米国国立公文書館、連邦政府機関ウェブサイトの収集を中止?

米国国立公文書館(NARA)は2000年以降、大統領の任期中に1度だけ、連邦行政機関ウェブサイトのスナップショット(snapshot)作成と、ハーベスティングをおこなってきましたが、2008年3月27日に、今後の作成を中止することを発表しました。

4月15日にNARAから公表された“web snapshot reply”によると、このような決定の理由を、以下のように述べています。

(1)NARAが2005年に策定した“Guidance on Managing Web Record”や、2003年の「電子政府法」など、連邦行政機関ウェブサイト保存に関する、制度面での整備が進んだこと。

(2)NARAによるスナップショット作成やハーベスティングによって、本来行政機関が担うべきウェブサイト保存に対する認識を、誤らせる結果を招いていること。

(3)NARAが作成していたスナップショットは、大統領退任前の「とある」1日の記録に過ぎず、表層的なものであること。またハーベスティングも4階層までの収集にとどまり、かつ深層ウェブの情報は収集できていないなど、限定的であること。

一方で「連邦記録法(Federal Records Act)」の対象外である連邦議会のウェブサイトについては、引き続きスナップショット作成とハーベスティングを行なうとしています。

MEMORANDUM TO FEDERAL AGENCY CONTACTS: End-of-Administration web snapshot
http://www.archives.gov/records-mgmt/memos/nwm13-2008.html

National Archives and Records Administration Web Harvest Background Information
http://www.archives.gov/records-mgmt/memos/nwm13-2008-brief.html