知的財産権

Wiley社とResearchGate、研究者のための高品質の学術コンテンツ発見環境の整備・アクセス促進等を実現するためのパートナーシップ関係を締結

2020年5月6日、Wiley社と研究者向けSNSのResearchGateは、研究者のニーズをよりよく支援する方法を共同で追求するため、パートナーシップ関係を締結したことを発表しました。

両者はこのパートナーシップ関係を通じて、研究者のための高品質の学術コンテンツ発見環境の整備・アクセス促進を進めながら、著作権・知的財産権等の原則を尊重したコンテンツ共有を引き続き支援することを表明しています。両者はパートナーシップ関係の締結に基づいて次のような取り組みを行う予定です。

・学術的なコミュニケーション・コラボレーションの推進という両者の共通目標をよりよく達成するため、Wiley社の雑誌記事論文発見に関する新モデルを試行する

・ResearchGateのプラットフォーム上におけるWiley社コンテンツの活用方法に関する知見を培い共有する

・ネットワーク上で自身の論文がいつ、どのように共有されるかについて、明確で関連性のある情報を提供することにより、著作権で保護されたコンテンツに関するユーザー向けの教育を実施する

・ResearchGateのプラットフォーム上におけるWiley社コンテンツへの著作権侵害にあたる公衆送信を速やかに特定し対処する

国際図書館連盟(IFLA)、新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、連携機関と共同で作成した知的財産権に関する世界知的所有権機関(WIPO)宛公開書簡を発表

2020年4月3日、国際図書館連盟(IFLA)が、知的財産権に関する世界知的所有権機関(WIPO)宛の公開書簡を公表しています。

新型コロナウイルス感染拡大をうけ、IFLAが連携機関と共同で作成したもので、4月5日時点では312団体が署名しています。

知的財産権に関する法律や慣行が新型コロナウイルスへの対応の障害とならないようにすることを目的としており、出版者による多くの積極的な取組が行なわれているものの、図書館からの呼びかけに応じたものが多く、すべてのニーズや状況に対応しているものではないことから、加盟国が著作物の公的利用という柔軟性を活用すること、権利者が利用に必要な許可を与えること、治療法の開発と提供を支援するための措置をとること、の必要性を強調しています。

公開書簡への署名は継続されています。

IFLA Leads Open Letter on Intellectual Property and COVID-19(IFLA, 2020/4/3)
https://www.ifla.org/node/92993

Clarivate Analytics社、バイオテクノロジー・製薬・化学業界へ特許配列情報や検索技術を提供するSequenceBaseの事業を買収

2019年9月9日、Clarivate Analytics社はバイオテクノロジー・製薬・化学業界へ特許配列情報や検索技術を提供するSequenceBaseの事業を買収したことを発表しました。

この買収の結果、同社の特許情報ソリューションDerwentが提供する、生物学的配列に関するデータベースGENESEQ™や特許研究プラットフォームDerwent Innovation™が補完され、特許内の配列データのコンテキストを簡単に検索、分析、発見可能な機能が整備される予定である、としています。

日立製作所とクラリベイト・アナリティクス・ジャパン、海外特許文献の調査業務を効率化するサービスを販売開始

2019年6月26日、クラリベイト・アナリティクスの日本法人クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社と、株式会社日立製作所が、海外特許文献の調査を効率化するサービスを共同開発し、日立製作所の特許情報提供サービス「Shareresearch」のオプションサービスとして販売を開始したと発表しました。

新たに共同開発されたサービスは、クラリベイト・アナリティクスのグローバル特許データベース「Derwent World Patents Index (DWPI)」の情報をShareresearch上でも閲覧可能とするものです。DWPIでは30以上の言語による海外特許情報を英語に翻訳し、新規性や用途などの項目別に要約して提供していますが、新サービスではDWPIの情報の一部が日本語にも翻訳され、表示されるとのことです。

日立製作所のプレスリリースでは、プロトタイプを用いた検証では、一定時間内に読解できる特許の件数が約40%増加したとされています。

韓国図書館協会(KLA)、「図書館員の倫理宣言」改訂案への意見を募集中

韓国図書館協会(KLA)が、2018年12月3日から12月31日まで、「図書館員の倫理宣言」改訂案への意見を募集しています。

KLAでは、一部公共図書館で発生した政治家の著作物への偏った閲覧制限や、兵営図書館への不適切な図書の持ち込み禁止などの事件を受け、図書館現場での専門的倫理に対する覚醒と実践を再構築する必要があるとの提案に基づき改訂作業を開始しました。

KLAの知的自由委員会では、同宣言の抽象的表現を明瞭な実践綱領に変更するとともに、現場の倫理として重要な価値を反映し、また、倫理綱領と館種別の詳細な実践指針に二元化する方法で改訂しており、当該テーマに関するフォーラムや図書館大会において、図書館員・館長・教員・学生から意見を聴取していますが、今回、改訂案に多様な意見を反映させるために、ウェブサイトを通じて意見を募集することにしたものです。

改訂案は以下の通りです。

「図書館員の倫理宣言」改訂提案(案)

