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ホーム > 図書館調査研究リポート > No.12 中国国家図書館の現況 > 3. 利用者サービス

3. 利用者サービス

  • 参照(4848)
図書館調査研究リポート [1]

3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

 PDF版(3章)はこちら [2]

 

3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

 

3. 1. 1. 利用資格と利用手続き

 国家図書館は満16歳以上を利用対象としている。ただし、少年児童図書館の利用対象は満6~15歳である。

 週末の連休及び法定祝祭日には、中学・高校生、保護者同伴の小学生以下の子どもも館内見学ができる。小中高生の団体見学は常時可能である。

 閲覧室に入室するとき、サービスポイントでサービスを受けるときは、いずれも国家図書館利用者カードが必要となる。満16歳以上の中国国民は、第二代身分証(1)の提示により開架閲覧室での閲覧が可能である。少年児童図書館入館には少年児童図書館利用者カードが必要となる。利用者カード所持者は国家図書館資料利用規則その他関係規則を遵守しなければならない。また、高齢者や障害者には利用に際して優遇措置が講じられている。

 利用者カードの種類と機能、発行手続きは表3.1のとおりである。

 

表3.1 中国国家図書館利用者カード一覧

カードの種類カードの機能利用可能範囲申請条件発行手続き登録有効期限
利用者カード基本機能普通閲覧室(開架・閉架)閲覧機能普通閲覧室(開架・閉架)の閲覧満16歳以上の中国国民及び外国人有効な本人身分証明書(身分証、軍人証、パスポート、香港・マカオ通行証、台湾同胞帰郷証、戸籍簿)を持参し、「国家図書館利用者カード申請書」に記入すればその場で発行される。初回手続きは手数料不要。3年
少年児童図書館利用者カード開架閲覧室閲覧機能少年児童図書館満6~15歳の少年・児童有効な本人身分証明書(身分証、戸籍簿、パスポート、香港・マカオ通行証、台湾同胞帰郷証)、学籍カード、学生証を持参し、「国家図書館少年児童図書館利用者カード申請書」に記入すればその場で発行される。初回手続きは手数料不要。1年
第二代身分証開架閲覧室閲覧機能普通開架閲覧室での閲覧満16歳以上の中国国民第二代身分証を所持する本人が開架閲覧室に直接来室する。3年
利用者カードまたは第二代身分証拡張機能基蔵資料閲覧機能基蔵書庫所蔵の資料が閲覧できる。資料利用は当日のみ。貸出不可。満16歳以上の中国国民及び外国人利用者カードまたは第二代身分証を持参し、申請書に記入し保証金100元を納付する。貸出機能の手続きを行えば、本機能は自動的に付与される。3年
中国語図書貸出機能中国語図書貸出室所蔵図書3冊、附録ディスク3点の貸出が可能。満16歳以上の中国国民利用者カードまたは第二代身分証を持参し、申請書に記入し保証金100元を納付する。基蔵資料閲覧機能が自動的に付与される。3年
外国語図書貸出機能基蔵書庫所蔵の外国語図書3冊(出版後20年以上経過した図書を除く)、附録ディスク3点の貸出が可能。満16歳以上の中国国民利用者カードまたは第二代身分証を持参し、申請書に記入し保証金1,000元を納付する。基蔵資料閲覧機能が自動的に付与される。3年

出典:“办理借阅证”. 中国国家图书馆・中国国家数字图书馆.
http://www.nlc.gov.cn/service/dzzn_bljyz.htm [3], (参照 2010-09-02). に基づき作成。

 

3. 1. 2. 閲覧室とサービスポイント

 国家図書館は原則として1年365日、法定祝祭日を含め毎日開館している。開館時間は次のとおりである。

 

本館南区(一期館)月曜~日曜9:00~17:00
本館北区(二期館)月曜~金曜9:00~21:00
 土曜、日曜9:00~17:00
古籍館月曜~金曜9:00~17:00

 

 各閲覧室及びサービスポイントで提供される資料とサービスの内容、サービス時間、利用条件は表3.2のとおりである。

 

