協力:『夜明けの図書館』作者・埜納タオ(ののうたお)
監修者・吉田倫子(よしだみちこ)
編集・聞き手:関西館図書館協力課調査情報係
2010年11月に連載を開始した『夜明けの図書館』が,2020年11月に完結を迎えた。公共図書館でのレファレンスサービスをテーマとしたマンガであり,「暁月市立図書館」の新米司書「葵ひなこ」を主人公とし,利用者の様々な疑問・ニーズを出発点に「本と人」「人と人」をつなげていく様子が描かれている。また,同作品は,2020年の第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で,審査委員会推薦作品の一つに選出された。10年にわたる連載は完結したが,2021年1月30日に加西市立図書館(兵庫県)でのトークライブイベント,2021年2月17日には第7巻(最終巻)刊行を予定している。完結を記念して,作者の埜納タオさん,監修者として司書の立場から協力した吉田倫子さんにお話をうかがった。
埜納:
長い間描いていたので,寂しくなるのかな,と思っていました。でも,実際は「無事に終えられて良かった」という清々しい気持ちです。描き始めたときは,10年も続くとは思っていなかったので,自分でも驚いています。この作品に出会えてよかったですし,人生が豊かになったと思っています。発表の場を与えてくださった双葉社と,応援してくださった読者の皆さんに心から感謝しています。
吉田:
とにかく埜納さんと編集さんに10年間お疲れ様でした,という気持ちです。図書館の現在,そして今後のあり得る未来も含めた「嘘ではない」姿を伝え続けていただけて感謝しています。私自身は「伴走者」や「エンベディッド・ライブラリアン」(CA1751 [1]参照)のような形で作品に関わっていたのですが,終わってみれば実は『夜明けの図書館』という作品こそが,司書としての私を励まし続けてくれた「伴走者」であったと今は思います。
埜納:
第3巻収録の第9話「はじめてのレファレンス」です。担当編集さんから,「ひなこのバックボーンを掘り下げてみませんか?」と提案をもらい描いたお話です。星を探しに行くシーンが描いていて楽しかったのと,「“知りたい”って思いは 明日自分がどうなりたいかに繋がってる」というセリフが,特に気に入っています。
吉田:
第5巻収録の,多文化・多言語サービスを扱った「みんなのダイバーシティ」(第19・20話)です。この作品では「本当に本で自分のルーツに誇りを持てるんだろうか」と疑問を持った経験を素材として提供し,後編では「ヒューマンライブラリー」を紹介しました。作品では,アイデンティティーに悩むハイチと日本のダブルの少年が,「生きている本」として自分の話をして他者に受け入れられることが解決につながるのではなく,「読者」として他者の話を聞き,多様な存在に触れることで自分を受け入れていく……という描かれ方で,埜納さんの作家としてのお力に深く感銘を受けたことが印象に残っています。
埜納:
最初は,利用者のキャラクターや背景を考え,その人の悩みや図書館で何を探そうとするかを決めて,それに対応するレファレンスの方法を決めていく,という作り方でした。中盤以降は,色々な図書館サービスを知ったので,そこから出発し,キャラクターを設定するようになりました。様々な図書館サービスを描くことで,読者に図書館の多様な側面を知って関心を持ってほしい,図書館を好きになってほしいと思っていました。正直なところ「ライトな図書館マンガ」としてスタートしたのですが,巻数を重ねるごとに,協力者の吉田さんのお力添えもあり,図書館の現場での対応や取組などのリアリティさが加わりました。感想も一般の方に加え,図書館関係者からも届くようになり,私自身手ごたえを感じていました。
その他の変化としては,最初はレファレンスのテクニックや参考図書の種類等に意識が向いていましたが,だんだん,雇用形態に関心を持つようになったり,図書館ごとの違いに気付くようになったり……。また,各地の図書館への取材を通して,正規・非正規に関わらず熱意のある職員さんがいる図書館は,面白いイベントをやっていたり,利用者との会話があったりと,フロアに活気を感じるという共通点に気づきました。
