相互貸借

オープンアクセス文献に対する複写依頼の増加(文献紹介)

Interlending & Document Supply誌の43巻2号掲載予定の論文”Open Access: Help or Hindrance to Resource Sharing?”が、同誌のウェブサイトで早期公開されています。

この論文の著者はインディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校(IUPUI)図書館のTina Baich氏です。Baich氏は2009/2010~2012/2013年度のIUPUIのILL・複写依頼データを分析し、オープンアクセス(OA)文献に対するリクエストの状況やリクエストした利用者の属性等をまとめています。分析の結果、OA文献に対するリクエストは年々増えており、その大半は学部生・大学院生によるもので、彼らの多くはOAについて気付いていないのではないかと考えられます。

なお、論文本文は有料です。

Tina Baich. Open Access: Help or Hindrance to Resource Sharing?. Interlending & Document Supply. 2015, 43(2) http://www.emeraldinsight.com/doi/abs/10.1108/ILDS-01-2015-0003

参考:

ILLのプロトコルに関する国際標準規格が改訂

国際標準化機構(ISO)が、ILLのプロトコルに関するISO規格“ISO 10161-1:2014 Interlibrary Loan Application Protocol Specification -- Part 1: Protocol specification”を2014年11月4日に、“ISO 10161-2:2014 Interlibrary Loan Application Protocol Specification -- Part 2: Protocol implementation conformance statement (PICS) proforma”を2014年10月21日に、改訂しました。

ISO 10161-1:2014(ISO)
http://www.iso.org/iso/home/store/catalogue_tc/catalogue_detail.htm?csnumber=66170

ISO 10161-2:2014(ISO)
http://www.iso.org/iso/home/store/catalogue_tc/catalogue_detail.htm?csnumber=66171

参考:
ILLのトランザクションに関する国際標準規格、ISO 18626:2014が刊行

OCLCのWorldCatに上海図書館の所蔵情報約200万件が追加

2014年9月2日、OCLCはWorldCatに、中国最大の公共図書館の一つである上海図書館の所蔵情報約200万件を追加したと発表しています。追加されたのは1911年から2013年の雑誌や図書の所蔵情報で、書誌77万件も新たに追加されたとのことです。

Shanghai Library adds 2 million records to WorldCat to share its collection with the world(OCLC, 2014/9/2)
http://www.oclc.org/news/releases/2014/201429dublin.en.html

上海图书馆馆际互借(上海図書館)
http://eservice.digilib.sh.cn/wxtg/service/ILL.asp

参考:
ベルギーの大学図書館等のコンソーシアムがWorldCatに参加
Posted 2014年7月23日
http://current.ndl.go.jp/node/26633

デンマーク全国書誌をリアルタイムでWorldcatに:デンマーク書誌センターとOCLCが協力
Posted 2014年4月11日
http://current.ndl.go.jp/node/25915

Amazonが制したこの世界で、今こそILLを再考するとき?(文献紹介)

Interlending & Document Supply誌の42巻2/3号掲載予定の論文"In a world of Amazon, is it time to rethink ILL?"が、同誌のウェブサイトで早期公開されています。

この論文の著者はアルバータ大学のCJ DeJong氏と、ワシントン大学のHeidi Nance氏です。DeJong氏らは全世界の大学図書館を対象に、ILLに関する質問紙調査を実施し、利用者の依頼に対し、従来どおり他館から資料を取り寄せる以外にどのような方法が、どの程度用いられているか、その仕組みは整っているか等を明らかにしようとしました。調査の結果、従来どおりの取り寄せによる対応が未だ主流ではあるものの、それを補完するものとしてオープンアクセス資料を紹介する、リクエストのあった資料を購入する等の他の方法も普及しているとされています。

なお、論文本文は有料で、早期公開中はペイパービューも提供されていないため、購読機関以外は閲覧できなくなっています。

CJ DeJong, Heidi Nance. In a world of Amazon, is it time to rethink ILL?. Interlending & Document Supply. 2014, 42(2/3)

ILLのトランザクションに関する国際標準規格、ISO 18626:2014が刊行

2014年7月9日、国際標準化機構(ISO)が、ILLのトランザクションに関するISO規格“ISO 18626:2014 Interlibrary Loan Transactions”を刊行しました。

この規格は、最終的には、既に刊行されているILL関係のISO規格(ISO 10160、ISO 10161-1、ISO 10161-2)を引き継ぐとのことです。これらの既存の規格と異なり、ISO 18626は、ウェブベースの技術環境に対応しており、XMLベースの規格とのことです。

ISO 18626:2014
Information and documentation -- Interlibrary Loan Transactions(ISO, 2014/7/9)
http://www.iso.org/iso/catalogue_detail.htm?csnumber=63064

