資金難のため図書館長をレイオフ(米国)

数多あるカーネギー図書館の中でも、カーネギーが建設費だけでなく運営費まで寄付した4館のうちの1館、ホームステッド・カーネギー図書館(ペンシルベニア州)が、このほど財政難のため、図書館長をレイオフするという措置を取るという事態に陥りました。また同時に、同館に併設されている音楽ホールと室内プールつきフィットネスクラブを管理する事務局長もレイオフされました。

同館はカーネギーの経営する製鉄工場が立地していた地域にあり、カーネギーは同館の建設費だけでなく、運営費まで助成してきました。カーネギー死後も、その工場を継承したU.S. Steel社が運営費を助成してきましたが、工場を閉鎖した1988年以後、同館はコミュニティが運営することになりました。これ以後、徐々に財政難に陥り、ついにこのような事態となったとのことです。

この措置を取った同館の図書館委員会は、レイオフは一時的なものであるとし、寄付金を募る、音楽ホールやフィットネスクラブから得られる収入を増加させるなどの対策をすでに講じています。

Homestead, PA, Carnegie Library Lays Off Directors To Save Money – 9/23/2008 – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6598403.html

Carnegie Library of Homestead
http://www.homesteadlibrary.org/

参考:
CA822 – 姿を消し始めたカーネギー寄贈図書館 / 深田恭代
http://current.ndl.go.jp/ca822