを発表しました。

OCLCは2年間の共同プロジェクトを通して、WorldCatのデータベースへの冊子体雑誌所蔵の登録に対する支援の展開、共同管理中のデータの発見環境の改善、CRLが管理する冊子体雑誌の共同保存に関するデータベース“Print Archives Preservation Registry”(PAPR)の機能拡張などが達成されたことを報告しています。

同プロジェクトにおいて、OCLCとCRLは登録のワークフローの簡素化・機能強化のために協力し、WorldCatにわずかな手順で数千件の雑誌の所蔵を効率的に一括登録することなどが可能になりました。また、WorldCat上の雑誌の所蔵データが自動的にPAPRへ同期され、共同管理中データへの包括的なアクセスを提供するOCLCのメタデータAPIにより雑誌のデータを発見することも可能になっています。

文化庁、2020年度の「メディア芸術アーカイブ推進支援事業」の採択結果を公開

文化庁が2020年度の「メディア芸術アーカイブ推進支援事業」の採択結果を公開していました。

23件の応募があり、

・一般財団法人大阪国際児童文学振興財団の「明治、大正、昭和初期の子ども向け雑誌のデジタル化」(支援予定額:330万円)
・特定非営利活動法人ゲーム保存協会の「国内レトロ PC ゲーム データベース情報入力」(支援予定額:416万円)
・森ビル株式会社の「日本特撮アーカイブ」(支援予定額:493万円)
・公益社団法人日本漫画家協会の「日本漫画家協会所蔵本及び資料の調査整理・デジタル化事業」(支援予定額:234万円)
・一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムの「アニメ脚本と脚本家のデータベース構築」(支援予定額:352万円)

など、15件が採択されています。

カナダ保存研究所、新型コロナウイルス感染症流行時における遺産コレクションの取り扱いに関するガイドの第2版を公開

2020年7月24日、カナダ保存研究所(Canadian Conservation Institute;CCI)は、新型コロナウイルス感染症流行時における遺産コレクションの取り扱いに関するガイド“Caring for Heritage Collections During the COVID-19 Pandemic”の第2版を公開しました。

CCIのCOVID-19タスクフォースが作成したものであり、初版は2020年4月17日に公開されました。コレクションの保全に責任を負う人々にとって役立つ情報と推奨事項をまとめた内容となっており、「COVID-19ウイルスによるコレクション資料の汚染」「コレクションスペースの消毒」「施設の閉鎖への対応」「安全な再開館」といった章が含まれています。

ジョージ・イーストマン博物館(米国)、フィルム撮影された映画23タイトルをデジタル化しオンライン公開

米国CBS系列の放送局WROC-TVの公式ウェブサイト“RochesterFirst.com”の2020年7月28日付けニュースとして、ニューヨーク州ロチェスターに所在するジョージ・イーストマン博物館(George Eastman Museum)が、フィルム撮影された映画23タイトルをデジタル化しオンライン公開したことが報じられています。

同館がデジタル化した映画はウェブサイト上で自由に視聴することが可能で、ほとんどの作品について内容の紹介文が付されています。公開された作品には、20世紀前半の映画製作者で『風と共に去りぬ(Gone with the Wind)』等に携わったセルズニック(David O. Selznick)の作品のスクリーンテストや、世界的な写真用品等のメーカーでロチェスターに本拠を置くイーストマン・コダック社に関する映画“Highlights and Shadows”などが含まれています。

同館は、このフィルム撮影された映画のオンライン公開事業について、2010年に50タイトル以上の公開を行ったものの、事情により終了したウェブサイトを引き継いだ新プロジェクトとして実施していることや、保存されたフィルムのみをデジタル化公開することで同館の保存事業のショーケースの役割を担っていることなどを説明しています。

国際図書館連盟(IFLA)、会長・事務局長名でレバノン・ベイルートの図書館等への支援に関する声明を発表

2020年8月11日、国際図書館連盟(IFLA)は、8月4日にレバノン・ベイルートで起きた大規模な爆発によりベイルートに多大な被害が発生していることを受け、会長・事務局長名で、ベイルートの図書館等への支援に関する声明を発表しました。

