日本でも,“はてなブックマーク”などのフォークソノミー(folksonomy)を取り入れたソーシャルブックマーク・サービスが普及し,ウェブ上のコンテンツにタギング(タグ付け)して情報整理を行う人が増えている。「folksonomy」とは「folks」(民衆)と「taxsonomy」(分類)を併せた造語であり,利用者自身がコンテンツを分類し,索引の付与を行う仕組みである。利用者の付けたタグが共有されることにより,いわば民意により分類体系が構築され,有効な情報探索支援ツールとなりうる。
海外では,Yahoo!が買収したソーシャルブックマークサイト“del.icio.us”や画像共有サイト“Flickr”,Googleが買収した動画共有サイト“YouTube”,さらにはウェブページ・アーカイビングサービスの“Furl”,nature.comの医・科学の参考文献共有サイト“Connotea”などが,人気のサービスとなっている。
タグは,情報を分類するためだけに使われるのではない。誰が,どのようなコンテンツに,どのようなタグを付けたのかが共有されているため,タグを介して同じ関心を持った他の利用者とつながることができる。また他者の利用しているサイトやその利用しているタグを学ぶことで,情報探索を効率的に行うこともできるようになる。さらにタグには,“to read”,“to do”など,コンテンツに対して事後的に行う行動を印付けておいたり,“cool”など,感覚的な表現で印付けるような使い方もされている。このような時間・感情の要素は,もちろん従来の分類法にはない要素である。
米国の図書館では,フォークソノミーを,公共図書館の目録システムを補強する手段として取り入れようとする提案や実践が始まっている。「公共図書館目録における協同タギングの利用」と題する発表では,書誌データに対する利用者のタグ付けを取り入れることで,利用者のオンラインコミュニティを構築したり,タグの情報から読書リストを作成したりすることを提案している。また,先日リリースされたミシガン州アナーバー(Ann Arbor)地域図書館の蔵書検索システム“SOPAC”(Social OPAC)では,アカウントを持った図書館利用者が,書誌データにタグをつけることができるようになっており,それを活用したタグクラウドなどの表示方法などを実装してみせている。
従来図書館が主に依拠してきた統制語彙による分類・索引を補うものとして,フォークソノミーの可能性は注目される。
Ref:
http://b.hatena.ne.jp/ [1]
http://del.icio.us/ [2]
http://www.flickr.com/ [3]
http://www.youtube.com/ [4]
http://www.furl.net/ [5]
http://www.connotea.org/ [6]
http://eprints.rclis.org/archive/00008315/ [7]
http://www.ala.org/ala/lita/litamembership/litaigs/authorityalcts/Spiteri-AN2006.ppt [8]
http://www.aadl.org/catalog [9]
http://www.aadl.org/sopac/tagcloud [10]
米国図書館協会(ALA)は2007年冬季大会を前にした1月19日,21世紀の図 書館サービスのための「全米図書館行動計画(National Library Agenda)」のドラフト版を公開した。
「全米図書館行動計画」草案は,2006年12月にワシントンで開催された“National Library Agenda Summit”における議論をもとに作成された。行動計画では冒頭で,情報技術の革新と情報へのアクセス性の向上を背景に,図書館はその存在意義が問われていると指摘する。そして図書館という組織の存在そのものに対する危機感を表明し,「21世紀の図書館サービス」を提供するために,今がまさに行動計画作成の好機であるとする。この行動計画は,(a)連邦,州,地域レベルそれぞれの図書館サービス構築に向けた,議論や合意形成に役立つ枠組みの構築,(b)社会と連携した図書館行動計画の明確化,(c)方針制定やアドヴォカシー活動に向けた,積極的なメッセージの発信,(d)今後のアドヴォカシー活動を主導する視点の提供,という目的のもと,図書館の行うべき行動を以下の6つのテーマごとにまとめ,それぞれ具体的な計画を挙げている。
この行動計画の作成には,2006年7月にALA会長に就任したバーガー(Leslie Burger)の意向が反映されている。これまでALAでは,必要に応じて行動計画を策定・実行してきたが,対象領域ごとに計画や取り組みが分散し,モザイク状になる傾向が生じていた。バーガーは「図書館がコミュニティを変える」(Libraries Transform Communities)をテーマとして掲げており,これを実現するために国家レベルの行動計画作成が必要であるとして,政策立案者,財政支援者,図書館職員,図書館友の会関係者,ALA役員,利用者などと約1年間にわたり協議を重ねてきた。バーガーは行動計画の公表にあたり,このような計画は前例がないものであるとして,図書館職員ばかりではなく,広く意見を求めるとのコメントを出している。
この行動計画は2月15日までパブリックコメントを募集しており,5月1日の「全米図書館立法の日(National Library Legislative Day)」までに取りまとめられる予定である。また策定後も毎年,レビューと改訂が予定されている。
Ref:
http://wikis.ala.org/nationallibraryagenda/images/f/f4/Discussion_Draft_MW_2007_final_1-11-07.pdf [14]
http://www.ala.org/ala/pressreleases2007/january2007/NationalLibraryAgenda.htm [15]
http://wikis.ala.org/nationallibraryagenda/ [16]
