著作権

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)の運用を筑波大学等から引継

2020年3月23日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2010年度から2012年度に国立情報学研究所(NII)のCSI委託事業として実施され筑波大学等を中心に運営されていた「学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)」の運用を引き継いだことを発表しました。

SCPJデータベースは、日本国内の学協会の機関リポジトリに対する論文掲載許諾状況を提供するデータベースです。NIIのCSI委託事業として実施された学協会のオープンアクセスに関する方針(OA方針)の調査結果に基づきデータベースが作成・公開されています。JPCOARは2020年3月にOAインフラ整備の一環として運用を引き継いだ、としています。

JPCOARに運用が引き継がれたSCPJデータベースでは、暫定的な措置として、Googleスプレッドシートによるデータ公開が行われています。今後データ更新体制やJAIRO Cloudとの連携などが検討される予定です。

英国内の複数の図書館・高等教育関係組織が連名により新型コロナウイルス拡大危機の中での教育研究活動維持のため出版社等へ求める行動を示した共同声明を発表

2020年3月20日、英・Jiscは、新型コロナウイルス拡大危機の中で、機関が教育研究活動を維持できるように、デジタルコンテンツやソフトウェアを提供する全てのプロバイダーへ求める行動を示した、英国内の複数の図書館・高等教育関係組織との連名による共同声明を、英国出版協会(The Publishers Association)と学会・専門協会出版協会(ALPSP)へ提出したことを発表しました。

共同声明は、Association of Colleges(AoC)、英国図書館(BL)、Jisc、Southern Universities Purchasing Consortium(SUPC)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国大学協会(UUK)の連名で発されました。この声明は、出版社・アグリゲータ・ベンダー等に対して、新型コロナウイルス拡大危機の中、教育機関を支援するための行動を求めたもので、国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)が発表済の声明とも密接に連携していることに言及しながら、出版社等が実施可能な行動のリストとして次の内容を挙げています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)及び出版社・著作者団体、新型コロナウイルス感染拡大期間中の図書館による読み聞かせのライブストリーミング配信等に関する特別措置を発表

2020年3月19日、オーストラリア図書館協会(ALIA)・オーストラリア書店協会(ABA)・オーストラリア出版協会(APA)・オーストラリア著作者協会(ASA)からなるBooks Create Australiaが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期間中の図書館による読み聞かせに関する特別措置について発表しました。

感染拡大期間中、図書館によるFacebook Video・YouTube・Vimeoといったデジタルプラットフォームを用いたオンラインでの読み聞かせを認めるもので、APAとASAでは、図書館が読み聞かせを録画またはライブストリーミング配信(生放送)できるように、会員からの著作権許可を求める請求を一時停止するとしています。

ALIA・APA・ASAは共同声明において、3団体ともにすべての子どもが本を楽しむという目標を共有しており、同国の著作権法において、特定の条件において絵本を用いた上演は可能であるものの、疑問点を明快にすることを目的に今回の措置を取ったとしています。

ただし、録画のダウンロードは許可されず、実施可能な場合、図書館のウェブサイトにサインインした図書館利用者のみ視聴可能とするようにとしています。

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)は2020年3月13日付で、ICOLCに参加する世界中の図書館コンソーシアムとこれらのコンソーシアムを構成する各図書館を代表して、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表しました。

ICOLCは声明を発表した目的として、出版社等に対して世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大が世界の情報コミュニティにどのような影響を与えているかの理解を促すこと、図書館と情報サービス提供者の双方にとって有益と思われるICOLCのアプローチを提案すること、の2点を挙げています。

ICOLCは声明の中で出版社等へ次の4点を至急検討するように要請しています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、改正EU著作権指令で認められた研究目的のテキスト・データ・マイニング(TDM)が出版社の技術的保護手段により阻害される懸念を指摘

欧州研究図書館協会(LIBER)は2020年3月10日付で、“Europe’s TDM Exception for Research: Will It Be Undermined By Technical Blocking From Publishers?”と題されたブログ記事を公開しました。

同記事は、テキスト・データ・マイニング(TDM)を遮断する技術的保護手段に関するアンケートの結果、及びアンケート結果から導かれる改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」実施における懸念事項を指摘したものです。アンケートはLIBERの著作権・法的事項ワーキンググループと英国の図書館・文書館著作権同盟(Libraries and Archives Copyright Alliance: LACA)がGoogleフォーム上で共同実施しているものです。

LIBERとLACAは実施したアンケートの主な結果として、以下の3点を報告しています。

ドイツ図書館協会(DBV)、ウィキメディア・ドイツ等と共同して公共放送局へ教育用コンテンツの公開を求めるキャンペーン“Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!”を実施中

2020年3月3日、ドイツ図書館協会(DBV)は、ウィキメディア・ドイツ(Wikimedia Deutschland)、及び無料教育・オープン教育資源(OER)等に関わる機関や個人の連合体“Bündnis Freie Bildung”と共同して、「公共の資金は公共の利益へ!(Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!)」をスローガンとするキャンペーンを実施していることを発表しました。

このキャンペーンはドイツの公共放送局であるドイツ公共放送連盟(Arbeitsgemeinschaft der öffentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik Deutschland:ARD)と第2ドイツテレビ(Zweites Deutsches Fernsehen:ZDF)に対して、制作した教育用コンテンツを可能な限り自由なライセンスで公開するように求めるものです。公共放送局制作のドキュメンタリー等のコンテンツは、学校での授業への貢献が可能にもかかわらず、Wikipedia等の無料プラットフォームで公開されているものはごくわずかであり、著作権法や利用規約によって多くの場合ダウンロードや編集に制限がかけられています。

文化庁著作権課、著作権等管理事業者に対し、事務連絡「新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校教育におけるICTを活用した著作物の円滑な利用について」を発出

文化庁著作権課が、2020年3月4日付で、著作権等管理事業者に対し、事務連絡「新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校教育におけるICTを活用した著作物の円滑な利用について」を発出しました。

コロナウイルス感染症対策に伴う各教育機関の臨時休業等にともなって、教育機関がICTを活用した遠隔指導や自習など様々な活動を実施する際に著作権が及ぶ著作物を利用する場合、事態の緊急性・重要性を鑑み、著作権等管理事業者に対して、権利者の許諾にあたっての格別の配慮をお願いする内容となっています。

新型コロナウィルス感染症対策に伴う学校教育におけるICTを活用した著作物の円滑な利用について(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/92080101.html

英・Jisc、SHERPA RoMEO・Sherpa Fact新バージョンのテスト版を公開

2020年3月3日、英・Jiscのオープンアクセス(OA)チームは、JiscのサービスSHERPA RoMEO・Sherpa Factについて、それぞれ新バージョンのテスト版を公開したことを発表しました。

SHERPA RoMEOは、世界中の出版社のOAポリシーを集約・分析し、ジャーナルごとにOAによるセルフアーカイブの許諾条件・権利条件の概要を提供するオンライン情報源です。新バージョンの“v2. SHERPA RoMEO”は基礎データモデルの完全な更新が行われるとともにレイアウトの改善が行われています。原稿のバージョンごとに個別のセクションを設けるレイアウトに変更されたため、各ジャーナルのOAポリシーを原稿のバージョン別に理解しやすくなった、としています。また、ユーザーからのフィードバックを受けてウェブサイトの色使いの改善が行われた他、用語の変更、有料でOA化する条件についての情報の追加、出版社が著者に代わってPubMed Central(PMC)のようなリポジトリへ自動保存するかどうかに関する情報の追加なども行われています。

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