マイクロフィルム資料の適切な廃棄の実施にあたって注意すべきこと(記事紹介)

2021年3月15日付で、米・テキサス州立図書館・公文書館委員会(TSLAC)の記録管理(Records Management)部門 “State and Local Records Management Division”(SLRM)のブログ“The Texas Record”に、マイクロフィルム資料の適切な廃棄の実施にあたって注意すべきことを解説した記事が掲載されています。

同記事では、マイクロフィルム資料をコレクションから廃棄する際に、注意すべき点として、以下の3点について解説しています。

・自機関で廃棄、外注のどちらの場合であっても、資料の引き取り先・廃棄場所や手段・廃棄前の準備・廃棄のために使用する機材などについての手続きが定められていることを確認する。外注する場合には、受注業者が州政府機関・地方自治体の定める規則に準拠していることも確認する

・廃棄前の準備として、監査・情報公開法による要請等の対象ではないこと、廃棄記録に十分な情報が含まれていることなどを確認する。廃棄の実施に当たっては、焼却・所定の大きさ以下への細断等の方法により、記録が復元できないことを保証する

・機密情報流出阻止の保証、廃棄済資料の速やかな特定、訴訟リスクの防止等のため、自機関で廃棄、外注のどちらの場合でも、日付等が記載された廃棄の一連のプロセスを記録に残す。外注した場合には、証明書が提出されていることを確認する

Microfilm Destruction Tips(The Texas Record,2021/3/15)
https://www.tsl.texas.gov/slrm/blog/2021/03/microfilm-destruction-tips/

参考:
E845 – 環境にも,財布にも嬉しい図書館資料除籍法(米国)
カレントアウェアネス-E No.137 2008.10.15
https://current.ndl.go.jp/e845

東京大学経済学図書館・経済学部資料室、マイクロフィルム保存のためのガイド資料を公開
Posted 2015年4月30日
https://current.ndl.go.jp/node/28394

CA1975 – オルタナティブな情報を保存する:統計不正問題からこれからの図書館を考える / 福島幸宏
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1975