大学図書館向けプラットフォームにおけるカリキュラム開発支援強化の必要性(記事紹介)

学術情報流通に関連した多様な話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)運営のブログ“The Scholarly Kitchen”に、2021年3月31日付けで記事“Library Vendor Platforms Need a Strategic Reboot to Meet Librarian Curriculum Development Needs”が掲載されています。筆者は大学図書館向け電子コンテンツ関連企業の創設者であるDavid Parker氏です。

同記事では、教科書価格の高騰、ハイブリッドコースやオンラインコースの増加、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受けて、カリキュラム開発における大学教員と図書館員との関わりは大きく加速したとしています。

その一方、大学図書館向けベンダーは「研究と学習」の支援という役割を掲げるものの、実際の主眼は学習ではなく研究に置かれているとしています。現状の大学図書館向けプラットフォームでは、カリキュラム開発の支援機能が不足しているとし、戦略的再構築の必要があることを指摘しています。その上で、オープンアクセス戦略、コンテンツ戦略、学習の焦点(Learning focus)という3つの視点から、カリキュラム開発支援のためのプラットフォーム戦略の例を示しています。

Guest Post — Library Vendor Platforms Need a Strategic Reboot to Meet Librarian Curriculum Development Needs(The Scholarly Kitchen, 2021/3/31)
https://scholarlykitchen.sspnet.org/2021/03/31/guest-post-library-vendor-platforms-need-a-strategic-reboot-to-meet-librarian-curriculum-development-needs/

参考:
米・SPARCが組織する“OER Discovery Working Group”、オープン教育資源(OER)の発見可能性を高めるためのメタデータのフレームワークを提案した文書を公開
Posted 2021年3月15日
https://current.ndl.go.jp/node/43543

大学のシラバスを収集・分析する団体Open Syllabus、ウェブサイトの更新を発表:オープン教育資源(OER)を評価するためのツールを公開
Posted 2021年2月17日
https://current.ndl.go.jp/node/43300