Open Content Allianceの枠組みで蔵書をデジタル化する理由は?

Google、Microsoftが各々、多くの図書館と契約して図書館蔵書デジタル化を進めている中、両社ではなくOpen Content Alliance(OCA)に参加して蔵書デジタル化を行う、あるいは両社と契約しながらOCAにも参加して蔵書デジタル化を行う、という選択肢を取る図書館が増えてきているそうです。現在OCAには、80館以上の図書館(コンソーシアムで参加している個々の館も数えて)が参加していますが、New York Times紙がこのような各図書館のデジタル化戦略に関する記事を掲載しています。

Googleのプロジェクト(Google Book Search=Googleブック検索)の場合、費用はGoogle持ちとなりますが、デジタル化したデータを他の商業ベースの検索サービスに提供しないという条件が課されます。すなわちGoogleが独占的に検索サービスを提供することになります。Microsoftの場合も同様のようです。これに対しOCAは、“open content”と名乗るとおり、このような条件は課されませんが、参加館は1冊当たり最大30ドル程度の費用の負担を求められます。このような状況のもと、どのサービスを選ぶのか、各図書館の多様な戦略・認識が紹介されています。

Libraries Shun Deals to Place Books on Web – New York Times
http://www.nytimes.com/2007/10/22/technology/22library.html

参考:
Open Content Allianceの活動を紹介する動画
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=4360