http://www.ala.org/Template.cfm?Section=News&template=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm&ContentID=144870 [17]
http://lb.princetonlibrary.org/nla.html [18]
2007年1月,ニューオーリンズ市と市の公共図書館委員会が,市の全図書館を統括する館長の公募を開始した。
2005年8月のハリケーン「カトリーナ」被災(E369 [21],E396 [22]参照)から約1年半。ニューオーリンズでは政府の援助を元に,住宅の再建や被災地の清掃,また堤防の増強や水門の設置といった防災対策が進められており,復旧は着実に進んでいる。比較的被害の少なかった歴史地区「フレンチ・クォーター」などには観光客が戻り,市の名物であるジャズやレストランが活況を呈している。米国図書館協会(ALA)も,2006年の年次大会をニューオーリンズで開催し,雇用と税収という形で復興を支援したところである(E472 [23],E521 [24]参照)。
一方で,被害の大きかった新興住宅地区には,まだ大きな傷跡が残っている。2005年7月の人口はおよそ45万5,000人であったが,2006年8月時点では18万7,500人と,大きく減少している。転居を余儀なくされた住民の多くは,元の場所に戻り,住居・生活を再建したいと考えているといい,そのための都市計画が住民参加のもと,進められている。
今回公募された館長の主たる任務も,市の公共図書館の再興である。中央館は被災後の10月に開館したものの,全部で12館あった分館は,まだ5館しか開館できていない。被災前は216人いた職員も,ようやく85人にまで回復したところである。分館再建のほか,リーダーシップの発揮,戦略計画の立案,サービスの優先順位付けとそれに合わせた資源の効率的配分,ニーズを満たす効率的なサービスの提供,市・財団・友の会といった関係者との連携,資金提供と協力を呼びかけるアドヴォカシーなど,新しい館長に課されている課題は多い。
館長の給料は10万ドル(約1,200万円)〜13万ドル(約1,570万円)。応募資格は,図書館学の修士号取得・管理職業務経験5年以上であることのみ。ただし,募集要項に掲げられている「理想の候補者」の資質は高い。企画力,コミュニケーション力,マネジメント力,リーダーシップ,寄付・助成金を獲得するファンドレイジングのスキル,スタッフの育成力,新しい技術に関する知識など,さまざまなスキルが求められている。そして,「大きなことをやってのけたい」という意欲と「ニューオーリンズでしか得られない生活を楽しめる」こと。この2つも,館長には欠かせない資質とされている。
Ref:
http://www.dubberlygarcia.com/NewOrleans_CityLibrarian_Ad.pdf [25]
http://www.dubberlygarcia.com/NewOrleans_CityLibrarian_Brochure.pdf [26]
http://lisnews.org/articles/07/01/12/1523242.shtml [27]
E369 [21]
E396 [22]
E472 [23]
E521 [24]
予算1ポンドあたり,9ポンドに相当するサービスを産み出している−英国情報システム合同委員会(Joint Information Systems Committee: JISC)が2007年1月に発表した自己評価報告書“JISC's value to UK education and research”に示されている1つの数値である。同報告書は,JISCのサービスが「費用に見合った価値」(Value for Money: VFM)を達成しているかどうかを説明する資料である。サービスに要した費用とそれが産み出した便益を数値化して比較し,そのサービスの経済性・効率性・有効性を説明している。
JISCは,高等・継続教育機関に対し,情報通信技術を活用する基盤を提供するとともに,豊富な電子コンテンツの提供や,必要な指導・助言の提供を行っており,そのサービスは多岐にわたっている(CA1620 [29]参照)。ネットワークの費用やコンサルタント料など,国内の商用サービスの価格や他国の同様のサービスと比較可能なものもあるが,多くのサービスのVFMは,客観的説明が難しい。しかしJISCは,サービスの品質,資源利用,合目的性,適時性,利便性等を複合的に考慮して価値を金額化することにより,説得力のある説明を提示している。
例えば電子コンテンツの提供サービスの価値については,JISCの22の情報資源を分析し,教育コミュニティが節約できた金額を算出している。これらの情報資源の構築に要する年間費用は約100万ポンドであるが,価値としては実に26倍,2,600万ポンドを超えるサービスを提供している,としている。
また,電子コンテンツを使用することによって節約される時間についても,紙媒体・相互貸借・来館等と比較して分析している。大学で教育や研究に携わっているスタッフの情報収集に要する時間の節約分は合計140万人日分になり,平均賃金でその金額を算出すると,1億5,600万ポンドもの費用を節約したことになるという。
もちろん,サービスの価値のすべてを数値化することには限界はあるが,この報告書は,先駆的な知識情報基盤を提供する組織へと発展を遂げているJISCの“隠れた”価値を数値化してみせている。
Ref:
http://www.jisc.ac.uk/valueformoney [30]
CA1620 [29]
「メガネ・お団子髪・ミドルエイジ・女性」という典型的な図書館職員像が米国では存在しているといわれており,メガネをかけたミドルエイジの白人女性をモデルにした“Librarian Action Figure”も販売されている。実際,1990年と2000年に行った図書館職員の全数調査をもとに,米国図書館協会(ALA)が性別・人種・年齢などの属性を分析した調査“diversity counts”によると,図書館に勤務する有資格者は,45〜54歳の白人女性が多数を占める。一方で全人口の約14%,約12%を占めているヒスパニック系,アフリカ系米国人の図書館に勤務する有資格者の割合はそれぞれ3.2%,8%に過ぎず,特にアフリカ系米国人の有資格者の図書館職員には減少傾向がみられるという。
