米・Ithaka S+R、受刑者に対するサービス提供のための図書館等の協力体制構築に関するプロジェクトの実施を発表

2022年9月22日、米国のIthaka S+Rが、受刑者に対するサービス提供のための図書館等の協力体制構築に関するプロジェクトの実施を発表しました。

発表の中では、公共・学術・法律図書館による受刑者向けのサービスは、これまでにも模索されてきたものの、簡単なものではなく、図書館と矯正局や、図書館間での協力が主な課題となっていると指摘しています。これを解決するため、Ithaka S+Rは、同プロジェクトの中で、組織横断的協力を強化するための課題と解決方法の文書化、サービスコンセプトの優先順位付けのための情報収集、パイロットサービス実施に向けた関係構築を進めることを計画しているとあります。

その他、受刑者のニーズや視点を把握するため、2つのフォーカスグループを実施する予定であるとしています。また、同プロジェクトは、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から11万5,972ドルの助成を受けて行われること等が述べられています。

Better Serving Library Patrons Behind Bars(Ithaka S+R, 2022/9/22)
https://sr.ithaka.org/blog/better-serving-library-patrons-behind-bars/

参考:
米・サンフランシスコ公共図書館と米国図書館協会(ALA)、収監中の受刑者を対象としたサービスの拡充のためアンドリュー W.メロン財団から助成金を獲得
Posted 2022年1月18日
https://current.ndl.go.jp/node/45494

米・ITHAKA、投獄中の学生にJSTORへのアクセスを提供するためアンドリュー W.メロン財団から助成金を獲得
Posted 2021年10月11日
https://current.ndl.go.jp/node/44955

オーストラリア図書館協会(ALIA)、受刑者への図書館サービスの基準となるガイドラインを公開
Posted 2016年1月4日
https://current.ndl.go.jp/node/30360

CA1216 – 岐路に立つ米国の刑務所図書館 / 中根憲一
カレントアウェアネス No.230 1998.10.20
https://current.ndl.go.jp/ca1216