参考:
E1451 - 2013年ISO/TC46国際会議<報告>
カレントアウェアネス-E No.240 2013.07.11
http://current.ndl.go.jp/e1451

CA1409 - ISO ILLプロトコルとNACSIS-ILL / 鵜澤和往
カレントアウェアネス No.264 2001.08.20

ミズーリ州とコロラド州の図書館コンソーシアムが相互利用に関する協定を締結

米国ミズーリ州の図書館のコンソーシアムであるMOBIUSと、コロラド州の図書館団体"Colorado Alliance of Research Libraries"が"提供する総合目録サービスProspectorが、相互利用に関する協定を締結したことが報じられています。この協定により、MOBIUSの総合目録とProspectorのシステムを連携させ、2014年内に、両サービス利用者は州を越えて資料を利用できるようになるとのことです。州間での資料輸送のためのサービスも調整しているとのことです。

Missouri's MOBIUS and Colorado's Prospector Announce Library Materials Sharing Agreement (Innovative, 2014/3/26)
http://iii.com/news-events/pr/missouris-mobius-and-colorados-prospector-announce-library-materials-sharing

電子書籍のILLパイロットプロジェクト”Occam’s Reader Project”の実施を発表(米国)

2014年1月31日、テキサス工科大学、ハワイ大学Mānoa校、米国中西部の31大学図書館によるコンソーシアムである“Greater Western Library Alliance(GWLA)”と、Springerが協力して、電子書籍のILLに関するパイロットプロジェクト、”Occam’s Reader Project”を行うことを発表していました。

このプロジェクトではテキサス工科大学のデザイン開発チームと、ハワイ大学Mānoa校のウェブインタフェース開発チームが、GWLAと協力しつつ電子書籍のILLのための新たなソフトウェアを開発するとのことです。また、ILLの対象となるのはSpringerの電子書籍ライセンスの条件の下で提供されるもののみとなるとのことです。

プロジェクトは2014年3月から1年間にわたって実施される予定です。

GWLA and Springer Launch eBooks Interlibrary Loan Pilot with Occam’s Reader Project(GWLA、2014/1/31付け)
http://www.gwla.org/Home/Announcements/OccamsReader

Occam’s Reader(Texas Tech University)

E1493 - 東海北陸地区県立図書館間の定期宅配便,開始から10年

 「国立国会図書館サーチ」(CA1762参照)や「カーリル」(E1035参照)など,全国の図書館の蔵書を容易に検索できるシステムの発達等と前後して,筆者の所属する富山県立図書館においても,利用者から図書館に寄せられる県外への資料の要望は増加傾向にある。また,2012年3月に刊行された全国公共図書館協議会の『公立図書館における協力貸出・相互貸借と他機関との連携に関する報告書』でも相互貸借の改善への期待が示されているところである。県境を越える相互貸借(以下,県外貸借)への要望に対応する事業として,富山県は,東海北陸地区の6県(愛知,岐阜,三重,石川,福井及び富山)で,県立図書館間の相互貸借に関する協定を締結しており,県立図書館間の定期宅配便事業(以下,定期便)を実施してきている。本稿では開始から10年を迎えるこの事業について,その意義や課題を紹介する。...

テキサスA&M大学図書館の無料DDS/ILLサービスが10年を機に利用者満足度を調査した結果

最新号のEvidence Based Library and Information Practice(Vol. 8, No.3)に論文のサマリー記事“Follow-Up Study on Free Document Delivery and Interlibrary Loan Service Demonstrates Customer Satisfaction and Generates Improvements”が掲載されています。

紹介元の論文は、Yang, Z. Y. (L.), Hahn, D., & Thornton, E. (2012). Meeting our customers’ expectations: A follow-up customer satisfaction survey after 10 years of free document delivery and interlibrary loan services at Texas A&M University Libraries. Journal of Interlibrary Loan, Document Delivery & Electronic Reserve, 2012, 22(2), p. 95-110. doi:10.1080/1072303X.2012.708390 です。

特別コレクション資料の図書館間貸出に関するレポート“Tiers for Fears”の著者、その内容について語る(動画紹介)

OCLCの研究開発部門であるOCLC Researchでは2013年7月8日にレポート“Tiers for Fears: Sensible, Streamlined Sharing of Special Collections”を公開していますが、これをまとめたDennis Massie氏がその内容等について語っている動画(約10分)が公開されています。

Tiers for Fears video gives overview of sensible, streamlined approach for sharing special collections(2013/8/13付け)
http://www.oclc.org/research/news/2013/08-13a.html

OCLC ResearchのYouTubeチャンネル
http://www.youtube.com/oclcresearch

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