イタリア

G20文化大臣会合で、文化に関する根本理念や求められる行動についての宣言が採択

2021年7月31日、イタリアのローマにおいて7月29日から7月30日にかけて行われたG20文化大臣会合で、「G20文化大臣のローマ宣言」(Rome Declaration of the G20 Culture Ministers)が採択されたと発表されました。

同宣言は、2020年にサウジアラビアで開催されたG20での会議等の内容を踏まえたものであり、2019年に国際連合の総会で採択された「文化と持続可能な開発」(Culture and sustainable development)の趣旨に賛同していると述べられています。ユネスコ、OECD、欧州評議会(Council of Europe)、国際博物館会議(ICOM)をはじめとした国際的な文化関係機関の代表者らと文化大臣によって検討されました。

以下の5つに関する根本理念と、27項目の求められる行動がまとめられています。

1.復興と持続可能でバランスの取れた成長の原動力としての文化・文化セクター
2.文化遺産の保護
3.気候変動への対応
4.トレーニングと教育による能力開発
5.デジタル化と新技術

World Design Organization、デザインに関する図書館“World Design Library”の設立のためイタリア・トリノ市とトリノ工科大学と連携

2021年6月29日、工業デザイン(industrial design)に関する取組を行う国際NGO組織World Design Organizationが、イタリアのトリノ市とトリノ工科大学(Politecnico di Torino)と連携し、デザインに関する図書館“World Design Library”を設立することを発表しました。

2026年にトリノの展示施設“Torino Esposizioni”に開設予定であり、デザインや環境持続可能性に関する分野の調査・研究のための参考資料、デザインに関する出版物や作品のコレクションとなることが目的とされています。

発表の中で、World Design Organizationは、世界各国の他の都市にも同様の図書館のネットワークを構築し、国際的なデザインコミュニティへさらに貢献することを長期的な目標としていると述べられています。

イタリア・ボローニャ大学図書館、故ウンベルト・エーコ氏の書斎での排架通りに旧蔵書を排架するスペースを館内に設置へ:バーチャルなデジタルライブラリーも計画

2021年6月17日付けのイタリア・ボローニャ大学の機関紙(オンライン)UniboMagazineが、同大学の元教授で作家・哲学者・記号学者の故ウンベルト・エーコ氏の書斎(Library)の雰囲気を再現したスペースを同大学の図書館に設置するプロジェクトが発表されたと報じています。

同館の「20世紀翼棟(20th-century wing)」内に、張り出し通路(walkaway)で2層に分けられた白い書架を設置し、同氏のミラノの自宅の白い高書架での排架場所を参照して図書を排架するとしており、閲覧室を設け、専門職員も配置されます。加えて、情報可視化システムにより新たな分析手法の構築を促すデジタルライブラリー“ECO'S DIGITAL MODERN LIBRARY”も計画されており、物理的な構成(書架)と意味的な構成(図書の排架場所から想起される概念のネットワーク)双方で3Dビューアーのアプリを通じてアクセスできるとしており、ウンベルト・エーコの思想を物理的にもデジタル的にも探究できると説明されています。

イタリア・ローマ、公共交通機関利用者を対象とした電子図書館プロジェクト“+Viaggi +Leggi”を実施

2021年5月11日、イタリアのローマ市が、公共交通機関利用者を対象とした電子図書館プロジェクト“+Viaggi +Leggi”の開始を発表しました。

イタリアのニュースを英語で発信する月刊誌“Wanted in Rome”に5月13日付で掲載された記事によると、読書人口を拡大し、文化を全ての人にとってよりアクセス・利用しやすくすることを目的としています。

市内のバス・トラム・地下鉄の乗り場等での待ち時間や乗車中に、電子図書館のアクセスポイントとして発行された計1万8,000以上のQRコードから、無料で数量制限なく利用できると述べられています。数百タイトルの電子書籍やオーディオブック、音楽が提供されており、6か月後に入れ替えが行われます。

E2362 - 第22回灰色文献国際会議(GL2020)<報告>

2020年11月19日,第22回灰色文献国際会議(Twenty-Second International Conference on Grey Literature:GL2020)が,GreyNet(E2108参照)主催で開催され,24か国から約60人が参加した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で,会場は当初予定していたイタリアのローマから初の試みとなるオンライン会議へと変更になり,会期も2日間から1日に短縮された。また今回から,会議の略称表記のGL+開催回数(2019年の第21回はGL21)がGL+西暦に変わり,GreyNetの運営元で出版事業も担うTextReleaseが会議出版物の発行責任は維持しつつも編集を外部委託に移行するなど,現体制になった2003年の第5回から続いてきたものが変化した一つの節目の年でもあった。