図書館員は人類の記憶を伝承し、社会発展に寄与すると図書館活動の主体として、国民の自由で平等な情報アクセスと知る権利を保障する職業的責務を持つ。これは私たち図書館員自らが職業的使命に誓って専門職の誇りを堅固にし、私たちが実践しなければならない倫理指標を立て、次のように宣言する。

【イベント】京都大学附属図書館研究開発室主催シンポジウム「アジアにおけるデジタル文化財の活用基盤構築へ向けて」(10/27・京都)

2017年10月27日、京都大学附属図書館において、同館の研究開発室が主催するシンポジウム「アジアにおけるデジタル文化財の活用基盤構築へ向けて」が行われます。

文化財のデジタル画像について、画像スキャン技術の進歩により、デジタル画像が実物以上の情報量を伝達できるという逆転現象が起こっており、その公開には、知的財産権など法的側面をはじめ、検討を要する課題が多いことから、貴重資料を有する図書館関係者、高精細画像の専門家、法律の専門家が一堂に会し、アジアにおける貴重画像デジタルアーカイブスの国際公開に向けた課題の検討と今後の展望を共有するものです。

定員は80人で、参加には事前の申込みが必要です。

附属図書館研究開発室主催シンポジウム:「アジアにおけるデジタル文化財の活用基盤構築へ向けて」(京都大学図書館機構)
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1376212

米国化学会(ACS)も、海賊版論文の公開サイトSci-Hubを提訴

2017年6月28日、米国化学会(ACS)は、海賊版論文の公開サイトSci-Hubを6月23日に米バージニア州東部地区連邦地方裁判所に提訴したことを発表しました。

ACSは、Sci-Hubが違法に入手したACSのコンテンツへ利用者を誘導するためACSのサイトをまねたウェブサイトを開設したなどとして、著作権の侵害や商標の偽造などを主張しており、Sci-Hubに対して、ACSに著作権があるコンテンツの違法な配布やACSの商標の違法な使用を即刻中止すること、損害賠償金を支払うこと、正当な対価を支払うことなどを求めています。

American Chemical Society files suit against Sci-Hub(ACS, 2017/6/28)
https://www.acs.org/content/acs/en/pressroom/newsreleases/2017/june/acs-files-suit-against-sci-hub.html

知的財産戦略本部・次世代知財システム検討委員会報告書(文献紹介)

2016年4月、知的財産戦略本部 検証・評価・企画委員会 次世代知財システム検討委員会より「次世代知財システム検討委員会報告書~デジタル・ネットワーク化に対応する次世代知財システム構築に向けて~」が公開されています。

この報告書では、デジタル・ネットワーク化に対応した次世代知財システムのあり方として、①デジタル・ネットワーク時代の著作権等知財システム、②AI、3D、BD等の新たな情報財の創出に対応した知財システム、③デジタル・ネットワーク時代の知財侵害対策について、課題と方向性の整理が行われています。

次世代知財システム検討委員会報告書~デジタル・ネットワーク化に対応する次世代知財システム構築に向けて~
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/2016/jisedai_tizai/hokokusho.pdf

知的財産戦略本部 検証・評価・企画委員会
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/

関連:
人工知能、著作権、海賊版の未来~「次世代知財」報告書は語る(Internet Watch、2016/07/19)

「知的財産推進計画2016」が決定される

2015年5月9日に知的財産戦略本部が開催され、「知的財産推進計画2016」が決定されました。

「知的財産推進計画2016」は(1)第4次産業革命時代の知財イノベーションの推進、(2)知財意識・知財活動の普及・浸透、(3)コンテンツの新規展開の推進 、(4)知財システムの基盤整備、の4つの柱からなるとされています。

(3)では、「アーカイブの利活用の促進」として、「国立国会図書館、関係府省の連携の枠組みの下でのアーカイブ間の連携促進、各分野のアーカイブ構築の促進、アーカイブ利活用のための基盤整備の推進等」が掲げられ、「国立国会図書館サーチ」と様々なアーカイブとの連携について言及があります。

知的財産戦略本部会合 議事次第(知的財産戦略本部)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/gijisidai.html

「知的財産推進計画2016」(案)の概要(PDF:449KB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/siryou1.pdf

「知的財産推進計画2016」(案)(本文)(PDF:1.9MB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/siryou2.pdf

文化庁、文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第8回)の配布資料を公開

文化庁は、2016年2月10日に開催された文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第8回)の配布資料を公開しています。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への対応が主な議事となり、
「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に伴う制度整備の在り方等について(案)」の資料が掲載されています。

「TPP協定に伴う制度整備の在り方について」と「TPP協定を契機として検討すべき措置について」の2つの章で構成され、「TPP協定に伴う制度整備の在り方について」では、

・著作物等の保護期間の延長
・著作権等侵害罪の一部非親告罪化
・著作物等の利用を管理する効果的な技術的手段(アクセスコントロール)に関する制度整備
・配信音源の二次使用に対する使用料請求権の付与
・「法定の損害賠償」又は「追加的損害賠償」に係る制度整備
・施行期日

のそれぞれの点について、問題の所在とその検討結果が示されています。

文化審議会著作権分科会 法制・基本問題小委員会(第8回)(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_08/

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に伴う制度整備の在り方等について(案)

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