知的自由

図書館問題研究会、日本図書館協会に「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求める要請を送付

2020年5月18日、図書館問題研究会(図問研)は、日本図書館協会(JLA)が5月14日付で公開した「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」について、速やかな修正を求める要請を送付したことを発表しました。

図問研は、JLAが公開したガイドラインについて、「図書館の自由に関する宣言」に反し、感染症拡大防止対策としても整合性・合理性に乏しい来館者名簿の作成を要請する点など、その内容に大きな問題があることを指摘しています。

図問研はJLAの公開したガイドラインは図書館現場に混乱をもたらしているとして、事態を一刻も早く改善するために、委員長名による要請書「「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求めます」をJLA宛に送付しています。

米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2020年版)及び「2019年に最も批判を受けた図書」を公表

2020年4月20日、米国図書館協会(ALA)は全米図書館週間にあわせ、米国図書館界の概況をまとめた報告書“State of America's Libraries Report”の2020年版を公開しました。

報告書では、ギャラップ社の調査で米国人は年間平均10.5回図書館に来館し映画館や動物園を上回る回答があったことなどを紹介しながら、2019年中に図書館への人気が大きく向上したことを指摘しています。また、公共図書館で書籍以外にマットレス・人形といった「モノ」の貸出が進んでいること、学術図書館全体として、対面のものと電子のものを合計して700万人以上の学生に利用指導が行われたことなど、館種別の動向等も報告されています。

また、「2019年に最も批判を受けた図書トップ10」(Top Ten Most Challenged Books in 2019)もあわせて公開されました。第1位はAlex Ginoの小説“George”でした。同書が批判を受けた理由として、LGBTQIA+に関するテーマを扱いトランスジェンダーのキャラクターが登場すること、宗教的視点や「伝統的な家族構成」に抵触することなどが挙げられたことが紹介されています。

国立国会図書館、立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』を公開

2020年4月1日、国立国会図書館(NDL)は、立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』をNDLウェブサイト上に掲載しました。

2019年度の「科学技術に関する調査プロジェクト」の成果として刊行されたものであり、主な収録記事は下記のとおりです。

・ソーシャルメディアとは何か
・SNS と法の交錯点―表現の自由、民主政治の視点から―
・ソーシャルメディアのアーキテクチャと表現の自由
・SNS における個人情報の不正利用―ケンブリッジ・アナリティカ事件―
・選挙におけるソーシャルメディアの活用
・「フェイクニュース」/偽情報問題の現状と対策
・ソーシャルメディア時代に求められるメディア・リテラシー

新着情報一覧(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/index.html
※2020年4月1日付けの新着情報に「立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』を掲載」とあります。

文化庁、「あいちトリエンナーレ2019」への補助金交付を決定

2020年3月23日付の文化庁による報道発表で、「あいちトリエンナーレ2019」の「文化資源活用推進事業」の補助金について、交付を決定したことが発表されています。

愛知県による2019年10月24日付の補助金不交付決定への不服申出を受けた事実経過の照会等を踏まえて、6,661万9,000円の交付決定を行うこととした、としています。

あいちトリエンナーレに対する補助金の取扱いについて(文化庁,2020/3/23)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/20032301.html

【参考:事実関係】 [PDF:115KB]
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/20032301.html

E2238 - 文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―<報告>

文化遺産国際協力コンソーシアム(以下「コンソーシアム」;E1861参照),および文化庁は2019年12月1日,東京都港区の政策研究大学院大学・想海樓ホールにて,シンポジウム「文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―」を開催した。

米国図書館協会(ALA)、テネシー州議会へ提出された図書館による未成年者への性的な内容を含む資料の提供可否を審議する「保護者審査会」設置を求める法案に読書の自由を脅かすとして反対を表明

2020年2月20日、米国図書館協会(ALA)は、米・テネシー州議会へ提出された法案“HB 2721”に対して、読書の自由を脅かすものであるとして反対の意を示した声明を公開しました。