吉田:
実は以前から,図書館のリアルが描かれたマンガが欲しい,無いなら作りたいと思っていたので,『カレントアウェアネス-E』の記事(E1252 [2]参照)で埜納さんが協力者を探していると目にした時,迷わず自分からアプローチしました。第2巻の途中から協力者として関わっています。最初は質問に答えてレファレンステクニックの説明などを行っていましたが,途中からプロットの段階からアドバイスするようになり,関わり方も深くなっていきました。医療健康情報サービスなど自分の経験を提供するだけでなく,レファレンス協同データベースなどの図書館ネタを提供したり,関連する人や機関などを紹介したり,作品のネタと明かさずにFacebookで図書館関係者から情報を募ったこともあります。守ろうと考えていたのは,作品について最後に決めるのは作者と編集者であり,私は物語が「嘘」になりそうだと思ったときだけ軌道修正する「伴走者」に徹する,という一線です。後半へのターニングポイントになったのは第16話「すべての人にすべての本を」のディスレクシアの少年が主人公の回です。実際の公共図書館ではあまり浸透していないサービスを描いていいか埜納さんが悩まれていたので「物語だからこそ,こうあって欲しい未来,<図書館の夜明け>を描けるのでは?」と声をかけました。時間をかけて信頼関係を構築し,最後には埜納さん・編集者さんとチームになって「明日の図書館」を夢見るようにまでなりました。幸せな10年間でした。
埜納:
誰にとっても身近で,温かい場所。実際の現場では,「そこまでの対応は難しい」という部分はあるとは思っていますが……。そうあってほしい,(フィクションなので)夢や希望を与えられるようにとマンガに描きました。あと,魅力的な資料が保存・整理され,いつでも探せるようになっている,基本的なことをしっかりとしている図書館がかっこいいと思います。ただ,それを維持するだけでも大変で,職員・システムが重要だと感じます。現代人は日々何かを調べるために検索を行っていますが,「調べ方」は生き方に関わっているような気がしていて,簡単に手に入る情報とは別に,自力で深く,体系的に調べたいという要望がこれから増えるかもしれないと考えています。その要望に応えられる,いつでも頼ることができる,専門性を持った職員さんが途切れることなく育成されていく。そういった図書館であってほしいです。
吉田:
結局行きつくところはいつもランガナタンの「図書館学の五法則」(E1611 [4]参照)なのですが,求めるものも最適なものも人によって違うので,一人一人に寄り添って最適な資料との出会いをお手伝いできたらいいと思っています。ただ,唯一無二の理想があるというよりは,それは「あなたの中にある」というか,一人一人違うのかな,と。お互いの「図書館はこうあるべき」を押し付け合うのではなく,関わる人それぞれの「こうだったらいいな」を出し合って一緒に編み上げて作られ続ける「成長する有機体」が理想なのかなあ。
吉田:
図書館が行っているサービスの結果を,私たちはほとんど見ることはできません。けれどこの作品はその先を想像で物語にして,絵に描いて見せてくれる,稀有な作品だと思います。埜納さんが気に入っていると挙げられた第9話の「“知りたい”って思いは 明日自分がどうなりたいかに繋がってる」というセリフが私も本当に好きで,この作品はその人が先に進める,人生を豊かにできるものを図書館は提供できる,という可能性を描いてくれているし,主人公の利用者に向き合う懸命さは,司書としての初心に立ち返らせてくれます。多くの人に知ってほしいし,最後まで読んでほしい作品です。
埜納:
実は,『夜明けの図書館』連載中,どういった話題があるのかや,イベントについての情報収集のため「カレントアウェアネス・ポータル」の記事を読んでいました。第1巻刊行後のインタビュー(E1252 [2]参照)でも,たくさんの方に知ってもらえたので感謝しています。これまで知らなかった方も,今回の記事を読んで「こんな作品があるんだ」とか,「続いていたんだ」とか,関心を持っていただけたらぜひ手に取ってもらえると嬉しいです。連載は終わってしまいましたが,感想もいただけるとありがたいです!