表3.2 中国国家図書館閲覧室・サービスポイント一覧

名称提供資料サービス項目利用資格・カード要件サービス時間
本館北区(二期館・国家デジタル図書館)
総合レファレンスカウンター 来館及び非来館(電話)総合案内、一般的なレファレンス、蔵書検索支援 月~日
9:00-17:00
利用者カード受付 利用者カードの発行、第二代身分証の閲覧・貸出機能付与、機能変更、登録更新、チャージ等 月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00(利用者カード機能の手続きは毎日
9:00-16:30)
目録検索区 OPAC検索、貸出延長手続き、閲覧予約等 月~日
9:00-17:00
中国語図書区面積約7,000m2、閲覧席728、休憩席50
最近刊行された中国語の人文・社会・自然科学図書及び附録CD-ROM、計約50万冊(点)
閲覧(図書は開架、CD-ROMは閉架)、電子資源サービス、所蔵資料に関するレファレンス、複写サービス、研究室サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
参考図書区面積約2,000m2、閲覧席656
四庫全書及び関連叢書(影印版)、古典籍叢書、中国語・外国語参考図書、計約4万冊
開架閲覧、所蔵資料に関するレファレンス、複写サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
名著区面積540m2、閲覧席64、休憩席10
著名な受賞図書、名著、影響力のある現代の叢書、各分野の古典的著作等、計約2万冊
閲覧(図書は開架、CD-ROMは閉架)、電子資源サービス、所蔵資料に関するレファレンス、複写サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
アート・デザイン資料区面積1,100m2、閲覧席100、休憩席66
アート、デザイン関係の最近の中国語図書と附録CD-ROM、約7万冊
閲覧(図書は開架、CD-ROMは閉架)、電子資源サービス、所蔵資料に関するレファレンス、複写サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
中国語新聞区最近2年分の国内主要新聞295紙、OPAC検索可能でマイクロ化・電子化されていない建国後の国内刊行中国語新聞原紙(香港・マカオ・台湾及び外国刊行の中国語新聞を除く)開架閲覧、電子資源サービス、所蔵資料のレファレンス、複写サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
中国語雑誌区最近3年分の国内刊行中国語雑誌約7,000種、OPAC検索可能な基蔵書庫収蔵の合冊製本済中国語雑誌開架閲覧、電子資源サービス、所蔵資料のレファレンス、複写サービス等国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
デジタル共有空間インターネット学習区、デジタル研究区、特殊サービス区、電子ビジネス区、インターネット交流区、メディアセンター等のデジタルサービス空間デジタル資源・インターネットサービス、マルチメディア・録音映像資源の視聴、携帯型電子書籍リーダーの提供、障害者サービス、情報リテラシー研修等国家図書館利用者カードで有料閲覧(1人1日1時間は無料)月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
学術活動区学術報告ホール(面積315m2、300人収容)、レクチャールーム4室、会議室3室各種会議、講座、研修  
セルフ複写コーナー1、2、4階に各1箇所セルフ複写サービス、複写代行サービス(対象:高齢者・障害者・妊婦)国家図書館利用者カード(磁気・ICカード)、第二代身分証月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
サービス受付 スキャニング、印刷、写真撮影、製本等 月~金
9:00-21:00
土日
9:00-17:00
少年児童図書館面積約650m2、閲覧席80
少年・児童用の図書・雑誌・新聞・マルチメディアディスク・デジタル資源、約2万2000冊
図書・雑誌・新聞の開架閲覧、ディスク類の閉架閲覧、デジタル資源サービス、読書指導等少年児童図書館利用者カード、
同伴保護者(1名のみ)は有効な身分証を提示する。
月~日
9:00-17:00
本館南区(一期館)
利用者カードサービス
利用者カード受付 利用者カードの発行、第二代身分証の閲覧・貸出機能付与、機能変更、登録更新、チャージ等 月~日
9:00-17:00
(利用者カード発行と保証金返還は月~日
9:00-16:30)
レファレンスサービス
総合レファレンスカウンター2階に2箇所、4階に1箇所来館及び非来館(電話)総合案内、一般的なレファレンス、蔵書検索支援 2階:月~日
9:00-17:00
4階:月~金
9:00-17:00
文献提供センター 文献提供、図書館間貸出、国際貸出 月~金
9:00-17:00
社会科学レファレンス室 口頭・電話・文書レファレンス、事実調査、ビジネス情報検索等 月~金
9:00-17:00
科学技術レファレンス室 口頭・電話・文書レファレンス、事実調査、科学技術最新情報調査、ビジネス情報検索等 月~金
9:00-17:00
企業情報サービスセンタ― 専用のサービスプラットフォームによる企業関係情報提供サービス 月~金
9:00-17:00
検索サービス
OPACサービスコーナー2階と4階に各1箇所OPAC検索、貸出延長手続き、閲覧予約等 2階:月~日
9:00-17:00(土曜は予約サービスなし)
4階:日~金
9:00-17:00(予約サービスは
9:00-16:00)
カード目録検索コーナー2000年以前の中国語図書、2003年以前の外国語図書、電子閲覧室資料、マイクロフィルム、中国語・外国語雑誌のカード目録等  月~日
9:00-17:00
参考図書閲覧室主要言語の百科事典、常用参考図書、辞書、伝記資料、書誌等開架閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~日
9:00-17:00
中国年鑑閲覧室中国(香港・マカオ・台湾を含む)の総合・分野別・統計年鑑(創刊号から最新号まで)閉架閲覧国家図書館利用者カード日~金
9:00-17:00
閲覧サービス:一般資料
台湾・香港・マカオ文献閲覧室台湾・香港・マカオ及び国外刊行の中国語図書・雑誌・新聞閉架閲覧国家図書館利用者カード(資料によっては紹介状が必要)日~金
9:00-17:00
日本出版物文庫閲覧室最近2年間に整理された日本出版物文庫図書及び附録CD-ROM開架閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-17:00
