台湾初の総統図書館となる「蒋経国総統図書館」がオープン

2022年1月22日、台湾・総統府は、同日午前に「蒋経国総統図書館」の開幕式が行われたことを発表しています。

発表によれば、台湾初の「総統図書館」(大統領図書館)であり、蒋経国総統期の重要な政策決定、社会の出来事についての資料の収集、展示、保存を行います。蒋経国国際学術交流基金会、中華信望愛基金会、台北市政府の協力により計画・推進されてきたプロジェクトの成果とあります。

台湾・聯合新聞網の2022年1月18日付け記事によれば、「蒋経国総統図書館」は台北市内にある文化スペース「経国七海文化園区」内に設けられています。同園区は、蒋経国氏の旧居「七海寓所」を敷地内に含む形で整備されたものであり、「蒋経国総統図書館」と同じく1月22日にオープンしました。

台湾・自由評論網には、2022年1月22日付けで陳儀深・国史館館長による寄稿文が掲載されています。国史館は総統府直属の機関であり、歴代総統・副総統に関する文物の管理等を担当しています。

陳氏は、台北市も運営に携わっているとはいえ「蒋経国総統図書館」は基本的には民間によるものであること、文物・文書の保管に関する法的な権利・責任を持たないことを指摘しています。大統領図書館のあり方として韓国モデルと米国モデルを挙げ、台湾がどちらのモデルを採用するとしても、「総統図書館」に関する法整備が急務であること等を述べています。

蔣經國總統圖書館開幕 總統期盼團結保衛臺灣,為世世代代的臺灣人民守住民主自由的生活方式,讓國家繼續往前進(総統府, 2022/1/22)
https://www.president.gov.tw/News/26510

蔣經國總統圖書館面世 國內首座、亞洲規模第一(聯合新聞網, 2022/1/18)
https://udn.com/news/story/11749/6040729

自由廣場》蔣經國總統圖書館vs.中正紀念堂(自由評論網, 2022/1/22)
https://talk.ltn.com.tw/article/paper/1497122

関連:
蔣經國總統圖書館籌劃(蒋経国国際学術交流基金会)
http://www.cckf.org.tw/zh/ccklib

参考:
台湾・国史館、蒋経国・元総統に関する資料のデータベース「蒋経国総統資料庫」を公開
Posted 2022年1月20日
https://current.ndl.go.jp/node/45507