Ref:
“作家トークライブイベント・埜納(ののう)タオさん講演会”. 加西市. 2020-12-28.
http://www.city.kasai.hyogo.jp/04sise/11osir/osir2012/osir201228a.htm [5]
大反響のレファレンス図書館マンガ!「夜明けの図書館」埜納タオ.
http://www.futabasha.com/yoake/ [6]
“第23回 マンガ部門 審査委員会推薦作品 夜明けの図書館”. 文化庁メディア芸術祭.
https://j-mediaarts.jp/award/single/yoake-no-toshokan-library-at-dawn/ [7]
小原亜実子. “「生きている本」から学ぶヒューマンライブラリー”. 図書館雑誌. 2016, 110(7), p. 420-421.
マンガ『夜明けの図書館』の作者・埜納タオさんインタビュー. カレントアウェアネス-E. 2011, (207), E1252.
https://current.ndl.go.jp/e1252 [2]
関西館図書館協力課・レファレンス協同データベース事業事務局. 第12回レファレンス協同データベース事業フォーラム<報告>. カレントアウェアネス-E. 2016, (301), E1788.
https://current.ndl.go.jp/e1788 [3]
吉植庄栄. 時代は変わり順序も変わる:『図書館学の五法則』再解釈の試み. カレントアウェアネス-E. 2014, (267), E1611.
https://current.ndl.go.jp/e1611 [4]
鎌田均. 「エンベディッド・ライブラリアン」:図書館サービスモデルの米国における動向. カレントアウェアネス. 2011, (309), CA1751, p. 6-9.
https://doi.org/10.11501/3192164 [8]
大阪市立中央図書館・戸倉信昭(とくらのぶあき)
日本図書館協会認定司書1063号
2020年10月18日,大阪市港区に,ブックストア「KLASI BOOKs(クラシ・ブックス)」がオープンした。地元の公共施設として大阪市立港図書館が連携協力している。本稿では,蔵書約7万冊の小さな港図書館が取り組む公民連携について,大阪市立図書館において地域図書館の統括部署に所属する筆者が,その経過や意義を紹介する。
「KLASI BOOKs」が所在する築港・天保山エリアは,水族館の海遊館や,天保山マーケットプレースなどを擁し,大阪市を代表する集客スポットである。一方で,来訪者は海遊館周辺の施設に偏っており,エリア内の人口流出,人口減少が顕著であるなど,まち全体としてみると衰退が進んでいる。そこで,公民連携によりにぎわい・魅力を創出し活性化を進めるため,大阪市港区役所は2018年3月,「築港・天保山まちづくり計画」を策定し,区役所と民間のカウンターパートとの間でさまざまな試みを進めている。
「KLASI BOOKs」は,エリア内の拠点施設として2019年に開業した「KLASI COLLEGE(クラシ・カレッジ)」の中にある。「KLASI COLLEGE」は,住宅・店舗等のリノベーションの総合ショールームを軸に,飲食店,雑貨店やDIY工房も入居する複合施設である。建物は,かつて港湾運送業事務所であった築60年を超えるレトロビルを活用しており,玄関を入るとリノベーションを体感できるショールーム兼カフェが配置され,ほかに内装,家具,キッチン,雑貨などの店舗ブースが並ぶ。ワークショップや地域住民の交流イベントも積極的に開催されている。こうした建物の活用や地域活性化の活動が評価され,日本デザイン振興会が主催する2020年のグッドデザイン賞を受賞した。運営事業者は地元のリノベーション会社「株式会社美想空間」で,2018年に大阪市港区役所と連携協定を締結している。
この「KLASI COLLEGE」をさらにパワーアップさせる試みとして,ブックストア「KLASI BOOKs」が運営事業者から発案された。と言っても,ブースの一つとして書店が入るのではなく,既存のブースの中に関連する書籍を販売する本棚が設置される,という仕掛けである。例えば,キッチンのブースにはレシピや食文化の本,カフェにはコーヒーの本……セレクトショップのアイテムの一つが本,と言えばイメージしやすいだろうか。「KLASI BOOKs」のスタッフによる本の紹介POPも随所に見られる。
「KLASI BOOKs」のオープンにあわせて,公民連携という切り口で何かできないだろうか,という話になり,港区役所と運営事業者から語られたのは「図書館の機能は地域を活性化するのにとても重要な役割を果たす」という言葉だった。知識創造型図書館,地域創造図書館を標榜する当館にとって(E1326 [16]参照),そのコンセプトを念頭に話を持ち掛けられたこと自体がうれしいことである。