外国語文献第一閲覧室最近3年間に整理された欧文人文・社会科学類図書(法律・文学・芸術類を除く)及び附録CD-ROM閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~日
9:00-17:00
外国語文献第二閲覧室最近3年間に整理された科学技術類図書及び附録CD-ROM、最近2年の外国語新聞閲覧(外国語新聞は閉架)国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~日
9:00-17:00
外国語文献第三閲覧室最近3年間の欧文雑誌及び附録CD-ROM(法律類を除く)閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~日
9:00-17:00
外国語文献第四閲覧室最近3年間に整理された日・露語図書(法律・文学・芸術類を除く)、日・露・韓国・朝鮮語雑誌、日・露語索引誌及び附録CD-ROM開架閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~日
9:00-17:00
閲覧サービス:専門資料
学位論文閲覧室国内の博士・修士学位論文及びポスドク研究報告書、海外学位論文、計約30万冊閉架閲覧国家図書館利用者カード日~金
9:00-17:00
マイクロ文献閲覧室各種マイクロフィルム・マイクロフィッシュ閉架閲覧国家図書館利用者カード(資料によっては紹介状が必要)日~金
9:00-17:00
国際機関及び外国政府出版物閲覧室1949年以降の国連及び国連専門機関、国連関係機関、EU、OECD、ADB、CRS、RAND、GPO、カナダ政府等の出版物閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-17:00
貴重書閲覧室古典籍貴重書(マイクロフィルム・影印本を含む)、新貴重書、外国語貴重書、金石拓片、少数民族語古典籍、中外地図等閉架閲覧、カード目録・オンライン書誌検索、レファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード(保証金100元を含む)
原本閲覧には紹介状が必要
月~金
9:00-16:45(12:00-13:00は出納休止)
敦煌トルファン文献閲覧室敦煌・トルファン学研究資料閉架閲覧、所蔵資料に関するレファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード月~金
9:00-17:00
中国少数民族語文献閲覧室少数民族語の図書・雑誌・新聞開架閲覧、カード目録・オンライン書誌検索、レファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード月~金
9:00-17:00
保存本閲覧室中国語保存本(=永久保存)図書、3年以前の保存本雑誌、3年以前の台湾・香港雑誌及び内部資料閉架閲覧(貸出本、閲覧本、基蔵本、電子化・マイクロ化資料のいずれも利用できない場合のみ閲覧可)国家図書館利用者カード(内部資料閲覧には紹介状が必要)日~金
9:00-17:00(資料出納は
9:00-12:00、13:00-16:30)
法律参考閲覧室2003年以降の中国語法律図書、最近3年間の中国語法律雑誌、1993年以降の欧文法律図書、最近3年間の欧文法律雑誌、2000年以降の日・露語法律図書、最近3年間の日・露語法律雑誌開架閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証日~金
9:00-17:00
海外中国学文献研究センター1985年以降の欧文中国学図書、最近3年間の日・露語中国学図書、最近3年間の欧・日・露語中国学雑誌、国外中国学研究関係の中国語図書開架閲覧国家図書館利用者カード又は第二代身分証日~金
9:00-17:00
基蔵資料閲覧サービス
基蔵図書・雑誌出納台基蔵書庫所蔵の中国語・外国語図書及び外国語雑誌(中華人民共和国成立前の中国語図書・雑誌は含まない)閉架閲覧国家図書館利用者カード日~金
9:00-17:00
基蔵図書・雑誌閲覧室 基蔵図書・雑誌の閲覧国家図書館利用者カード日~金
9:00-17:00
基蔵外国語図書貸出出納台最近20年間の基蔵書庫所蔵の外国語図書館外貸出外国語資料貸出機能付き国家図書館利用者カード日~金
9:00-17:00
貸出サービス
中国語図書貸出室最近5年間の中国語図書(附録CD-ROMを含む)、約30万冊館外貸出中国語図書貸出機能付き国家図書館利用者カード又は第二代身分証月~日
9:00-17:00
24時間セルフ返却サービス南区東門に資料返却機を設置
厚さ6㎝、大きさ32㎝までの資料に対応
資料返却中国語図書貸出機能付き国家図書館利用者カード又は第二代身分証毎日24時間
その他のサービス
セルフ複写コーナー外国語文献第四閲覧室、海外中国学文献研究センター、国際機関及び外国政府出版物閲覧室に設置セルフ複写サービス、複写代行サービス(対象:高齢者・障害者・妊婦)国家図書館利用者カード(磁気・ICカード)、第二代身分証各閲覧室の開室時間
複写受付本館南区の利用者サービスエリア及び閲覧室複写、スキャニング、プリントアウト、マイクロフィルム引き伸ばし、写真撮影、製本、CD-ROM焼付 利用者サービスエリア:月~日
9:00-17:00
閲覧室:各閲覧室の開室時間
古籍館
利用者カード受付 利用者カード手続き 月~金
9:00-16:30
普通古籍閲覧室明・清・中華民国期の普通古典籍、中華人民共和国建国後に印刷された古典籍閉架閲覧、レファレンス、スキャニング、写真撮影、複写サービス国家図書館利用者カード(原本閲覧は修士課程在籍又は中級職称以上)月~金
9:00-17:00(資料出納は
9:00-12:00、13:00-16:30)
清史文献センター清史及び関連の大型史料叢書・研究書開架・閉架閲覧、複写サービス国家図書館利用者カード月~金
9:00-17:00(資料出納は
9:00-12:00、13:00-16:30)
地方志・家譜閲覧室1949年以前に編纂された地方志・家譜の原本閉架閲覧、レファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード(原本閲覧は修士課程在籍又は中級職称以上)月~金
9:00-17:00(12:00-13:00は出納休止)
地方文献第一閲覧室1949年以降に編纂された全国各行政レベルの総合志、地方年鑑、地方志学研究参考書開架閲覧、レファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード又は第二代身分証(16歳以上)月~金
9:00-17:00
地方文献第二閲覧室国内各業種志、地方政協文史資料、影印旧地方志、マイクロ化旧地方志、影印旧家譜、新家譜、関連参考書閉架閲覧、レファレンス、複写サービス国家図書館利用者カード月~金
9:00-17:00

