メタデータの動向

カレントアウェアネス
No.228 1998.08.20

 

メタデータの動向

現在,ダブリン・コア(注)に基づいて様々な実験プロジェクトが進行中です。以下に,主なものを紹介します。

The Nordic Metadata Project [http://linnea.helsinki.fi/meta/
北欧諸国のコンソーシアムによるもので,ダブリン・コアとMARCのレコードを相互変換する書誌ユーティリティシステムを確立した。現在Web上で最終報告書のドラフトを公表している。

DSTC Resource Discovery Project [http://www.dstc.edu.au/RDU/
オーストラリアのDistributed Systems Technology Centre(政府と30を超える機関との共同研究開発機関)によるプロジェクトで,メタデータに関連しては,対象となる情報の同定,メタデータの作成の自動化,メタデータの検索・利用法等が研究されている。

UK Office of Library Networking(UKOLN) [http://www.ukoln.ac.uk/metadata/
この機関は,BIBLINK(出版社と全国書誌サービスをリンクする),DESIRE(ヨーロッパ圏内の研究・教育情報の普及),NewsAgent(図書館情報学関係者へ電子媒体により最新ニュースを届ける),ROADS(主題に基づく資源の組織化と探索)という4つのプロジェクトを行い,メタデータの現状と今後の展開を調査している。

(注)ネットワーク上の電子情報オブジェクトのメタデータについての規定。1995年,米国オハイオ州ダブリンで開催されたワークショップで提案されたため,ダブリン・コアと呼ばれる。毎年改訂が加えられており,現在は 15 の要素が規定されている。

Ref: Tennant, Roy. 21-st century cataloging. Libr J 123 (7) 30-31, 1998