実際は準備期間も短く,手始めとして,「KLASI COLLEGE」全体の空間デザインやコンセプトに合わせた港図書館所蔵図書を月替わりで展示をすることとした。具体的には,「KLASI BOOKs」担当者がテーマを示し,それに沿った図書館の蔵書を司書がセレクトする。貸出した展示図書は,当面は「KLASI COLLEGE」内での閲覧のみとしている。施設内では親子向けのイベントやワークショップも盛んに行われていて子どもも来場するので,展示図書には絵本などの児童書も含めるようにしている。絵本というアイテム自体が「KLASI COLLEGE」の空間デザインにもマッチするという着想である。
図書館が関わる意義はいろいろある。まず,地域の図書館にライフスタイルを豊かにするための参考になる図書があることを伝えることができる。また,来場者の多くが子育て世代であり,展示図書の中に絵本をはじめ児童書を含めることで子どもの読書推進につなげることもできる。生活空間を再現したショールーム内への展示により,図書館の本が生活に潤いをもたらすことを来場者にイメージしてもらいたい,という期待もある。
事業者からこれまでに示されたテーマは「建築」「料理・コーヒー」「インテリア・収納・グリーン」などである。テーマは3か月を1クールとし,本は月に1度入れ替えている。民間店舗内での図書館資料の展示は初めての試みであり,「KLASI BOOKs」担当者と月に1度意見交換を行いながら進めているが,今後はイベントスペースでの絵本展や,ボランティアグループによる絵本読み聞かせ等おたのしみ会の開催も検討している。さらに港図書館でも,「KLASI BOOKs」スタッフがすすめる図書の展示などを開催する予定である。「KLASI COLLEGE」から港図書館につながる,港図書館から「KLASI COLLEGE」につながるといった双方向の連携ができればと考えている。
Ref:
“報道発表資料 港区築港エリアに公民連携ブックストアがオープンします”. 大阪市. 2020-10-13.
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/minato/0000515936.html [17]
“【港】港区築港エリアの公民連携ブックストア「KLASI BOOKs」に協力します”. 大阪市立図書館. 2020-10-17.
https://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?key=jovokm1eq-510 [18]
“報道発表資料 「築港・天保山まちづくり計画」を策定しました”. 大阪市. 2018-03-26.
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/minato/0000430689.html [19]
KLASI COLLEGE.
https://www.klasicollege.com/ [20]
“報道発表資料 大阪市港区役所は株式会社美想空間と連携協定を締結します”. 大阪市. 2018-11-27.
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11389901/www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/minato/0000453067.html [21]
徳森耕太郎. 大阪市立図書館,「知識創造型図書館改革」検証結果を公表. カレントアウェアネス-E. 2012, (220), E1326.
https://current.ndl.go.jp/e1326 [16]
ビジネス支援図書館推進協議会/目黒区立八雲中央図書館・椛本世志美(かばもとよしみ)
2020年11月2日,第9回情報ナビゲーター交流会(以下「交流会」)が開催された。全国の公共図書館員と主に都市部の専門図書館員の館種を超えた交流を目的とした同会(E2244 [27]参照)は,ビジネス支援図書館推進協議会および一般財団法人機械振興協会経済研究所が主催し,文部科学省および専門図書館協議会の後援を受け,新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響によりオンラインで行われた第22回図書館総合展のイベントのひとつとして実施された。「専門図書館と公共図書館の連携はなぜ進まないのか」をテーマとした交流会は,5つのプレゼンテーション,プレゼンターによるパネルディスカッションで構成され,全国から述べ96人(登壇者,スタッフ含む)の参加者があった。5つのプレゼンテーションは以下の通りである。
