カナダ・ケベック国立美術館、美術作品の3Dデジタル化に関するガイドを公開

2022年8月22日、カナダのケベック国立美術館(Musée national des beaux-arts du Québec:NMBAQ)が、美術作品の3Dデジタル化に関するガイドを公開したと、同館のTwitterで発表しました。

美術作品の3Dデジタル化について、特にフランス語の資料がないことを踏まえ、ケベック文化通信省がMNBAQに技術の試験・ガイドの作成を委託したとあります。ガイドは、同館の写真や博物館学の専門家が構成する学際的チームにより1年間かけて作成されました。

文化や遺産に関係する機関にとって必要な技術や最適な手法、予算、人的リソースに関するニーズ、3Dデジタル化の現在と将来の可能性について情報を提供するものであると述べられています。3Dデジタル化の起源や基本原則、実施に向けての準備、技術に関する情報、構造光やフォトグラメトリによる3Dデジタル化の手順、手法の比較と推奨事項等がまとめられています。

@mnbaq(Twitter, 2022/8/22)
https://twitter.com/mnbaq/status/1561713564783677440

GUIDE DE NUMÉRISATION 3D D’ŒUVRES D’ART(NMBAQ)
https://www.mnbaq.org/ressources-documentaires/guide-de-numerisation-3d

参考:
欧州委員会(EC)、有形文化遺産の3Dデジタル化における質についての報告書を公開
Posted 2022年5月2日
https://current.ndl.go.jp/node/46067

欧州委員会(EC)、有形文化遺産の3Dデジタル化における基本原則等を示した報告書を公開
Posted 2020年9月15日
https://current.ndl.go.jp/node/42005

CA2017 – 動向レビュー:文化機関における3次元計測・記録データの管理・公開の意義と課題 / 野口 淳
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2017