このような中,AP通信社は図書館情報学修士課程で学ぶアフリカ系・ヒスパニック系米国人を取材し,2007年1月7日付け記事で伝えている。
アフリカ系米国人の図書館司書が少ない理由として,伝統的にアフリカ系米国人が多く通う大学の中で,ALAが認定する図書館情報学大学院がわずか1校しかないことが指摘されている。米国では大学院進学がその後の職業に大きな影響を与えるが,専門職大学院が身近に存在しない学生が,職業選択の選択肢として図書館を選ばないのは当然のことであろう。記事に登場する大学図書館司書を目指すアフリカ系米国人の女性は,ALAの奨学金“Spectrum”の支給を受けて,アラバマ州立大学の図書館情報学修士課程で学んでいる。“Spectrum”はマイノリティの図書館職員数を実際の人口比と同程度まで拡大し,図書館職員の人種的多様性をもたらそうとするALAの取り組みの一つで,ALAが認定する図書館情報学修士課程で学ぶマイノリティの学生に対し支給される奨学金である。
同じく大学図書館司書を目指すヒスパニック系の女性は,博物館・図書館サービス機構(IMLS)の奨学金を受けて図書館情報学修士課程を取得したという。彼女は異なる文化的な背景をもつマイノリティの存在は,異なる観点を利用者に提供できるのではないか,と語っている。
価値観の多様性(diversity)の尊重を追求する米国。図書館職員の人種構成を,利用者である米国市民の構成に合わせて多様性を確保していくことは,米国図書館界に課せられた課題となっている。
Ref:
http://www.mcphee.com/laf/ [33]
http://www.ala.org/Template.cfm?Section=diversity [34]
http://www.ala.org/ala/diversity/spectrum/spectrum.htm [35]
http://www.ala.org/ala/ors/diversitycounts/DiversityCounts_rev07.pdf [36]
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/01/05/AR2007010502187_pf.html [37]
http://www.imls.gov/ [38]
Mann, T. What is going on at the Library of Congress?. 2006. (online), available from http://guild2910.org/AFSCMEWhatIsGoingOn.pdf [39] (accessed 2007-01-30).
米国議会図書館(LC)と,LCに勤務する1,600名以上の専門職員が加入している組合“Library of Congress Professional Guild”の対立が表面化している。人員削減や勤務時間中の組合活動に関する論争といった他の労使関係にも見られる対立もあるものの,主に注目を集めているのは,LCのビジョンや政策に対する組合からの批判である。組合のウェブサイトには,目録政策の将来に関する論考を集めた特設ページ“The Future of Cataloging”があるが,本文書はその中核をなすものである。
CA1617 [40]で紹介しているとおり,LCの委託によりコーネル大学図書館のカルホーン(Karen Calhoun)が作成した「カルホーン報告書」(Calhoun Report)に対しては,組合側のマン(Thomas Mann)が批判を展開している。さらにマンは,LCのビジョンや政策における目録業務の位置付けについて批判する本文書を2006年6月に公開した。この中でマンは,LCが最近行った悪しき決定として,(1)カルホーン報告書の作成,(2)シリーズ典拠レコード・シリーズタイトルコントロールの廃止,(3)従来は紙媒体やマイクロフィルムで受け入れていたEmerald社の出版物や博士論文を(原資料がデジタル形態でないのに)デジタル媒体でのみ受け入れるとしたこと,(4)著作権局の目録の廃止,(5)著作権の制限がない特別コレクションのデジタル化を目録業務より優先するビジョンを掲げたこと,の5点を挙げ,それらを仔細に論証している。
マンの批判の槍玉に挙がっているのは,主にLCの図書館サービス担当副館長・マーカム(Deanna Marcum)である。マンによれば,マーカムをはじめとするLCの上層部が,「“Google Book Search”などの企業による図書館蔵書のデジタル化が進むことにより,何百万もの資料に対し簡単で正確な検索ができるようになると,LCは特別コレクションのデジタル化に注力するくらいしかやることがなくなる」といった認識に立っているとする。そして,マーカムらの議論は「図書館に行くことなくインターネットで何もかもを済ませようとする怠け者の学生」のような利用者を前提としており,そのために,Googleのような「関連性」,Amazonのような「フォークソノミー」(E595 [41]参照)で検索結果の妥当性を判断することで十分だと結論付けていると批判する。マンは,実際のLCの利用者は研究者や図書館員であり,LCの件名標目による検索,LC分類表に基づき主題別に排架された書架のブラウジングは,研究図書館にとって不可欠なものだとする。そして,Googleの時代において,図書館がなすべきことは,Googleに追従するのではなく代替(alternative)として機能することだとし,目録業務の重要性を説いている。
2006年7月に行われたLCのWorld Digital Library構想(E416 [42]参照)に関する下院の公聴会においても,組合はマンの見解に基づき,同構想に懸念を示す意見表明を行っている。また2007年1月には,マンによる続編“More on What is Going on at the Library of Congress?”のほか,シリーズ典拠レコードに関する批判文書が公開され,図書館界からのさらなる注目を集めている。
Ref:
http://www.guild2910.org/ [43]
http://www.guild2910.org/future.htm [44]
http://www.libraryjournal.com/article/CA6357471.html [45]
