英・Jiscら、Pearson社によるデジタル教科書値上げへの懸念を表明

2021年12月21日、英・Jiscらが、教育系出版社大手のPearson社によるデジタル教科書値上げへの懸念を表明しました。

Pearson社が発表したデジタル教科書の500%の値上げに対して、即時に見直すことを求める書簡を送ったと述べています。2021年12月24日時点では、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国図書館情報専門家協会(CILIP)をはじめとした12機関が書簡に署名しています。

主な内容として、以下等が挙げられています。

・500%の値上げは学生の教科書へのアクセスを制限するものであり、また、各機関や図書館が学生にPearson社のコンテンツを提供できなくなる、あるいは提供が遅れることになる。

・今回の即時に実施される値上げは、予算外で大幅なものである。

・少なくとも、値上げのタイミングを次の学年度の開始まで延期し、利害関係者間の十分な協議の上、手頃で持続可能な価格を設定することを要求する。

Jisc and our partner organisations raise concerns about Pearson price increase(Jisc, 2021/12/21)
https://www.jisc.ac.uk/news/jisc-and-our-partner-organisations-raise-concerns-about-pearson-price-increase-21-dec-2021

参考:
英・Jiscら、電子書籍とデジタル教科書への公平で持続可能なアクセスに関する共同声明を発表
Posted 2021年10月7日
https://current.ndl.go.jp/node/44940

教育系出版社大手のPearson社、米国で刊行中の1,500タイトルは今後全て電子版優先で販売することを発表
Posted 2019年7月18日
https://current.ndl.go.jp/node/38618