納本制度

オーストラリア国立図書館への納本対象資料をデジタル資料へ拡大した改正著作権法が施行 

2015年8月17日に議会を通過した「民法・司法関係法改正法2014(Civil Law and Justice Legislation Amendment Bill 2014)」によって、オーストラリア国立図書館(NLA)への納本対象資料をデジタル資料にも拡大するように改正された著作権法が2016年2月17日施行されました。

これにより、NLAは、デジタル形態の書籍、雑誌、ニュースレター、地図、楽譜、ウェブサイトも収集することとなり、収集されたデジタル資料は、2016年後半に閲覧室で利用できるようになるとのことです。

最初に納本された電子書籍は、作家・キニーリー(Tom Keneally)氏の最新の小説“Napoleon's Last Island”とのことです。

New legal deposit service (NLA,2016/2/11)
https://www.nla.gov.au/news/2016/02/11/new-legal-deposit-service

NLA makes digital history today(NLA,2016/2/17)
https://www.nla.gov.au/media-releases/2016/02/17/nla-make-digital-history-today

国立国会図書館、『亞書』に関する経緯と対応方針を発表

2016年2月2日、国立国会図書館(NDL)は、ホームページに「『亞書』の返却及び代償金返金請求について」を掲載しました。ギリシャ文字等をランダムに配した解読不能な本であるとして、出版の目的等についてインターネット上で話題になった、株式会社りすの書房が発売元である『亞書』に関し、経緯と対応方針を示したものです。

NDLは、『亞書』を発売元に返却するとともに、発売元に支払い済の納入出版物代償金の返金を求めることとしています。

『亞書』の返却及び代償金返金請求について(NDL, 2016/2/2)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2015/1214208_1830.html

参考:
E784 - NDLの納本制度,60周年
カレントアウェアネス-E No.127 2008.05.14
http://current.ndl.go.jp/e784

国立国会図書館、電子書籍・電子雑誌収集実証実験事業を開始

国立国会図書館(NDL)では、市販されている電子書籍・電子雑誌の収集に関する制度の在り方を検討するため、電子書籍・電子雑誌収集実証実験事業を2015年12月1日から実施します。

今回の実証実験は、主に次の2つの目的で行います。

(1)電子書籍・電子雑誌の収集及び長期的な保管・利用の技術的検証を行うこと。
(2)国立国会図書館内で電子書籍・電子雑誌を閲覧に供することによる電子書籍・電子雑誌ビジネスへの影響の検証や納入時の費用の調査分析を行うこと。

この事業では、事業の受託者である一般社団法人日本電子書籍出版社協会から送信される電子書籍・電子雑誌のデータを国立国会図書館施設(東京本館・関西館)内の特定端末計20台から閲覧することができます。

1点の資料は同時に1つの端末からしか閲覧できません。1つの端末から同時に複数の資料を閲覧することはできません。また、複写提供は行いません。

実証実験の目的のため、利用された方には、アンケートに御協力いただく予定です。また、どのような電子書籍・電子雑誌が閲覧されたかに関して、システムにより情報を収集します。アンケートの回答及び閲覧に関する情報は、個人を特定できる情報と結びつけて分析することはありません。

スペイン国立図書館、デジタル資料保存のため、Red.es社と連携  500万ユーロの費用を見込む

スペインの産業・エネルギー・観光省は、国営企業Red.es社とスペイン国立図書館が、同館のデジタルコレクション構築とオンラインのデジタル納本資料の保存のための協定を結んだと発表しています。

情報通信の技術を活用した、文化遺産の保存と、オンライン資料の法定納本の開発のため、費用は500万ユーロを見込んでおり、300万ユーロをRed.es社が、200万ユーロをスペイン国立図書館が提供するとのことです。

National Library of Spain Announces 5 Million Euros ($5.6 Million) Digital Preservation Partnership(infoDOCKET,2015/10/21)
http://www.infodocket.com/2015/10/21/national-library-of-spain-announces-5-million-euros-5-6-million-digital-preservation-partnership/

参考:
オンライン出版物の法定納本に関する勅令が承認(スペイン)
Posted 2015年7月22日
http://current.ndl.go.jp/node/28973

E1208 - スペインで電子出版物等の納本を定めた法定納本法が成立

オンライン出版物の法定納本に関する勅令が承認(スペイン)

IIPCによると、2015年7月10日、スペインの閣議(Consejo de Ministros)でオンライン出版物の法定納本を規定する勅令(Real Decreto)が承認されました。

