著作権

日本図書館協会(JLA)、「新型コロナウイルス感染症に係る図書館活動についての協力依頼に対する回答について」を公表

2020年5月13日、日本図書館協会(JLA)が、「新型コロナウイルス感染症に係る図書館活動についての協力依頼に対する回答について」を公表しています。

4月24日にJLAが発出した「新型コロナウィルス感染症に係る図書館活動についての協力依頼(公衆送信権等の時限的制限について)」への回答を受けてのものです。

JLAからの依頼事項の「1 各図書館で所蔵された資料を用いた読み聞かせやお話し会を録音又は録画し、図書館利用者に対し、インターネットなどにより公衆送信することを、お認めいただきたい」に関しての進展が早急に見込まれることから、そこに注力するとし、JLA児童青少年委員会から提供を受けた「読み聞かせでよく用いられる著作リスト」を出版社・著作者に提示し、一点でも多くの著作物の公衆送信権等に関する許諾を得ていくとしています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、改正EU著作権指令で認められたテキスト・データ・マイニング(TDM)促進のため図書館向けのガイダンス文書を公開

2020年5月7日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」で認められたテキスト・データ・マイニング(TDM)促進のための図書館向けガイダンス文書の公開を発表しました。

改正EU著作権指令では、第3条で大学・教育機関・図書館が合法的にアクセスできる著作物をマイニングする権利が認められています。また、第4条では主に商業的なデータ分析や人工知能のTDMについて著作権の例外とする規定が設けられています。LIBERが今回公開したガイダンス文書は、改正EU著作権指令を活用してTDMを実施する研究者支援を行う図書館を対象として、同協会の著作権・法的事項ワーキンググループが作成したものです。

韓国国立中央図書館(NLK)、著作物利用の同意キャンペーンを開始:国家的な災害による図書館休館時のデジタル化資料の館外利用拡大のため

2020年5月6日、韓国国立中央図書館(NLK)が、著作物利用の同意キャンペーンを開始すると発表しました。

今回の新型コロナウイルス感染症のような国家的な災害が発生し、図書館が休館した場合に、一時的にデジタル化資料の館外利用が可能となることを目的としたものです。

同館が構築したデジタル化資料110万件が対象で、同館ウェブサイトに、案内文と同意書提出窓口を設置しています。同意書では、(1)一時的、もしくは(2)利用期限の制限がない閲覧・印刷・ダウンロード、等で選択できるようになっていて、これにあわせて、同館では、利用期間の設定や終了日、既存の利用可能範囲の復元といった管理機能の改善を行って、サービスを提供するとしています。

英IOP Publishing、欧州原子核研究機構(CERN)との間で“Publish & Read”契約を締結

2020年4月16日、英IOP Publishing(IOPP)は、欧州原子核研究機構(CERN)との間で“Publish & Read”契約を締結したことを発表しました。

CERNの研究者は、IOPPが刊行する学術雑誌42タイトルでAPC(論文処理加工料)を支払うことなく論文をオープンアクセス(OA)で公開することができます。論文はクリエイティブ・コモンズ(CC)のCC BYライセンスの下で公開されます。

CERNにとって、“Publish & Read”契約の締結は初となります。

IOP Publishing signs open access publishing agreement with CERN(IOP Publishing, 2020/4/16)
https://ioppublishing.org/news/iop-publishing-signs-open-access-publishing-agreement-with-cern/

日本図書館協会(JLA)、「図書館情報学の授業における三ツールのオンライン配信について」を発表

2020年4月24日、日本図書館協会(JLA)が、「図書館情報学の授業における三ツールのオンライン配信について」を発表しています。

4月13日に公表した「(1) 三ツールの部分的な利用」に関する措置に続き、「(2) PDFファイルによる,三ツールのオンライン配信」についての措置を示したものです。

JLAの目録委員会・分類委員会・件名標目委員会の協力のもと決定されたもので、以下の措置をとるとしています。許諾の条件と申請方法の詳細は、近々、ウェブサイト上で案内し、5月中旬よりPDFの提供を順次行うことが予定されています。

1.基本方針
 図書館情報学(司書,司書教諭,学校司書の養成のための教育課程を含む,以下同様)の科目をオンライン形態で行う場合,従来から行われていた対面式の授業形態に可能な限り近づけられるように,2020年度に限り,著作権に関する特例的な措置(利用の許諾)を講じます。

日本図書館協会(JLA)、日本書籍出版協会ほか9団体宛に「新型コロナウィルス感染症に係る図書館活動についての協力依頼(公衆送信権等の時限的制限について)」を発出

2020年4月24日、日本図書館協会(JLA)、日本書籍出版協会ほか9団体宛に「新型コロナウィルス感染症に係る図書館活動についての協力依頼(公衆送信権等の時限的制限について)」を発出したと発表しています。

新型コロナウイルス感染拡大下で、その社会的使命を果たすべく、創意工夫を凝らして様々な活動を行っている図書館への支援として、各図書館において通常のサービスが可能となり、当該図書館利用者の自由な外出が可能とあるまで間において、以下の2点の協力を求めるものです。