“HB 2721”は、性的な内容を含む資料を利用に供している州内の全ての公共図書館に対して、自治体内の成人5人で構成される「保護者による図書館審査会(parental library review board)」の設置を義務付けるものです。審査会は公共図書館の提供する性的な内容を含む資料が未成年者にとって妥当かどうかを判断し、適切でないとみなされた資料について、公共図書館は未成年者がアクセスできないような措置をとらなければならないことを規定した内容となっています。また、図書館員が故意に法案の内容に従わなかったり、違反した場合には、最高500ドルの罰金・懲役、またはその両方が科せられることや、図書館が法案の内容に違反して未成年者へ性的な内容を含む資料を提供した場合には、州の助成金を受けられなくなることを明記しています。

国際図書館連盟(IFLA)・国際公文書館会議(ICA)、プライバシー法の制定とアーカイブに関する共同声明を発表

2020年3月4日、国際図書館連盟(IFLA)と国際公文書館会議(ICA)が、プライバシー法の制定とアーカイブに関する共同声明“IFLA-ICA Statement on Privacy Legislation and Archiving”を発表しました。

世界中で、プライバシー保護に関する法律が制定されつつあることを受けて発表されたもので、法律の制定は個人情報が悪用されないためにも歓迎すべき事とする一方、「忘れられる権利」を新たなレベルに引き上げるもので、欧州連合(EU)においては図書館・文書館は消去の対象から外されているものの、他の地域でも法律が制定されつつあることから、注意をすることが必要であるとしています。

また、著作物の保存は必ずしも誰もが自由に利用できるということではないが、プライバシー権と情報へのアクセスのバランスを取るには、知識と倫理綱領に基づく専門家が判断することが最良の方法であり、共同声明では、この点を強調し、法律により収集を妨げたり、アーカイブされた文書の破棄を義務付けてはいけない等としています。

米・ニューヨーク州議会へ事業者に合理的な条件で電子書籍を図書館へ提供することを義務づけた法案が上程される

米・ニューヨーク州議会(The New York State Senate)に2020年1月28日付で、事業者に「合理的な条件(reasonable terms)」で電子書籍を図書館へ提供することを義務づけた法案として、“Senate Bill S7576”が上程されています。

同法案は、電子書籍が「合理的な条件」により州内の公共図書館で公平にアクセス可能となるように、ニューヨーク州の一般事業法(General Business Law)へ電子書籍のライセンスについて定めた349-G項を新設して修正することを求めたものです。同法案では「合理的な条件」の内容として、利用者の同時アクセス数の制限・利用者にアクセスを提供できる日数の制限・ライセンス外の利用を防止する技術的保護手段の採用の3点を挙げています。同時に、図書館が同じ日に購入する電子書籍のライセンス数に対する制限は「合理的な条件」に含まれないことが明記されています。

国際美術館会議(CIMAM)、「あいちトリエンナーレ2019」における企画展「表現の不自由展・その後」の展示再開に尽力した関係者を賞賛する声明を発表

2020年1月31日、国際博物館会議(ICOM)の提携機関(affiliated organization)である国際美術館会議(International Committee for Museums and Collections of Modern Art:CIMAM)は、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」における企画展「表現の不自由展・その後」の展示再開に尽力した関係者を賞賛する声明を発表しました。

E2224 - デザイン図書館というデザイン<報告>

2019年10月21日,九州大学大学院芸術工学研究院は,九州大学芸術工学図書館と共催で,第11回デザイン基礎学セミナー「デザイン図書館というデザイン」を開催した。株式会社リ・パブリックの市川文子氏と丸善雄松堂株式会社の増井尊久氏をお招きし,海外の大学図書館に関するトレンドや事例の紹介を通して,誰もがクリエイターになり得る時代の大学図書館のありかたを考えた。

ページ