相互貸借

ILLサービスで取り寄せした文献複写物を追加費用を伴わずに利用者へ直接電子提供可能に:コロナ禍による図書館休館を踏まえた2021年3月31日までの特例措置(ドイツ)

2021年1月27日、ドイツ図書館協会(DBV)は、ドイツ国内の図書館が図書館間相互貸借(ILL)サービスで取り寄せした文献複写物を追加費用を伴わずに利用者へ直接電子提供することについて、ドイツの著作権管理団体であるVerwertungsgesellschaft(VG) WORTとVG Bild-Kunstが容認したことを歓迎するお知らせを発表しました。

VG WORTとVG Bild-Kunstは、コロナ禍に伴い図書館への利用者の来館が著しく制限された状況を踏まえて、2021年3月31日までの期限を設けて、追加費用を伴わない利用者への電子的な提供を容認しました。DBVのお知らせによると、図書館の休館中にも研究・教育に必要な文献を学生・研究者らに提供するため、ILLにおいて文献複写物の紙媒体による提供を必須とした「一般合意」である“Gesamtvertrag zum Kopienversand im innerbibliothekarischen Leihverkehr”の一時的な免除に対して、VG WORTがドイツ連邦文化大臣会議(KMK)へ合意する旨を連絡したことにより、電子的な提供が可能となりました。

高知工科大学附属情報図書館と高知こどもの図書館が相互協力に関する協定を締結:香美キャンパスの同大学図書館で協定締結を記念した企画展が開催中

2020年12月18日付で、高知工科大学附属情報図書館と認定特定非営利活動法人の高知こどもの図書館が相互協力に関する協定を締結しました。

両館は、所有する情報資源の有効活用によって、利用者サービスの向上・図書館活動の充実を図り、県民の生涯学習環境の増進に寄与することを目的に協定を締結しました。同協定により、相互貸借が可能となるなど、利便性向上につながることを説明しています。

協定締結を記念して、高知工科大学香美キャンパス(高知県香美市)の附属情報図書館1階エントランスホールでは、2021年1月6日から3月25日までの期間に、高知こどもの図書館の図書160冊の展示・貸出を実施しています。

@NpoFaRenGaoZhikodomonoTuShuGuan (Facebook,2020/12/18)
https://www.facebook.com/NpoFaRenGaoZhikodomonoTuShuGuan/posts/1846402425508760

一橋大学附属図書館、複写料金等の支払いでスマホ決済が利用可能に

2020年12月1日、一橋大学附属図書館が、複写料金等の支払いで、スマホ決済が利用可能となったと発表しています。

附属図書館ヘルプデスクでは12月1日から、千代田キャンパス図書室では12月7日(予定)から利用が開始されます。

利用できるスマホ決済サービスはPayPayとLINE Pay(附属図書館ヘルプデスクのみ)で、現物貸借や文献複写の料金の支払いに用いることができます。ただし、私費(現金)での支払いに限り、公費や現金以外での支払方法が指定されている場合には利用できないとしています。領収書も発行されません。

複写料金等の支払いにスマホ決済が利用可能になりました(一橋大学附属図書館)
https://www.lib.hit-u.ac.jp/20201201/23916/

参考:
福井県文書館、複写料金のQRコード決済での支払いに対応
Posted 2020年1月8日
https://current.ndl.go.jp/node/39903

熊本市、市立図書館等において県立図書館蔵書の貸出・返却サービスを実施することを発表:利用者の利便性向上、新型コロナウイルス感染症の感染防止が目的

2020年12月3日、熊本市は、同市の図書搬送ネットワークに熊本県立図書館を加え、市立図書館等において県立図書館蔵書の貸出・返却サービスを実施することを発表しました。2021年1月13日からの実施であり、実施施設は市立図書館、公民館図書室、市議会図書室等の22か所となっています。

実施目的として、新型コロナウイルス感染防止に配慮しながら利用者の利便性向上を図ることを挙げています。このサービスにより、資料の借入・返却において熊本県立図書館へ行く必要がなく、移動距離が短縮できるとしています。

県立図書館蔵書の貸出に当たっては、県立図書館のウェブサイトで借りたい資料と受取館を指定します。予約及び借入には県立図書館登録カードが必要であり、県立図書館の貸出ルール(貸出冊数、貸出期間等)が適用されます。