プレゼンテーションの資料・動画は,ビジネス支援図書館推進協議会のウェブサイトで公開されているので,詳細についてはそちらを参照されたい。
専門図書館からの4人のプレゼンターがパネラーとなり,元鳥取県立図書館の小林隆志氏が鳥取県からリモートで参加して進行を務めた。小林氏からは,冒頭,例年はリアルに集まり名刺交換を行って人的ネットワークを作るというコンセプトで開催してきたが,今回は,遠隔地からも参加できるということをプラスに捉えてオンラインでの開催となった,との挨拶があった。続くディスカッションは,本交流会のテーマを命題に進められた。以下,プレゼンテーションの内容も含めてパネルディスカッションで紹介された各館での連携事例や課題を紹介する。
デジタル化には経費が掛かるのではないか,という小林氏からの問いかけに対し,茂原氏からは,長い時間をかけて年単位で取り組んでいること,また,閲覧室がないがゆえに,デジタルアーカイブとリモートサービスに注力しており,連携の一環としてジャパンサーチ(E2317 [28]参照)と同センターが運営する「会社名・団体名変遷図」との連携事例が紹介された。
二階氏からは,同館も所属する1994年1月に設立された千葉市図書館情報ネットワーク協議会が紹介されたが,館種の異なる図書館(2020年12月現在22館)が20年以上も活動を続けていることは珍しいという。専門図書館,公共図書館ともにWin-Winの関係となるシステマチックな連携の構築が課題である,と発言があった。
大隈氏からは,交流会に参加した直後には多くの公共図書館職員の見学者があったものの交流は長続きせず,その中では組織としての連携が実現できた例として,愛知県図書館との企画展示「とっておきの旅の本」が紹介された。これまでの専門図書館同士の横の連携に加え,すそ野を広げる意味において,公共図書館を窓口にする必要性を感じているが,一過性の人とのつながりで満足するだけでなく,図書館同士の組織としての連携が必要であるという発言があった。そして,コロナ禍以降の観光業に関する同館の調査員を活用したレファレンスなど,組織同士の連携による高度なレファレンスが増えている,との発言があった。
結城氏からは,起業家の支援を行うという同館の設立目的達成のため,個人利用者に利用を直接呼びかける,専門図書館としての知名度を上げるという努力は続けるものの,市民にとって身近な公共図書館との連携により,利用者を専門図書館へ案内する,というビジネス支援のモデルチェンジを行ったことが紹介された。また,同館が所在する東京都港区の専門図書館の連携をあげ,専門図書館同士のつながりがあると,利用者への資料提供を補完できるという事例も紹介された。
公共図書館の視点として,小林氏からは,ビジネス支援サービスを始めた当初とはレファレンスの質も変わってきていると指摘があった。より深く専門的な資料や情報を求められるようになったため,公共図書館の資料だけではカバーできない,課題解決につながる資料や情報提供のためには専門図書館との連携はこれまで以上に必須と考える,と発言があった。
筆者は公共図書館に勤務しているため,資料の専門性,研究者による調査など専門図書館との連携の利点はわかりやすい。特に、大隅氏、二階氏の発言にあったように,司書だけでなく,専門図書館の親組織に所属する研究者の協力による調査には,公共図書館では歯が立たない専門性があり,非常に有用であると感じている。今回,専門図書館の視点で公共図書館との連携に関する話を聞くことができたのは有意義であった。ディスカッションの中でも,覚書締結だけで満足してしまう,人とのつながりだけで終わってしまうことを危惧する発言があり,組織としての連携の必要性を感じている。一方では,専門図書館の職員を個人として知っていると声をかけやすい,交流会は開催が目的ではなく,その先の人的ネットワークや組織の連携が目的である,という小林氏の発言もその通りである。筆者の勤務する図書館では,交流会の直前に,渋沢栄一記念財団情報資源センターが運営している「渋沢社史データベース」を利用した事例やアジアのある都市の戦時中の地図を調べるという事例もあり,茂原氏,二階氏に両館種が連携・協力できる事例として情報提供を行ったが,仮に2氏を知らなかったら情報提供をしただろうか。交流会をきっかけとした人的交流がこうした日頃の情報交換を生み、やがて組織としての連携につながることを願っている。
本交流会に参加し,人的ネットワークがないところには組織の連携は継続しないことを学んだ。ビジネス支援図書館推進協議会理事長の常世田良氏による「図書館は人である」という冒頭の挨拶と「図書館の本質が連携を必要とする」という大隈氏の発言を最後に紹介して本稿を締めくくりたい。
Ref.
