欧州のSMILESプロジェクト、ベルギー・スペイン・オランダにおけるデジタルメディアリテラシー教育の現状に関する調査報告書を公開

欧州のSMILESプロジェクトは、2021年9月30日付けの発表で、ベルギー・スペイン・オランダにおけるデジタルメディアリテラシー教育の現状に関する調査結果を紹介しています。調査結果は国別にまとめられており、ダウンロード可能です。

SMILESプロジェクトは、フェイクニュースの拡散に対抗する革新的なアプローチの開発・テストを行う国際プロジェクトであり、欧州連合(EU)の支援を受けて行われています。オランダ王立図書館(KB)が主導し、KBを含めベルギー・スペイン・オランダの6組織が協力しています。

発表によれば、3か国におけるデジタルメディアリテラシー教育に関する戦略の多くが政府機関の支援を得ていることが判明した一方、政策の欠如、継続性、個人の単発的な取組への依存など、差し迫った課題が残っていることを指摘しています。SMILESプロジェクトの研究チームは、この課題解決策の一つとして、既存の学校科目にメディアリテラシーに関する活動を組み込むことを挙げています。

Media literacy activities should be integrated in existing school subjects(SMILES, 2021/9/30)
http://smiles.platoniq.net/processes/news/f/121/posts/13

Baseline Study(SMILES)
https://smiles.platoniq.net/processes/output1
※3か国のカントリーレポートを含むSMILESの成果物が掲載されています。

関連:
Young people fighting disinformation in Belgium, Netherlands, and Spain(SMILES, 2021/8/31)
http://smiles.platoniq.net/processes/news/f/121/posts/11

参考:
英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)、オンライン環境でのメディアリテラシーに関する戦略を公開
Posted 2021年7月16日
https://current.ndl.go.jp/node/44446

E2423 – 図書館におけるメディアリテラシー教育のガイド(米国)
カレントアウェアネス-E No.420 2021.09.16
https://current.ndl.go.jp/e2423

CA1966 – 動向レビュー:フェイクニュースと図書館の関わり:米国における動向 / 鎌田 均
カレントアウェアネス No.342 2019年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1966