東京大学経済学図書館・経済学部資料室、デジタルアーカイブ化とアーキビスト教育・育成を目的とした基金を設置

2022年6月16日、東京大学経済学図書館・経済学部資料室が、「経済学部資料室支援プロジェクト 〜貴重な資料を次世代に〜」を東京大学基金において開設したことを公表しました。デジタルアーカイブ化や歴史資料の収集・保管を担う専門職であるアーキビストの教育・育成の基盤構築のためのプロジェクトです。

同館は、特に民間の資料は公的保存機関が無く、また、資料の特性上も長期的保存が困難であること、歴史資料をデジタルアーカイブ化することで、資料の破損・劣化防止、より多くの人への共有ができること等を説明しています。

また、アーキビストの育成に関して、背景として、アーキビストには資格が無いこと、専門知識の無い一般職員が資料の収集・保存をしているケースが多いこと、公文書や行政資料に関する制度は整えられつつある一方、企業等民間の資料に関する制度の整備は遅れていること等を述べています。

【ご寄付のお願い】経済学部資料室支援プロジェクト 〜貴重な資料を次世代に〜(東京大学経済学図書館・経済学部資料室, 2022/6/16)
http://www.lib.e.u-tokyo.ac.jp/?p=13767

経済学部資料室支援プロジェクト〜貴重な資料を次世代に〜(東京大学基金)
https://utf.u-tokyo.ac.jp/project/pjt145

参考:
名古屋大学特定基金附属図書館支援事業、附属図書館所蔵の「高木家文書」の修理とデジタル画像の作成・公開のためクラウドファンディングを開始
Posted 2018年3月26日
http://current.ndl.go.jp/node/35718

京都大学図書館機構、「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ基金」を設置
Posted 2018年7月2日
https://current.ndl.go.jp/node/36257

東北大学附属図書館、「図書館のみらい基金」(東北大学特定基金)を設置
Posted 2019年3月4日
https://current.ndl.go.jp/node/37697

E2251 – アーキビスト認証制度創設の検討について
カレントアウェアネス-E No.389 2020.04.23
https://current.ndl.go.jp/e2251

CA1917 – クラウドファンディングによる図書館の資金調達 / 赤山みほ
カレントアウェアネス No.335 2018年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1917