組織IDに関するイニシアティブROR、2020年の年次報告書を公開:RORが作成した初めての年次報告書

組織IDに関するイニシアティブRORは、2021年3月23日付で公開したブログ記事の中で、2020年の活動に関する年次報告書を作成したことを発表しました。RORによる年次報告書の作成は今回が初めてとなります。

RORはブログ記事の中で、自身の取組みの大きな特徴として、オープンリサーチの基盤となる他のイニシアティブ等との協調的な性質を挙げ、目標を達成するためには他の組織・イニシアティブと共通の性質・基準の下で運営していることを示す必要があることを指摘しています。RORはそのような背景に基づいて、研究コミュニティを支援するオープンな学術インフラの責任ある運営・維持に関するガイドライン“Principles of Open Scholarly Infrastructure”(POSI)へ2020年12月に署名するとともに、自身の活動内容を紹介する年次報告書の作成を行いました。

RORによる初めての年次報告書は、2020年の自身の活動を振り返るとともに、2021年以降の活動について展望する内容です。また、2020年11月に実施し、今後も年に1回行う予定の研究コミュニティ向けのアンケート調査の結果も掲載されています。2020年の同調査には北米・欧州を中心に全世界から179件の回答が寄せられ、RORの支援や統合に関心を持つ多様なステークホルダーの存在が示されるとともに、継続的な関与や採用における課題と機会が明らかになった、としています。

RORによる2020年の年次報告書の全文は、zenodoからダウンロードすることができます。

ROR’s 2020 Annual Report: A ROR-port on the past year and a look to what’s next(ROR,2021/3/23)
https://ror.org/blog/2021-03-23-ror-annual-report/

Research Organization Registry Annual Report 2020(zenodo,2021/3/24)
https://doi.org/10.5281/zenodo.4620044

関連:
Aligning ROR with the Principles of Open Scholarly Infrastructure(ROR,2020/12/16)
https://ror.org/blog/2020-12-16-aligning-ror-with-posi/

The Principles of Open Scholarly Infrastructure
https://openscholarlyinfrastructure.org/

What (and Who) Is the ROR Community?(ROR,2020/11/11)
https://ror.org/blog/2020-11-11-who-is-the-ror-community/

参考:
CA1976 – 組織IDの動向−RORを中心に / 中島律子
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1976