国立台湾博物館による認知症患者のための取組「博物館処方箋」と実務ガイドの公開(記事紹介)

台湾の聯合新聞網による2021年3月15日付けの記事で、国立台湾博物館による「博物館処方箋」実務ガイドの公開が紹介されています。

「博物館処方箋」は「社会的処方」(social prescribing)の一種であり、認知症患者に博物館での文化活動を通じたケアを提供します。台湾では、台北市立聯合医院と国立台湾博物館との協力により、2019年から同医院の医師による処方が開始されています。

今回公開された実務ガイドでは、「博物館処方箋」を行う上での実務上の留意点のほか、台湾内外の「博物館処方箋」に関する取組の沿革や、英国・オーストラリアの博物館・美術館におけるケーススタディ、国立台湾博物館での実施例等がまとめられています。

記事によれば、今後実務ガイドに寄せられたフィードバックを踏まえ、台湾初となる「博物館処方箋」参考書の出版が予定されています。

社交處方箋 台博館將出參考書幫忙治失智(聯合新聞網, 2021/3/15)
https://udn.com/news/story/7266/5317997

博物館處方箋實務手冊(国立台湾博物館, 2021/2/17)
https://www.ntm.gov.tw/information_276_123389.html
※国立台湾博物館による「博物館処方箋」実務ガイド公開のお知らせです。実務ガイドの電子ファイルが掲載されています。

関連:
臺博館與北市聯合醫院跨界合作共推「失智友善博物館處方箋」(国立台湾博物館, 2019/5/7)
https://www.ntm.gov.tw/information_276_98841.html
※国立台湾博物館と台北市立聯合医院との協力による認知症患者への「博物館処方箋」開始のお知らせです。

参考:
E2019 – 認知症にやさしい図書館ガイドライン
カレントアウェアネス-E No.346 2018.05.17
https://current.ndl.go.jp/e2019