レバノン国立図書館、一般公開を再開:ベイルートでの爆発事故による被害から復旧(記事紹介)

国際図書館連盟(IFLA)は、2022年2月17日付の記事で、2月10日にレバノン国立図書館が一般公開を再開したと報告しています。

レバノン国立図書館は、2020年8月にベイルート港で起きた爆発事故により、ベイルート市内の他の図書館、博物館等とともに、大きな被害を受けました。その後の1年にわたる募金活動と4カ月にわたる復旧作業を経て今回の再開となったとあります。

レバノン国立図書館は、1922年の設立以来、武力紛争や破壊、略奪などの困難に直面し、1976年に閉館しました。2000年代に入り、国立図書館の復活プロジェクトが開始され、2018年に再び開館したところでしたが、2020年の爆発事故で再び大幅な修復が必要となりました。

修復プロジェクトは、紛争地帯の遺産保護のための国際同盟(ALIPH財団)、およびアラブ諸国・中東地域におけるIFLA/PACセンターのホストであるカタール国立図書館の貢献によって実現したとあります。

また、ブルーシールドインターナショナルは、爆発直後からレバノン国内の関係者と連絡を取り合い、被害の評価と復旧に向けて動き出しました。

ブルーシールドの設立団体の一つとして、IFLAはレバノン図書館協会を含む会員と、復旧に向けて準備していたパートナーのネットワークを通じた情報共有を促進することで支援したとあります。

記事中には、レバノン国立図書館の復旧にあたったカタール国立図書館、ブルーシールドインターナショナルによる報告へのリンクも掲載されています。

The National Library of Lebanon Re-Opens to the Public(IFLA, 2022/2/17)
https://www.ifla.org/news/the-national-library-of-lebanon-re-opens-to-the-public/

関連:
The Lebanese National Library
http://bnl.gov.lb/English/index.html

参考:
国際図書館連盟(IFLA)、会長・事務局長名でレバノン・ベイルートの図書館等への支援に関する声明を発表
Posted 2020年8月12日
https://current.ndl.go.jp/node/41717

レバノン国立図書館再建にカタールが寄付
Posted 2006年2月14日
https://current.ndl.go.jp/node/3503

E038 – レバノン国立図書館の再構築プロジェクト
カレントアウェアネス-E No.7 2003.01.15
https://current.ndl.go.jp/e038

E688 – ブルーシールド―危険に瀕する文化遺産の保護のために<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.112 2007.08.29
https://current.ndl.go.jp/e688