ジェンダーと生産性、オープンアクセスに関するイタリア学術会議の計量書誌学的分析(文献紹介)

2021年1月5日付で、査読誌“Scientometrics”において、イタリア学術会議(CNR)に所属するRoberta Ruggieri氏らによる共著論文“An intersectional approach to analyse gender productivity and open access: a bibliometric analysis of the Italian National Research Council”が公開されました。

ジェンダーとオープンアクセス(OA)、学術的生産性に関する計量書誌学的分析結果をまとめたものです。分析対象は、Web of Scienceに含まれる、2016年から2018年にかけて発表された、CNR所属者が著者に含まれる論文の内の2万2,428件であり、CNRに所属する著者は1万1,536人、そのうち6,396人が男性、5,140人が女性です。

オープンアクセス(OA)出版社・Frontiers、イタリアの生物医学研究図書館のコンソーシアムBiblioSanとOA出版等に関する3年間の契約を締結

2020年12月16日、オープンアクセス(OA)出版社のFrontiersは、イタリアの生物医学研究図書館のコンソーシアムBiblioSanとOA出版等に関する契約を締結したことを発表しました。

Frontiers社は同契約について、イタリアの生物医学研究機関を対象に、初めて全国的なOAフレームワークを構築した契約であると説明しています。同契約はイタリア国内の51の医療系研究機関、10の動物実験機関、及びイタリア国立衛生研究所、イタリア医薬品庁などの国立機関5機関が対象になっています。論文処理費用(APC)の割引、一元的で柔軟な支払管理、図書館員向けのサポート等を内容とする契約で、Plan SをはじめとするOAに関する国際的な標準にも沿ったものである、としています。

契約期間は2021年1月から2023年12月までの3年間です。契約の一環として、BiblioSan参加機関に所属する研究者は、共同査読プラットフォーム・論文や著者のインパクト指標などFrontiers社が提供するオープンサイエンス関連ツールを全て利用することができます。また、同契約の枠内で受理された全ての論文は、著者または所属機関が著作権を保持することが容認され、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BYの利用条件で公開されます。

イタリアの視覚障害者の読書支援団体Fondazione LIA、電子書籍のアクセシビリティ向上に関する情報を提供するホワイトペーパーのドイツ語訳作成を発表

2020年11月27日、イタリア・ミラノに本拠を置く視覚障害者の読書支援団体Fondazione Libri Italiani Accessibili(LIA)は、電子書籍のアクセシビリティ向上に関する情報を提供するホワイトペーパーとして英語で作成した“E-Books for all: towards an accessible publishing ecosystem”について、ドイツ語訳化することを発表しました。

ホワイトペーパーのドイツ語訳化は、Fondazione LIAと、ドイツ図書流通連盟(Börsenverein des Deutschen Buchhandels)・ドイツ読書バリアフリーセンター(dzb lesen)の間で締結された合意に基づいて進められます。ドイツ語版のホワイトペーパーは2021年秋までに提供される予定です。

E2323 - 諸外国における読書習慣調査と読書推進活動

読書量は過去20年間で減少しており,特に若年層での減少は顕著である。国際出版連合(IPA)が2020年10月に公開した報告書“Reading Matters: Surveys and Campaigns – how to keep and recover readers”(以下「本報告書」)では,26か国における読書習慣調査のレビューを行った上で,そのような傾向が広く見られることを指摘する。

Springer Nature社、イタリアの科学研究・科学政策の最新動向を英語・イタリア語で紹介するオープンアクセス誌“Nature Italy”を創刊

2020年10月19日、Springer Nature社は、高品質のジャーナル・オンラインデータベース・研究者向けサービス等を提供する同社の一部門“Nature Research”が、新たに“Nature Italy”誌を創刊したことを発表しました。

“Nature Italy”誌は、研究動向や科学ニュース、特集記事等を通して、イタリアにおける最新の科学研究の状況や政策動向を紹介する雑誌として創刊されました。全ての記事は英語とイタリア語で提供され、イタリア国内外の研究者及び科学研究に関心のある全ての人を対象としています。

“Nature Italy”誌の掲載記事はSpringer Nature社のプラットフォーム上で、オープンアクセスにより利用することができます。なお、同誌は実証研究に関する記事の掲載は想定されておらず、掲載記事への査読も行われません。

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