京都外国語大学付属図書館、京都府立図書館が管理・運営する「京都府図書館総合目録ネットワーク」に参加:同ネットワークを通じた府内の公共図書館・読書施設、参加大学図書館との相互貸借が可能に

2020年12月1日、京都外国語大学付属図書館が、京都府立図書館が管理・運営する「京都府図書館総合目録ネットワーク(K-Libnet)」に参加したと発表しています。同ネットワークに参加する大学図書館としては12館目です。

これにより、同大学の教職員および学生は、京都府内の公共図書館・読書施設およびK-Libnetに参加している大学図書館の蔵書を取り寄せて利用することができるようになります。また、京都府立図書館および府内の公共図書館・読書施設の利用登録者も、同大学図書館の所蔵資料(一部を除く)を取り寄せて利用することができます。

12月から試行され、2021年から本格サービスに移行される予定です。

K-Libnet(京都府図書館総合目録ネットワーク)への参加と試行サービス開始について(京都外国語大学付属図書館,2020/12/1)
http://www.kufs.ac.jp/toshokan/klibnet.html

韓国・法院図書館、韓国教育学術情報院(KERIS)のILLサービスを通じての蔵書の館外貸出を開始

2020年11月20日、韓国・大法院(最高裁判所)の法院図書館が、韓国教育学術情報院(KERIS)のILLサービスを通じて、蔵書2万3,290冊(国内書:9,179冊、東洋書:6,862冊、西洋書:7,249冊)の館外貸出を開始したと発表しています。

蔵書の館外貸出は、同館開館以来30年間で初めてで、2018年に「開かれた図書館」を標榜して閲覧室を一般開放したことに続くものです。

KERISの協定機関(大学図書館・専門図書館等)の登録利用者は、所属機関の図書館を通じて貸出・複写サービスを利用できるようになりました。近々、同館の閲覧室に所蔵される約10万冊の図書(国内法律書、米国・ドイツ・フランス・日本・スペイン・ポーランドの法律書)に対象を拡大する予定で、イタリア・ロシアの法律書への拡大も準備中です。

その他、法律実務家に対する法律書の貸出や、国民への一般書の貸出も検討中としています。

宮城県図書館、資料搬送機の紹介動画を公開

2020年11月6日、宮城県図書館が資料搬送機を紹介する動画を公開したことを発表しました。

同館の資料搬送機の内部を撮影したもので、同館が実施している相互貸借サービス等の案内も行われています。

@ Miyagi_pref_Lib(Twitter, 2020/11/6)
https://twitter.com/Miyagi_pref_Lib/status/1324640771132125184?s=20

資料搬送機動画を公開します(宮城県図書館)
https://www.library.pref.miyagi.jp/latest/news/1662-2020-11-06-04-36-40.html

国際日本文化研究センター図書館、同館が受付する相互貸借・文献複写の請求金額の一部を減額:新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応の長期化に伴う措置

2020年10月9日、国際日本文化研究センター図書館(京都市西京区)は、同館がILLサービスで受付する相互貸借・文献複写の請求金額の一部を減額することを発表しました。

同館の措置は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応の長期化に伴い、外部者来館利用の休止期間中の所蔵資料閲覧や研究のための共有を補う代替手段のひとつとして講じられます。同館はこの措置の実施により、現物貸借における貸出時の郵送料や、文献複写における複写物の郵送料といった、同館から依頼館への発送にかかる郵送料を加えずに、相互貸借・文献複写の請求金額を設定します。

実施期間は同館の外部者来館利用休止期間とされ、2020年10月12日から31日の期間に試行的に運用し、11月1日以降本格的な運用を開始します。同措置の対象は、当面の間、日本国内の機関となります。なお、古典籍資料の外部業者による撮影等、特殊な対応を伴う場合は同措置の対象外となります。

愛知県図書館、愛知県内横断検索『愛蔵くん』に東海北陸地区の県立図書館を追加

2020年9月11日、愛知県図書館が、愛知県内横断検索『愛蔵くん』に、東海北陸地区の県立図書館(岐阜県図書館、三重県立図書館、富山県立図書館、石川県立図書館、福井県立図書館)を追加したと発表しました。

『愛蔵くん』に東海北陸5県の県立図書館が加わりました(愛知県図書館,2020/9/11)
https://www.aichi-pref-library.jp/index.php?key=bb4rbafjw-218#_218

『愛蔵くん』(愛知県図書館)
https://www.aichi-pref-library.jp/?page_id=72

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

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