将来の公共図書館の優先事項に関する調査結果が公表される(オーストラリア)

2021年12月付で、I & J Management Servicesにより作成された「将来の公共図書館の優先事項に関する調査(”Future Public Library Priorities Survey”)」の要約レポートが、オーストラリア・ビクトリア州立図書館とビクトリア州の公共図書館の代表機関であるPublic Libraries Victoriaによって公表されました。

この調査は、図書館利用者を対象に行われた将来の公共図書館の優先事項に関する調査であり、2021年11月にビクトリア州の8つの公共図書館において、オンラインと対面式により実施されました。調査の結果は1,000人以上の回答者からのフィードバックを取り入れたものであるとあります。

調査結果の注目すべき点として以下の内容等が挙げられています。

1. 図書館は人々の場所(people place)であり、多様な人々に利用されている。
2. 図書館は本ありきではあるが、いつもというわけではなく、誰にとってもそうであるというわけでもない。本を借りることが最も一般的な活動である一方で、それ以外にも図書館員の手を借りることなど、図書館での活動にはさまざまな要素がある。
3. コロナ後の図書館はその主な特性を保持しなければならない。図書館がこれまで行ってきたことを引き続き行うことで、コミュニティのコロナ禍からの回復を支援できる。
4. 図書館は単なるサービスポイントにとどまらない。貸出以外にも識字能力の向上、メンタルヘルスとウェルビーイングの支援など重要な役割を果たしていると見なされている。
5. 図書館というものは人によってその意味が異なる。今回の調査では、図書館に対する認識・利用・評価に関し、グループごとの差異が見られた。

2022年2月から3月にかけて、ビクトリア州のすべての図書館で実施される州全体の図書館調査の後、ビクトリア州の公共図書館利用に関する、より広範で包括的な分析が提供される予定です。

Future Public Library Priorities Survey (Public Libraries Victoria)
https://www.plv.org.au/future-public-library-priorities-survey/

FUTURE PUBLIC LIBRARY PRIORITIES SURVEY Summary Report [PDF:46ページ]
https://www.plv.org.au/wp-content/uploads/2021/12/Future-Public-Library-Priorities-Survey-Summary-Report.pdf