出典:“读者指南 阅览室介绍”. 中国国家图书馆・中国国家数字图书馆.
http://www.nlc.gov.cn/service/ylsjs.htm [4], (参照 2010-09-02). に基づき作成。

 

3. 1. 3. 本館二期館(国家デジタル図書館)の閲覧サービスモデル(2)

 国家デジタル図書館として2008年9月9日に開館した本館二期館は、最新のIT技術を駆使し、次のような新たなサービスモデルを展開している。

  • 館内全域を無線LAN化し、利用者が館内のどこからでも個人の携帯PCを使ってインターネット接続できる。
  • デジタル資源を利用しやすいように、利用者用PCを約500台設置した。うち、デジタル共有空間に約250台、残りは他の区域に分散配置されている。
  • RFID(Radio Frequency Identification=無線自動識別)技術により、二期館閲覧エリアの資料の現在の排架位置情報がOPAC上で利用者に即座に提供される。
  • 来館利用者が電子図書・雑誌・新聞等を閲覧するのに便利なように、携帯型の電子書籍リーダーを提供し、館内に電子読書ステーションを設置している。
  • 視覚障害者サービス専用エリアが設置され、視覚障害者は画面読み上げソフト対応PCや、国家図書館と中国障害者連合会が共同で構築した「盲人デジタル図書館」によって、健常者と同様にデジタル情報資源へのアクセスが可能である。
  • バーチャルリアリティ技術により来館利用者にバーチャルナビゲーションサービスを提供し、同時にインターネット上で非来館利用者に館内バーチャルナビゲーションを提供している。
  • 国家デジタル図書館展示システムを通じて、ユーザーにデジタル図書館システムの利用方法の研修を行うと共に、国家デジタル図書館構築の成果を展示している。

 

3. 1. 4. 本館の閲覧サービス概況(3)

 本館二期館は地下3階、地上5階で、ガラス張りの建物である(4)。地下1階から地上4階までが閲覧スペースで、地下2~3階は書庫、地上5階は事務スペースとなっている。

 吹き抜けの中央閲覧室には国内外の参考図書(2階)、古典籍及び一次資料類の影印叢書(1階)、四庫全書関連の影印叢書(地下1階)が開架されている(図3.1)。また、地下1階には、ガラス張りの保存書庫を設けて、四大貴重蔵書(5)のうちの1つである『文津閣四庫全書』の原本を保存する(図3.2)。普段は幕が下ろされていて、内部の様子を窺うことはできないが、記念式典の際には、幕を上げてガラス越しに一般に披露される。