1 各図書館で所蔵された資料を用いた読み聞かせやお話し会を録音又は録画し、図書館利用者に対し、インターネットなどにより公衆送信することを、お認めいただきたい。

2 外出ができない図書館利用者への時限的サービスとして、利用者の求めに応じて行う当該図書館所蔵資料の文献複写サービスにおいて、その複写物を電子メールやFAXなどにより、図書館利用者及び病院等の公共施設等に送信することを、お認めいただきたい。

欧州研究図書館協会(LIBER)、著作権に関する緊急対応を求める声明を発表:新型コロナウイルス感染拡大下における遠隔教育及び研究の支援のため

2020年4月14日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、新型コロナウイルス感染拡大下における遠隔教育及び研究の支援のため、著作権に関する緊急対応を求める声明を発表しました。

欧州委員会(EC)や加盟国政府に対しては、著作権指令の期間限定かつ目的論的解釈(purposive interpretation)の導入等を、出版社や著者、業界団体に対しては、特定個人への文献全文の提供、施設内閲覧に限定されている電子書籍への研究目的でのリモートアクセス、児童・学生・研究者のみを対象とした録音・録画及びストリーミングによる教育活動での著作物利用、公共図書館によるインターネット上での読み聞かせを可能とすることを求めています。

また、対策が求められる長期的な課題として、オープンアクセスモデルへの速やかな移行や、医学・環境・経済上の危機に備えた公益的保護(public interest defences)を国際・国内の著作権法に盛り込むこと等を挙げています。

著作物の教育利用に関する関係者フォーラム、「改正著作権法第35条運用指針(令和2(2020)年度版)」を公表:授業目的公衆送信補償金制度は2020年4月28日に施行

2020年4月16日、教育関係者、有識者、権利者で構成する「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」は、4月28日の改正著作権法施行による「授業目的公衆送信補償金制度」開始に先立って、教育現場での著作物利用に関するガイドラインに当たる「改正著作権法第35条運用指針(令和2(2020)年度版)」を公表しました。

改正著作権法で新設された「授業目的公衆送信補償金制度」は、学校など営利を目的としない教育機関の授業で、一定の範囲の利用につき、著作権者の許諾を得ることなく著作物の公衆送信を可能とする制度です。スタジオ型の同時一方向の遠隔授業や異時で行われる遠隔授業、予習・復習のための著作物等の送信等が対象となります。無許諾で利用できる代わりに、教育機関の設置者が著作権者に補償金を支払うことを必要としていますが、2020年度に限り補償金は「無償」となる予定です。

教育機関では、法施行後に行われるオンラインによる遠隔授業等において、公表された運用指針に沿って著作物を利用する必要があります。運用指針は、「授業」「学校その他の教育機関」などの改正著作権法の用語の定義に関して、「該当する例」「該当しない例」を付すなどして整理が行われています。また、制度の対象外となる「著作権者の利益を不当に害する」事例についても具体的に記載されています。

英国の著作権管理団体Copyright Licensing Agency、新型コロナウイルス拡大危機下にある高等教育機関支援のため「高等教育ライセンス」の条件を一時的に緩和

2020年4月14日、英国の著作権管理団体Copyright Licensing Agency(CLA)は、新型コロナウイルス拡大による困難が続く中、機関が平時の状態に戻るまでは、研究者・図書館・学生が多くの学習資源を利用できるようにする目的で、「高等教育ライセンス(Higher Education Licence)」の主要条件を一時的に緩和することを発表しました。

「高等教育ライセンス」は、高等教育機関の教育・学習目的の利用による著作物の複製を、CLAの管理に基づいて一定の条件の下で許可する制度です。CLAは主な変更点として以下の2点を挙げています。

・機関が印刷体の原本を所有していることを定めた要件を緩和し、機関でオリジナルの資料を所有していなくてもCLAが管理するデジタル資料のリポジトリDigital Content Store (DCS)に保存された必要な資料の抜粋を利用することなどが可能になる

・合意した出版社刊行の書籍については、複写可能となる範囲が、全体の10%または1章分のいずれかのより多い方から、全体の30%または3章分のいずれかのより多い方へ拡大する。

大学図書館問題研究会、第28回大図研オープンカレッジ「オンラインミーティング開催講座」の講演資料等を公開

2020年4月14日、大学図書館問題研究会(大図研)は、4月5日にオンライン会議ツールZOOMを利用して実施した第28回大図研オープンカレッジ「オンラインミーティング開催講座」の開催を報告しました。

第28回大図研オープンカレッジは、新型コロナウイルスの影響により、大学のイベントの中止、図書館の休館、サービス制限などが相次ぎ、感染防止のため、社会全体がソーシャルディスタンシング政策に向かう中、場としてのオンラインミーティング技術に注目が集まっていることを背景に、オンラインセミナーとして開催されました。学会、研究会のようなイベントから日常の会議などに対してどのように向き合っていくかなどをテーマに、大向一輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)と吉本龍司氏(株式会社カーリル代表取締役)による講演が行われています。

大学図書館問題研究会学術基盤整備研究グループのウェブサイト上で、大向氏・吉本氏の講演資料のほか、参加者からチャットで寄せられた参考資料など、オンラインセミナー当日に扱われた資料が公開されています。

ページ