“第9回 情報ナビゲーター交流会開催報告”. ビジネス支援図書館推進協議会. 2020-12-10.
http://www.business-library.jp/2020/12/10/9infonavi/ [29]
“第22回図書館総合展ビジネス支援図書館推進協議会提供セミナー開催報告及び4セミナー動画公開”. ビジネス支援図書館推進協議会. 2020-12-27.
http://www.business-library.jp/2020/12/01/22toshosogo/ [30]
ビジネス支援図書館推進協議会
http://www.business-library.jp/ [31]
“連携機関”. ジャパンサーチ.
https://jpsearch.go.jp/organization?from=0 [32]
“「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」と連携しました!”. ジャパンサーチ.
https://jpsearch.go.jp/news/20201117 [33]
千葉市図書館情報ネットワーク協議会.
http://ccal.jp/app-def/S-102/ccal/ [34]
“展示『とっておきの旅の本』を開催中です。”. 愛知県図書館. 2019-10-16.
https://www.aichi-pref-library.jp/index.php?key=bbefkffzb-219#_219 [35]
小林隆志. 情報ナビゲーター交流会:第8回開催までの歩み. カレントアウェアネス-E. 2020, (388), E2244.
https://current.ndl.go.jp/e2244 [27]
電子情報部電子情報企画課次世代システム開発研究室. ジャパンサーチ正式版の機能紹介. カレントアウェアネス-E. 2020, (401), E2317.
https://current.ndl.go.jp/e2317 [28]
鳥取県立鳥取東高等学校・三好明美(みよしあけみ)
鳥取県立鳥取東高等学校は,理数科および普通科を擁し,2020年度現在,生徒843人,教職員83人が所属している。生徒の大多数が大学進学を目指している,いわゆる「進学校」である。
図書館棟2階に位置する当校の図書館は,蔵書数は約3万7,000冊,担当職員は総務部図書係に所属し,専任学校司書1人と国語科教諭兼司書教諭(筆者),合計2人で運営にあたっている。ちなみに鳥取県は,学校司書の配置が努力義務とされた2014年の学校図書館法一部改正(E1597 [41]参照)以前の2002年から2006年にかけて,県立高等学校の学校司書は全員が正職員として採用され,同じく同法への附帯決議で11学級以下の学校での配置促進が求められた司書教諭は,2003年には学級数に関係なく,全ての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校に配置されている。
さて,図書館の活動は多岐にわたるが,本稿では,授業支援の中でも「総合的な探究の時間」(以下「総探」)について述べたい。本校で全生徒による「総探」が始まったのは,2019年度からであり本格的に図書館と連携したのは今年度からである。理数・探究部企画係が主となり,図書係と連携を取りながら年間39時間(木曜日8限(平常は7限まで))の活動を行っている。以前は各教科や,総合的な学習の時間(CA1934 [42]参照),課題研究の時間等に単発的な図書館活用が行われていたが,「総探」との連携の開始に伴い,改めて各学年での活動の系統だてを行なっている。
2020年度の「総探」の主な流れは次のようなものである。1年生では探究の手法を学び「基礎力」を培う。具体的には4月に図書館オリエンテーションを学校司書と司書教諭で行い,図書館全般について学ぶ。その後6月までに各クラスの副担任を中心にワークシートなどを用い簡単な探究活動のサイクルを体験する。7月からは「鳥取学(=地域課題解決探究学習)」を開始し,7つの分野(地域創生・地域活性・産業A(農林水産)・産業B(工業・製造業)・医療/看護・コミュニティ作り・教育/文化)から個人で希望する分野を選び,同じ分野を選んだ4人から5人を集めクラスの中での班を作る。そして,各分野に関連する企業等から与えられた課題に班ごとに取り組む。課題解決に向けて情報収集する際,インターネット情報だけに頼らず,紙資料を活用することを重視させる。12月に分野ごとに分かれて企業等に出向きミニプレゼンを行う。そこで指摘のあった内容について再度吟味し,1月末に校内でプレゼンを実施する。
