米国図書館協会(ALA)ら、デジタル平等のための資金割当を求めるイニシアティブ“Airwaves for Equity”の立ち上げを公表

2022年2月23日、米国図書館協会(ALA)が、National Digital Inclusion Alliance (NDIA)等の米国内の8団体とともに、デジタル平等のための資金割当を米国連邦議会に求めるイニシアティブ“Airwaves for Equity”を立ち上げることを発表しました。

“Airwaves for Equity”は、周波数オークションにより政府が得た利益をデジタル平等のための資金に割り当てることを求めるイニシアティブです。

“Airwaves for Equity”のウェブサイトでは、現在ブロードバンドの普及や低価格化には何十億ドルもの資金が投入されている一方、デジタル平等などのために充てられる資金はほとんど無いという主張がなされています。そして、デジタル平等やリテラシー向上に対して持続的・専門的・革新的で透明性のある取組を行うために財団を立ち上げる必要があるとして、連邦議会に対して、その設立のために資金を投入することを求めています。

ALAの発表では、ALAの公共政策・政府関係(Public Policy and Government Relations)担当上級ディレクターであるAlan Inouye氏の、立ち上げ時のウェビナー講演での言葉を紹介しており、デジタルリテラシー・デジタル包摂に関する連邦政府からの持続可能な投資の獲得への意欲が示されています。

ALA, Leading Digital Inclusion Advocates Launch Airwaves for Equity Coalition(ALA,2022/2/23)
https://www.ala.org/news/press-releases/2022/02/ala-airwaves-equity-coalition-launch

Airwaves for Equity
https://www.airwavesforequity.org/

参考:
米・サンフランシスコ公共図書館と米国図書館協会(ALA)、収監中の受刑者を対象としたサービスの拡充のためアンドリュー W.メロン財団から助成金を獲得
Posted 2022年1月18日
https://current.ndl.go.jp/node/45494

米・公共図書館協会(PLA)、地方でのデジタルリテラシープログラムの拡充やデジタル技術へのアクセス向上を目的とした図書館支援プログラムの開始を発表:Microsoft社が支援
Posted 2019年6月10日
https://current.ndl.go.jp/node/38316

米国図書館協会、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、コックス・コミュニケーションズ社と連携
Posted 2017年2月27日
https://current.ndl.go.jp/node/33551

E1874 – デジタル包摂社会と公共図書館の課題(米国)<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.317 2016.12.22
https://current.ndl.go.jp/e1874