http://www.guild2910.org/LC%20Guild%20World%20Digital%20Library%2027%20July%202006.pdf [46]
http://www.guild2910.org/AFSCMEMoreOnWhatIsGoing.pdf [47]
http://www.guild2910.org/SARS%20PAPER.pdf [48]
CA1617 [40]
E595 [41]
E416 [42]
リンク
[1] http://b.hatena.ne.jp/
[2] http://del.icio.us/
[3] http://www.flickr.com/
[4] http://www.youtube.com/
[5] http://www.furl.net/
[6] http://www.connotea.org/
[7] http://eprints.rclis.org/archive/00008315/
[8] http://www.ala.org/ala/lita/litamembership/litaigs/authorityalcts/Spiteri-AN2006.ppt
[9] http://www.aadl.org/catalog
[10] http://www.aadl.org/sopac/tagcloud
[11] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/2
[12] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/65
[13] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/104
[14] http://wikis.ala.org/nationallibraryagenda/images/f/f4/Discussion_Draft_MW_2007_final_1-11-07.pdf
[15] http://www.ala.org/ala/pressreleases2007/january2007/NationalLibraryAgenda.htm
[16] http://wikis.ala.org/nationallibraryagenda/
[17] http://www.ala.org/Template.cfm?Section=News&template=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm&ContentID=144870
[18] http://lb.princetonlibrary.org/nla.html
[19] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/71
[20] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/31
[21] http://current.ndl.go.jp/e369
[22] http://current.ndl.go.jp/e396
[23] http://current.ndl.go.jp/e472
[24] http://current.ndl.go.jp/e521
[25] http://www.dubberlygarcia.com/NewOrleans_CityLibrarian_Ad.pdf
[26] http://www.dubberlygarcia.com/NewOrleans_CityLibrarian_Brochure.pdf
[27] http://lisnews.org/articles/07/01/12/1523242.shtml
[28] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/35
[29] http://current.ndl.go.jp/ca1620
[30] http://www.jisc.ac.uk/valueformoney
[31] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/75
[32] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/32
[33] http://www.mcphee.com/laf/
[34] http://www.ala.org/Template.cfm?Section=diversity
[35] http://www.ala.org/ala/diversity/spectrum/spectrum.htm
[36] http://www.ala.org/ala/ors/diversitycounts/DiversityCounts_rev07.pdf
[37] http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/01/05/AR2007010502187_pf.html
[38] http://www.imls.gov/
[39] http://guild2910.org/AFSCMEWhatIsGoingOn.pdf
[40] http://current.ndl.go.jp/ca1617
[41] http://current.ndl.go.jp/e595
[42] http://current.ndl.go.jp/e416
[43] http://www.guild2910.org/
[44] http://www.guild2910.org/future.htm
[45] http://www.libraryjournal.com/article/CA6357471.html
[46] http://www.guild2910.org/LC%20Guild%20World%20Digital%20Library%2027%20July%202006.pdf
[47] http://www.guild2910.org/AFSCMEMoreOnWhatIsGoing.pdf
[48] http://www.guild2910.org/SARS%20PAPER.pdf