2年生では探究活動の活用を広げ,自ら課題を見つけ自身で問いを作り探究をするための活動を行う。4月から7月まで持続可能な開発目標(SDGs;CA1964 [43]参照)を通して時事問題に関する課題を考え,各クラスで4人から5人を1班として活動する。図書館が探究活動に適したワークシートを提案し,生徒は図書資料を使ったり,最新の情報を収集するため図書館で契約している新聞記事データベースなどを活用したりしてプレゼン動画を作成し発表を行う。年度の後半は鳥取県内で活躍する企業を招き講演会を開催した。
3年生では自分の進路に結び付いた実践に移し「進路を切り拓く」ことを目標に掲げている。「総探」を通じ自らの課題を発見し,必要な情報を収集・分析し,主体的・協働的な課題解決に向かう力を身に付けるため,各自が夏季休業後をめどに小論文を書いている。図書館としては小論文を書く時の参考文献等に関して学校司書が生徒にレクチャーしたり,レファレンスを受けたりしている。
また,図書館が授業を支える場としてより使いやすくなるよう,環境整備と資料の充実に努めている。環境整備では,全職員対象に校内で職員研修会(年1回)を開催し大学教員を招聘し,講演会やワークショップを行っている。また資料活用に必要な印刷機を購入したり,授業や生徒のプレゼンのために電子黒板を取り入れたりして学習環境を整えている。
資料の充実では,さらに図書館の蔵書や雑誌の充実を図り,新聞記事データベース(全国紙1・地方紙1)の導入,それでも足りない資料については,宅配便等で土日を除いて毎日届く鳥取県立図書館独自のシステムを使い,県立図書館や県内の高校図書館から借り受けている。さらに,必要に応じ県立図書館の訪問相談など学校図書館支援を利用している。この他、専任ではない司書教諭は図書館で行う授業の進め方等に関し相談に乗り,実質的には学校司書がティーム・ティーチング(T・T)の担当者として授業に参画している。
このように「総探」に関して図書館は,まだ,理数・探究部のサポートをする役割に留まっている感は否めない。しかし,ここに至るまでに学校司書とともに毎年少しずつ図書館を整備し,学習環境を整えてきた成果が授業に還元されつつある。これも管理職をはじめ,様々な教員の理解と協力のおかげである。2021年度以降は計画段階から参画し,より体系的に図書館活用ができる工夫を行いたい。また,生徒が主体となり自ら問いを作っていくような「総探」を目指し授業支援を行っていきたい。
Ref:
“【鳥取東高等学校】1年総合的な探究の時間「鳥取学」~学校図書館を活用した探究学習~”. 鳥取県. 2020-09-25.
http://db.pref.tottori.jp/pressrelease2.nsf/webview/C7881BC0D454B992492585EE0006F84A [44]
@tottori_kyouiku. Twitter. 2020-10-09.
https://twitter.com/tottori_kyouiku/status/1314362184613330944 [45]
“学校・先生のためのお役立ちメニュー”. 鳥取県立図書館学校図書館支援センター.
https://www.library.pref.tottori.jp/support-center/cat11/ [46]
今井福司. 2014年学校図書館法一部改正:学校司書法制化について. カレントアウェアネス-E. 2014, (265), E1597.
https://current.ndl.go.jp/e1597 [41]
森田盛行. 新学習指導要領と学校図書館の活用. カレントアウェアネス. 2018, (337), CA1934, p. 9-11.
https://doi.org/10.11501/11161997 [47]
中村穂佳. SDGsと図書館 ―国内の取組から―. カレントアウェアネス. 2019, (342), CA1964, p. 6-8.