2011年7月に成立した法定納本法(La Ley de Depósito Legal)は、オンライン出版物を法定納本の対象としていましたが、今回承認された勅令では、多様で複雑なオンライン出版物の納本手続きやその詳細を規定しており、自治州の納本図書館とスペイン国立図書館(Biblioteca Nacional de España:BNE)に対して、ウェブのクローリングと自動収集できないオンライン出版物の出版社への納入要求を可能としています。

Non-print Legal Deposit Law approved in Spain(IIPC, 2015/7/17)
https://netpreserveblog.wordpress.com/2015/07/17/non-print-legal-deposit-law-approved-in-spain/

¿Qué significa el depósito legal para la sociedad?(BNE, 2015/7/10)

オーストラリア、納本対象資料をデジタル資料へ拡大

Australian Libraries Copyright Committee(ALCC)によると、オーストラリアにおいて、オーストラリア国立図書館(NLA)への納本対象資料をデジタル資料へ拡大する著作権法の改正法案が先週議会で可決されたとのことです。

改正された「著作権法1968」に、冊子体資料に加えて、2016年1月からデジタル資料が納本対象として加わるようです。

Collecting Digital: Legal Deposit extended for the National Library
(ALCC,2015/7/1)
http://libcopyright.org.au/news/collecting-digital-legal-deposit-extended-national-library

Digital Legal Deposit is here(NLA,2015/7/2)
https://www.nla.gov.au/news/2015/07/02/digital-legal-deposit-is-here

参考:
国際出版連合(IPA)、各国のデジタルコンテンツの納本制度についてのレポートを公開
Posted 2014年8月18日
http://current.ndl.go.jp/node/26815

国立国会図書館、『外国の立法』2015年6月号で「スウェーデンにおける「ネットワーク系電子出版物」の収集―「電子資料の納本に関する法律」の全面施行―」を掲載

国立国会図書館の調査及び立法考査局が刊行する『外国の立法』(2015年6月号)において、スウェーデンにおけるネットワーク系電子出版物の収集についての記事が掲載されました。

記事では、スウェーデンの納本制度における電子資料の納本に関する法律の位置づけと同法の内容の概要が紹介されています。末尾には、2012年6月に制定された電子資料の納本に関する法律(スウェーデン法令全書2012年第492号)と、2013年1月1日に施行された電子資料の納本に関する規則(スウェーデン法令全書2012年第866号)の翻訳を掲載しています。

外国の立法 2015年刊行分 No.262-1~
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/legis/2015/index.html

スウェーデンにおける「ネットワーク系電子出版物」の収集―「電子資料の納本に関する法律」の全面施行―(PDF: 796KB)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9381679_po_02640005.pdf?contentNo=1

参考:
E1662 - オンライン資料の納本制度の現在(2)スウェーデン
カレントアウェアネス-E No.278 2015.03.26

E1662 - オンライン資料の納本制度の現在(2)スウェーデン

1. 電子出版物の納本制度の歴史
 電子出版物の収集・保存は,スウェーデンでも長年の懸案である。CDやDVDなどのパッケージ系電子出版物は1993年の法改正で納本対象となったが,インターネット等で公表されるネットワーク系電子出版物への対応には多くの時間を要した。

 この点に関して,ウェブ・アーカイビングで収集する国立図書館の実験事業「Kulturarw3」(CA1214CA1490E106参照)が注目される。しかし,同事業では,パスワードが必要なサイトなどは収集できない,特定のプログラムや技術的仕様に依存するサイトは収集したとしても長期的利用に困難があるなどの課題が指摘された。

国際図書館連盟(IFLA)の書誌分科会、2015IFLA年次大会の発表を募集

国際図書館連盟(IFLA)の書誌分科会が、2015年8月に南アフリカのケープタウンで開催されるIFLA年次大会の発表募集を開始しています。テーマは、“National bibliographies transformed : matters relating to the legal deposit of electronic resources”で、電子情報資源の納本制度と、それが全国書誌作成機関に提起する課題を取り扱うとのことです。アブストラクトの締切は2015年2月6日です。

Bibliography Section
http://conference.ifla.org/ifla81/node/1015

Call for papers(IFLA, 2014/12/22)
http://www.ifla.org/node/9275

Calls for Papers for the Open Sessions
http://conference.ifla.org/ifla81/calls-for-papers
※オープンセッションでの発表募集については、こちらで一覧できます。

参考:
E1634 - オンライン資料の納本制度の現在(1)フランス
カレントアウェアネス-E No.272 2014.12.12

E1634 - オンライン資料の納本制度の現在(1)フランス

ウェブサイトや電子書籍など,オンライン上の情報をどのように収集し,次世代に残していくのかは大きな課題である。『カレントアウェアネス-E』では,オンライン上の情報資源に関する納本制度や関連する取組みなどの現在の動向について,国別に紹介していきたい。...

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