 さらに、中央閲覧室の周囲を取り囲むかたちで、地下1階から地上3階まで、回字型の閲覧室があり、最近5年間に出版された中国語図書約60万冊が開架されている。また、4階には逐次刊行物の閲覧室が設けられ、最新2年分の中国語雑誌7,000タイトル及び中国語新聞約300タイトルを開架している。

 中国語図書にはすべてRFIDタグが貼付されており、OAPCを検索すると資料が排架されている書架と段数が図で表示され、入口からの最短経路が画面上に表示される。そのほか、タッチパネル式の大型閲覧器を10台設置し、毎日クローラを用いて採取した電子版の新聞約200紙を閲覧提供している(図3.3)。

 

図3.1 本館二期館の中央閲覧室

図3.1 本館二期館の中央閲覧室

 

図3.2 文津閣四庫全書を収める保存書庫

図3.2 文津閣四庫全書を収める保存書庫

 

図3.3 タッチパネル式大型閲覧器

図3.3 タッチパネル式大型閲覧器

 

 4階のデジタル共有空間には約250台のPCが設置され、国内外の電子ジャーナル、データベース、電子書籍、視聴覚資料など約130種類以上のコンテンツが提供されている。インターネットも利用できる。利用者カードのID・パスワードを入力すれば、1時間は無料で利用できるが、1時間を越えて利用する場合には、事前に利用者カードに料金をデポジットしておかなければならない。利用料金は1時間当たり3元である。さらに、携帯型の電子書籍リーダーの貸与も行っており、これに閲覧用PCから電子資料をダウンロードして、館内の随意の場所で利用することもできる。また、新館内には無線LANが張り巡らされ、持ち込みのPCで館内LANにアクセスすることもできる。

 一方、本館一期館には、外国語資料、学位論文、古典籍資料など、専門性の高い資料を配置する。また、館外貸出用の閲覧室を設置し、最近3年間に出版された中国語図書を館外貸出している。国立図書館が館外貸出サービスを提供していることに関しては、中国では公共図書館の整備が十分でなく、国家図書館に対して公共図書館としての機能を求める声が根強いという事情がある。ただし、そうした要請に応える一方、限られた予算と人的資源のなかで、これらのサービスにどのくらいの力点を置くべきか、また今後も継続していくべきかについては、館内でも議論されているようである。実際、2007年末の機構改革に当たって、従来3つあった貸出閲覧室を2つに減らすなど、貸出サービスにかける比重を減少させている。ある幹部職員によると、国家図書館が提供している公共図書館の機能のうち、少なくとも館外貸出については、今後の公共図書館の整備状況や電子図書など代替メディアの進展具合を見ながら、さらに縮小する方向で調整していくつもりだという。

(岡村志嘉子、前田直俊)

 

注

(1) ICチップが埋め込まれた新式の身分証。

(2) 中国国家图书馆. 中国国家图书馆读者指南. 2009, p. 5.

(3) 2008年10月~2009年1月の前田の現地調査による。

(4) ドイツのKSPエンゲル・ツィンマーマン建築設計と華東建築設計研究院の合同設計。

(5) 『四庫全書』、『永楽大典』、『敦煌文書』、『趙城金蔵』の4つ。

  • 参照(7747)
図書館調査研究リポート [1]
中国 [5]
国立図書館 [6]
中国国家図書館 [7]

3. 2. レファレンスサービスと文献提供

 PDF版(3章)はこちら [8]

 

3. 2. レファレンスサービスと文献提供

 

3. 2. 1. レファレンスサービス

 一般利用者に対するレファレンスサービスは、参考レファレンス部に属する総合レファレンス組、社会科学レファレンス組、科学技術レファレンス組の3組によって行われている(6)。

 

(1) 総合レファレンス

 総合レファレンス組は、総合レファレンスカウンターで来館利用者の振り分けや簡単なレファレンスを行うほか、電話レファレンスや、インターネットを通じたバーチャル・レファレンスを担当している。

 バーチャル・レファレンスは、2006年末から提供を開始した比較的新しいサービスで、平日の午前9~11時、午後2~4時の間に、職員2名が常駐して、オンラインで利用者からの質問に回答している。質問形式は2種類あり、1つはチャット形式、もう1つは質問票形式である。チャット形式で寄せられる質問は1日平均30~40件で、検索の方法や資料の利用方法に関する問い合わせが多い。質問票形式は1日10件程度である。

 

図3.4 バーチャル・レファレンス

図3.4 バーチャル・レファレンス

 

図3.5 チャット形式

図3.5 チャット形式

 

