米国国立公文書館(NARA)、人種差別に関する内部タスクフォースによる推奨事項を公開

2021年6月14日、米国国立公文書館(NARA)が、人種差別に関する内部タスクフォース“Archivist’s Task Force on Racism”による推奨事項を公開しました。

同タスクフォースは、NARAの利用者サービスおよび職場環境における構造的人種差別を把握し、解決策を提案することを目的として2020年に設立されました。職員や外部有識者への照会、採用過程・職場文化・研究者や一般からのNARAの機能に対する認識等の精査を行い、結果をまとめたレポートを2021年4月にNARAの職員向けに公開したとあります。

発表の中では、推奨事項として、少数派のコミュニティに関する記録のデジタル化に焦点を当てるといった研究者・来館者・その他一般向けにNARAが取り組むべきことが紹介されています。また、上級管理職において更に多様な職員を育成・採用するための戦略の策定をはじめとした、現在および将来の従業員のために取り組むべきことが挙げられています。

National Archives Releases Recommendations from Internal Task Force on Racism(NARA, 2021/6/14)
https://www.archives.gov/news/topics/recommendations-from-internal-task-force-on-racism

REPORT TO THE ARCHIVIST [PDF:105ページ]
https://www.archives.gov/files/news/archivists-task-force-on-racism-report.pdf

参考:
北米の都市図書館協議会(ULC)、反人種差別的な公共図書館の管理職のリーダーシップに関する文書を公開
Posted 2021年4月28日
https://current.ndl.go.jp/node/43906

米国図書館協会(ALA)黒人コーカス、「黒人及び有色人種への暴力と差別の増大に対する非難声明」を発表
Posted 2020年6月3日
https://current.ndl.go.jp/node/41124