韓国国立中央図書館(NLK)、VR技術を用いて30年後に実現するだろう図書館の姿を紹介する「未来の図書館特別展」を開催中

韓国国立中央図書館(NLK)が、2021年4月27日から5月31日まで、「未来の図書館特別展 The LIVE Library」を開催中です。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため予約制で行われます。

科学技術の進歩が作る未来の図書館空間とサービスをテーマに企画されたもので、仮想現実(VR)技術を活用した4つのゾーンでの体験を通じて、30年後に実現するだろう図書館の姿を紹介するものです。

最初のゾーン「知恵の風景コーナー」では、図書館のデジタル転換をモチーフに、未来の図書館の姿をメディアアートで表現した「知恵の風景(Wisdom Scenery)」の映像をプロジェクションマッピングの技術を用いて見ることができます。

2つ目のゾーン「VR未来の図書館」は、VRヘッドセットを装着して、未来の図書館空間を「旅行」するもので、図書館中央に位置する巨大なデータセンターや人と対話するロボットといった見慣れない未来の図書館の風景を眺めていると、人工知能(AI)司書が近づいてきて挨拶をし、仮想現実のなかのAI司書とコミュニケーションをとりつつ、ドローンで本を配送したり、ホログラムの本を閲覧できたりします。

3つ目のゾーン「スマートラウンジ」は、キオスクに気分が好みの季節等を入力すると、観覧者の感情的な状態を考慮して、個々人の特性に最適化された図書を推薦するものです。推薦図書の映像を収めた大画面でも観覧客にあわせた多様な切り替えができ、これは未来の図書館がカスタム情報のみでなく、個人に特化したカスタム空間を提供するという予測を表現したものと説明されています。

最後のゾーンでは、NLKが製作した「VR図書館:読書、それ以上」を体験することができます。

2051년 미래 도서관으로 여행을 떠나보세요(2051年未来の図書館に旅立ってみてください)(NLK,2021/4/27)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50603000000.do?schM=view&id=38596&schBcid=normal0302

参考:
韓国国立世宗図書館、人工知能(AI)を用いた図書推薦サービス“FlyBook Screen”を開始
Posted 2020年8月6日
https://current.ndl.go.jp/node/41677

韓国国立中央図書館(NLK)、VR読書体験コンテンツを公開
Posted 2021年1月29日
https://current.ndl.go.jp/node/43130