(2) 人文社会科学レファレンス

 社会科学レファレンス組は人文社会科学分野のレファレンスを担当しており、職員は8名である。利用案内や文献の探し方など、簡単な質問に対しては、無料で回答している。また、有料での委託調査も行っており、主な調査内容としては、特定主題についての網羅的な文献調査、法律に関する文献調査、事柄・人物などについての事実調査、解題書誌の作成などが挙げられる。料金は担当する職員のレベルに基づいて算出される。事前に、調査に必要なレベルや時間を見積もった上で、依頼者と協議をして決定する。そのため、固定された料金体系は存在しないが、文献目録作成で300~500元、過去数年間の網羅的な研究論文調査で2,000~3,000元がおおよその目安である。

 

(3) 科学技術レファレンス

 科学技術レファレンス組は12名の職員からなり、うち9名が正職員、3名が退職後の再任用である。専門知識が必要とされるため人事異動は少なく、近年は再任用も多い。これは、上述の社会科学レファレンス組においても同様である。

 レファレンス調査についても、社会科学レファレンスと同様、簡単な調査以外は有料で行っている。主なものとしては、顧客が実施予定の研究プロジェクトについて、他に類似のプロジェクトが過去や海外で行われていないかを調査し、その研究の意義・効果・水準について評価を行って総合的な報告書を作成する「科技査新」や、論文の引用状況を調査する文献引用調査証明、科学技術分野における事実調査、技術面からのビジネス情報調査などが挙げられる。依頼受理数は年間5,000~6,000件である。

 なお、「科技査新」については、国家図書館のほか、中国科学院、中国科学技術信息研究所、北京大学図書館、清華大学図書館、上海図書館などでも同様のサービスを提供している。

 

3. 2. 2. 企業向けサービス

 企業向けサービスは企業サービス組が担当し、職員は33名(うち半数は非常勤職員)である。主な提供サービスは「クリッピング・サービス」、「メディア追跡調査」、「企業情報調査」、「新聞記念品サービス」の4種で、すべて有料で提供している。

 

(1) クリッピング・サービス

 1998年から開始したサービスである。常用顧客は約60で、科学研究機関、政府機関、企業など様々である。顧客の要求に応じて、特定の業界や商品などを対象に、全国各地の新聞・雑誌・インターネット情報を追跡して情報を収集する。毎日、毎週、毎月など期間を区切って、その期間内の関連情報を網羅的に調査し、原紙のコピーとともに、発行量、発行地域、抄録、版面形式、字数、面積、広告価値、抄録などの付加情報を加える(図3.6-3.8)。サービス開始当初は文字通り紙の新聞を切り貼りして提供していたが、最近では電子媒体での提供が主流となっている。従来どおり冊子体での提供も行っている。また、最新の情報のみならず、過去の報道を遡って収集・整理するサービスも行っている。

 

図3.6 冊子体の報告書

図3.6 冊子体の報告書

 

図3.7 左が付加情報、右が原紙のコピー

図3.7 左が付加情報、右が原紙のコピー

 

図3.8 付加情報

図3.8 付加情報

 

(2) メディア追跡調査

 新聞・雑誌・インターネット等で公開された、特定の業界に関する報道、ニュース原稿、記者会見資料、広報活動資料などを追跡・収集し、要求に応じて選別・整理・分析を行うサービスである。ネット上の情報を収集する際には、事前にキーワードを設定して、自動で当該キーワードを含む情報を採取したのち、職員が選別する方法を採っている。提供にあたっては、顧客向けの専用ポータルサイトを設け、顧客自らがログインして、依頼した情報をオンラインで入手することができる。常用顧客数は約100である。

 

(3) 企業情報調査

 顧客の指定する業界や競争相手企業の最新情報、統計データ、文献情報などを調査し、報告書を作成するサービスである。ブランド商品のキャッチ・コピーや広告の投入状況を調査して、広告価値の評価も行っている。調査対象は公開された情報に限られる。大企業は自社で調査部門を設置しているところが多いため、中小企業の利用者が比較的多い。

 

(4) 新聞記念品サービス

 誕生日や記念日などの新聞を選び、感光製版や水晶鍍金で記念品を作成するサービスである(図3.9)。

 

図3.9 北京オリンピックの記事を使った記念品

図3.9 北京オリンピックの記事を使った記念品

 

3. 2. 3. 文献提供センター

 文献提供センターは1997年に設置された。以前は典蔵閲覧部に属していたが、2007年末の機構改革の際に、参考レファレンス部に編入された。職員数は25名である。

 

(1) 図書館間貸出と遠隔複写

 年間の処理件数は、図書館間貸出が約1,000件、遠隔複写が3~4万件である。

 図書館間貸出は、事前に申請・登録を行った機関のみが対象である。貸出の対象となる資料は、中国語図書の基蔵本ならびに出版後3年が経過した外国語図書に限られる。遠隔複写は機関、個人のいずれも申し込むことができる。両サービスとも国家図書館の蔵書で応えられない場合は、国内外の他館の所蔵を調査し、代理で処理をするサービスも提供している。

 