声明では、人道的対応や負傷者・避難民へのケア、爆発の影響を受けた人々への支援は急務であるとしつつ、レバノン国立図書館やベイルートの公共図書館、その他の文化機関や文化遺産にも被害が発生していること、人々が困難な状況においてコミュニティを再建し普段の生活を取り戻す上で重要な役割を担う、図書館が受けた被害の調査もまた急務であることを述べています。

IFLAは、レバノンの加盟機関やユネスコやブルーシールド等とも連携しつつ支援を行うとし、優先的に取り組む事項として、ベイルートの図書館及びスタッフへの復興に向けた支援と、そのコレクションの保全を挙げています。

Statement by the IFLA President and Secretary General: IFLA Stands with Beirut(IFLA, 2020/8/11)
https://www.ifla.org/node/93240

山形文化遺産防災ネットワーク(山形ネット)、県内での水害の発生をうけ、民間所在の歴史資料の保全を呼びかけ

2020年7月30日、山形文化遺産防災ネットワーク(山形ネット)が、7月28日の全県的な豪雨や最上川の氾濫等による水害の発生をうけ、民間所在の歴史資料の保全を呼びかけています。

山形文化遺産防災ネットワーク(山形ネット)(Facebook,2020/7/30)
https://www.facebook.com/127173415752439/photos/a.127972199005894/127975819005532/

参考:
山形県立図書館、「7月27日からの大雨被害に関する県内公共図書館(室)の開館状況(7月30日現在)」を公表
Posted 2020年7月30日
https://current.ndl.go.jp/node/41614

米・イリノイ州立大学ミルナー図書館らによる共同プロジェクトがサーカスのルートブックをデジタル化

2020年7月21日、米国のイリノイ州立大学は、現存が確認されているサーカスのルートブック(circus route books)400冊のうち、300冊以上のデジタル化が完了したことを発表しました。

ルートブックは、ショーのシーズンの終わりに発行され、サーカスのスタッフ、イベント、訪問地に関する情報や、移動距離や毎日の食事等の統計を掲載しています。また、天候の記録を含むものもあります。同デジタル化は、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)の「隠れた特別コレクションのデジタル化助成プログラム」による26万8,000ドルの助成を受けて、同館、サーカスの博物館であるCircus World、The John and Mable Ringling美術館の共同プロジェクトとして行われたものであり、1842年から1969年に出版されたルートブックを対象としています。

発表の中では、メタデータ作成の過程でサーカスのパフォーマーについて米国議会図書館(LC)の名称典拠を作成したこと、現在はメタデータの改善とパフォーマーの探しやすさの向上に焦点を当てていること等が述べられています。

全国の自然史系博物館・大学による令和2年7月豪雨の被害を受けた人吉城歴史館(熊本県)所蔵の植物標本レスキュー支援活動が開始

2020年7月28日、全国の自然史系博物館・大学による令和2年7月豪雨の被害を受けた人吉城歴史館(熊本県)所蔵の植物標本のレスキュー支援活動の開始が発表されています。

同館所蔵の前原勘次郎氏が採集した植物標本が令和2年7月豪雨により水損被害受けたことから、人吉市の依頼により、熊本県および熊本県博物館ネットワークセンターがこの標本を搬出しましたが、水損した標本の数が約3万点という膨大な量であることから、迅速な保存処理を行うために、「植物系学芸員メーリングリスト」などを通じ全国の自然史関係機関に協力を依頼したところ、国立科学博物館が、東日本大震災時の被災標本修復を担った岩手県立博物館や西日本自然史系博物館ネットワーク等と連携して全国での分散対処の調整を行って、各機関が協働し水損した標本の修復に取り掛かるものです。

貴重な標本を救え!!全国の自然史系博物館・大学による「令和2年7月豪雨」植物標本レスキュー支援活動について(国立科学博物館,2020/7/28)[PDF:2ページ]
https://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/430769.pdf

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