https://doi.org/10.11501/11423546 [48]
筑波大学学術情報部・松野渉(まつのわたる)
学術情報の統合的な検索を可能とするウェブスケールディスカバリーサービス(CA1772 [57]参照)が登場してから既に10年以上が経過している。日本においても,文部科学省が実施した2019年度の学術情報基盤実態調査によれば,国内の約20%の大学図書館がディスカバリーサービスを導入している。
通常,ディスカバリーサービスの導入・運用においては,コンテンツプロバイダー,ディスカバリーサービスプロバイダー,図書館等が利害関係者となるが(E1266 [58]参照),その間で検索対象となるリソースの全体像が不確か,メタデータの由来が曖昧など「透明性」が問題となることがある。その対応のため,米国情報標準化機構(NISO)が立ち上げたOpen Discovery Initiative(ODI)は,ディスカバリーサービスの透明性向上のための推奨指針“Open Discovery Initiative: Promoting Transparency in Discovery”を策定し,2014年に公表した(E1604 [59]参照)。
指針の公表後も,ODIはこの指針の採用促進のため活動を継続しているが,その一環として指針の改訂作業を実施し,2020年6月にその改訂版が公表された。改訂に際しては利害関係者に対して2019年前半に情報収集のための調査が実施され,2020年1月にはパブリックコメントに向けた草案公表も行われている。
改訂版ではコンテンツプロバイダーおよびディスカバリーサービスプロバイダーに対する推奨事項が改訂された他,図書館に対する推奨事項が新たに加えられた。改訂版で主に改訂・追加された推奨事項は以下の通りである。
今回の改訂によって,ディスカバリーサービスを外部の既存の指標などを通じてその標準を示す,という従来の指針の方向性が踏襲・強調される事となった。加えて,ディスカバリーサービスの運用によってしばしば生じる利害関係者間の利益相反について,各者に公正な観点から具体的な対応を求めている点も今回の改訂の大きな特徴の一つと言えるのではないだろうか。
Ref:
“学術情報基盤実態調査(旧大学図書館実態調査)”. 文部科学省.
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/jouhoukiban/1266792.htm [64]
NISO RP-19-2014 : 2014. Open Discovery Initiative: Promoting Transparency in Discovery. NISO.
https://www.niso.org/publications/rp-19-2014-odi [65]
NISO RP-19-2020 : 2020. Open Discovery Initiative: Promoting Transparency in Discovery. NISO.
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国際子ども図書館企画協力課・舟口永恭(ふなぐちながやす)
2020年9月,米国国立公文書館(NARA)は2021年度から2025年度までのソーシャルメディア戦略を公表した。この戦略はNARAの使命「高い価値をもつ政府記録への市民のアクセスを通じ,開放性を向上させ,市民参加を促進し,国の民主主義を強化する」を達成する鍵として位置づけられており,同館が館全体で定める以下4つの戦略目標とも密接に関連している。
NARAは2010年に最初のソーシャルメディア戦略を公表後(E1313 [79]参照),2017年度から2020年度を対象とする改訂版を経て今回の戦略を打ち出した。過去の戦略に基づき,同館では既に130人以上の担当職員が,14の異なるソーシャルメディアのプラットフォームで139のアカウントを運用している。新戦略を発表するプレスリリースにおいて同館は,新型コロナウイルス感染症が拡大し,多くの文化施設においてオンラインが唯一の窓口となる中,ソーシャルメディア活用を推し進めてきた自館のオンライン上での存在感の大きさを強調する。さらに,戦略において,感染症拡大によってデジタル環境に大きな変化が生じ,この変化が利用者と組織の関わり方に永続的な影響をもたらすことを認めつつも,「我々の使命は揺らがない」と表明している。
NARAは今回の戦略を通じて,利用者と所蔵資料を結びつけ,オンラインリソースを提供し,使命達成のために取り組む同館の活動を紹介するとしている。そしてソーシャルメディアを利用する目的意識を職員の間で共有するとともに,職員同士のつながりやNARAの使命との結びつきを感じられる枠組を示していくと述べている。この枠組は具体的に以下3つの柱からなり,いずれも上述したNARAの4つの戦略目標の達成に貢献するとされる。
以上がNARAの新たなソーシャルメディア戦略を構成する3つの柱である。この戦略にも見られる通り,ソーシャルメディアは市民と公的組織をより緊密に結びつける可能性をもつ一方で,その双方向性の強さには特有のリスクも存在する。米国図書館協会(ALA)は公共図書館,大学図書館におけるソーシャルメディア運用ポリシーに関するガイドラインを公開しているが(E2089 [80]参照),組織として情報発信を行う以上,日本の図書館でも適切な運用規定や,NARAのようなビジョンの明確化は必要となる。こうした整備には負担が伴うが,新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中,ソーシャルメディアが組織にとって必須のツールとなることは避けられない。先行事例を参照した,効果的な運用体制の構築が課題となる。
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