(2) 料金体系

 図書館間貸出と遠隔複写はいずれも有料サービスで、図書館間貸出は、中国語図書が10元/冊、外国語資料が15元/冊で、梱包費と郵送料が含まれている。遠隔複写の料金は、以下の計算式で算出される。

 

(検索料金+複写料金+梱包費)×手数料130%+郵送料

 

 検索料金は、利用者の申込情報に不備があった場合に課されるもので、国家図書館の蔵書検索については2元/件、他機関の所蔵調査については10元/件が課金される。通常は申込を受け付けてから2~3日で処理されるが、当日中の処理を希望する場合は、括弧内の料金が2倍となる。合計が50元以下は後払い、50元以上は先払いとなっている。また、他機関への代理処理の場合は、さらに図3.10のⒶ郵送料とⒸ利用料を利用者が負担する。Ⓑ郵送料は国家図書館と他機関の間で相殺処理される。

 

図3.10 遠隔複写のフロー

図3.10 遠隔複写のフロー

 

(3) 申込方法

 「図書館間貸出及び文献提供システム」【馆际互借与文献传递系统】(7)で、インターネットを通じて申し込むことができる。

(前田直俊)

 

注

(6) 参考レファレンス部は、その他、利用者カード組、企業サービス組、文献提供組、複写組からなる。

(7) CALISで使われているシステムを国家図書館向けに改修したシステム。2009年に導入された。
“馆际互借网关登陆”. 中国国家图书馆. http://202.96.31.83/gateway/index.jsf [9], (参照 2010-09-02).

  • 参照(5735)
図書館調査研究リポート [1]
中国 [5]
国立図書館 [6]
中国国家図書館 [7]

3. 3. 立法・行政に対するサービス

 PDF版(3章)はこちら [8]

 

3. 3. 立法・行政に対するサービス

 

3. 3. 1. 業務体制

 

 国の立法及び政策決定に必要な文献情報や各種レファレンスサービスの提供は、国家図書館が一貫して重要なサービス項目の一つと位置付けてきたものである。国家図書館は1998年の全館的な機構改革を機に、担当部局を一元化しサービスを大きく進展させた。

 1999年、中央国家機関の立法及び政策決定のためのレファレンスサービスを専門に担当する国家立法・政策決定サービス部が、参考研究部の中に置かれた。参考研究部が国家立法・政策決定サービス部という組織も併せ持つ形で、立法・行政に対するサービスを順次拡大していった。その後、2007年末に国家立法・政策決定サービス部は参考研究部から独立し、専門の部局による本格的なサービス実施体制が確立した。新たに設立された立法・政策決定サービス部は、2008年初頭の職員数が27名、2009年10月には48名まで増員された。さらなる業務拡大と人員増が今後の課題である。

 

3. 3. 2. 立法・政策決定サービス部の業務内容

 立法・政策決定サービス部では、国家図書館の豊富な文献情報資源を基礎に、多様な専門性を有するレファレンス担当職員を通じて、厖大な情報の中から有用な情報を検索、抽出、分析し、サービス対象に提供している。提供するサービスの種類は、クリッピング・サービス、世論分析、戦略情報分析、主題レファレンス、研究動向報告、サービスプラットフォーム構築、中央国家機関附設図書館の全体設計プラン策定、業務研修・講座開講などである。

 立法・政策決定サービス部はサービス拡充の一環として、海外中国学文献研究センターと法律参考閲覧室を2009年9月に開室した。また、2010年6月には、立法・政策決定サービスの質的向上を目的として、「国家図書館国情レファレンス顧問委員会」と「国家図書館国情レファレンス専門家委員会」を発足させた。顧問は、政府機関の要職にある者など34名、専門家は各分野の学者など19名が委嘱された。任期はそれぞれ3年である。これら外部有識者の参画によって、立法・政策決定サービスの一層の質的向上を目指している。

 

3. 3. 3. 重点サービス項目

 

(1) 中国共産党と国の主要指導者のための文献情報サービスの提供

 中国共産党と国の主要指導者に対するレファレンスサービスは、中華人民共和国成立当初から国家図書館の重要な業務と位置付けられ、実施されてきた。近年では恒常的な業務となり、件数も増加している。年間処理件数は少ない年で20件余、多い年には60件余に上る。2003年末、温家宝首相の訪米準備として、「和して同ぜず」について3万字の詳細な調査報告を作成したことが、その代表的な事例である。

 

(2) 全国人民代表大会代表と中国人民政治協商会議委員に対する文献情報レファレンスサービスの提供

 全国人民代表大会と中国人民政治協商会議(中国では両者を併せて「両会」という。年1回、3月開催)の参加者に対し、審議参加、法案・議案作成に必要な文献情報やレファレンスサービスを提供する。1998年3月の「両会」会期中、全国人民代表大会情報センターと連携してサービスを行ったのが始まりである。翌1999年3月の「両会」会期中、「両会レファレンスサービス処」が初めて設置され、「サービス用語の規範化、業務手順の制度化、レファレンス回答は当日中に依頼者に届ける」という方針の下に、24時間レファレンスホットラインサービスを実施した。

 2001年以降、国家図書館は全国人民代表大会情報センターとの密接な協力の下、会議が開かれる人民大会堂と参加代表団の宿泊先にサービスステーションを設置し、レファレンス担当職員が直接各参加者に文献情報サービスを提供している。2008年3月、国家図書館立法・政策決定サービス全国人民代表大会プラットフォームがテスト稼働、同12月に本格稼働した。

 また近年、国家図書館の「両会」レファレンスサービスをサービスモデルとして、中国国内の各省立図書館も各省の「両会」代表に対するサービスに取り組むようになってきている。

 

(3) 全国人民代表大会の常務委員会と各専門委員会の委員に対するサービス

 全国人民代表大会の常務委員会と9つの専門委員会の委員に対する文献情報提供サービスは、2003年7月から開始された。年1回の「両会」会期中のみのサービスから通年のサービスに転換したことは、中国の最高権力機関ならびに立法機関である全国人民代表大会に対する国家図書館のサービスが、より実質的なサービスを提供する段階に入ったことを意味している。

 主なサービス内容は、全国人民代表大会常務委員会で審議中の法案に関する基本資料・背景説明資料、法律の基本概念・定義その他関連文献資料の提供のほか、法案の起草や検討に必要な主題に関するレファレンスなどである。

 

(4) 行政機関等への分館の設置

 国の行政機関等に国家図書館分館を設置し、国家図書館と各分館が自主、平等を基礎とし、人的・文献的資源の共同構築・共同利用という手段によって政策立案・政策決定に必要な情報サービスを提供する。制度整備に当たっては、当館の支部図書館制度が参考にされた。

 現在設置されている分館とその設置年月は次のとおりである。

 

  • 人事部分館(1999年6月)
  • マクロ経済分館(2000年7月)
  • 労働・社会保障部分館(2001年5月)
  • 財政部分館(2004年1月)
  • 中国民航分館(2006年6月)
  • 民政部分館(2008年8月)
  • 交通運輸部分館(2009年12月)
  • 中央社会主義学院分館(2010年6月)

 

(5) 「中南海ウェブサイト」デジタル資源構築プロジェクト

 2002年末、国家図書館は中南海(=中国共産党中央委員会と国務院の所在地。政権の中枢を指す。)各部門にサービスする「中南海ウェブサイト(国家図書館データベース)」デジタル資源構築プロジェクトを正式に始動させた。第一段階のコンテンツとして構築されたのは、「世界各国基本資料庫」「国際機関資料庫」「世界遺産資料庫」「ホットイシュー資料庫」「二十世紀大事典資料庫」「新刊書推薦」の計6種類の文字・画像・映像資料を一体化した主題データベースである。

 「中南海ウェブサイト」は2004年10月18日、国務院弁公庁において本格稼働したのに続き、中国共産党中央弁公庁に対しても、2007年4月26日から同様のサービスを提供している。

 

(6) 閣僚級指導幹部に対する歴史文化講座

 閣僚級指導幹部に対する歴史文化講座は、中国共産党中央国家機関工作委員会、文化部、中国社会科学院が共催し、国家図書館が実施主体となって2002年から開始された。内容は古今の哲学、歴史文化、民族宗教、文学芸術、時事問題、社会経済と多岐にわたり、各分野の著名な学者が講師を務める。開催回数は、2002年の初回から2008年までに100回を超えている。

 

(7) 国家図書館立法・政策決定サービスプラットフォーム

 国家図書館立法・政策決定サービスプラットフォームは、中央国家機関に対し立法・政策決定の参考情報を総合的に提供するデジタル化情報サービスプラットフォームとして、2008年12月に本格稼働した。全国人民代表大会及び各分館向けにカスタマイズされたプラットフォームが整備されている。

(岡村志嘉子)

  • 参照(4569)
図書館調査研究リポート [1]
中国 [5]
国立図書館 [6]
中国国家図書館 [7]

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リンク
[1] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/3
[2] http://current.ndl.go.jp/files/report/no12/lis_rr_3.pdf
[3] http://www.nlc.gov.cn/service/dzzn_bljyz.htm
[4] http://www.nlc.gov.cn/service/ylsjs.htm
[5] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/27
[6] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/34
[7] https://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/149
[8] http://current.ndl.go.jp/files/report/no12/lis_rr_12_3.pdf
[9] http://202.96.31.83/gateway/index.jsf