World Wide Web Consortium(W3C)、“EPUB Accessibility 1.1”の作業草案を公開

2021年2月23日、World Wide Web Consortium(W3C)のEPUB 3ワーキンググループが、“EPUB Accessibility 1.1”の作業草案を公開しました。

“EPUB Accessibility”は、EPUB出版物のアクセシビリティに関して、コンテンツとメタデータの要件を定めています。“EPUB Accessibility 1.0”からの主な変更点としては、メディア・オーバーレイ(media overlays)への準拠を推奨事項から要件に変更したこと、一部を除きWCAG2.0からWCAG2へと参照先を変更したこと等が挙げられています。

また、発表によると、あわせてアクセシビリティ要件に対応するための技術に関する文書“EPUB Accessibility Techniques 1.1”も公開されています。

ワーキンググループは、GitHub上でのコメントを求めています。

FIRST PUBLIC WORKING DRAFT: EPUB ACCESSIBILITY 1.1(W3C, 2021/2/23)
https://www.w3.org/blog/news/archives/8923

EPUB Accessibility 1.1(W3C)
https://www.w3.org/TR/2021/WD-epub-a11y-11-20210223/#change-log

EPUB Accessibility Techniques 1.1(W3C)
https://www.w3.org/TR/2021/NOTE-epub-a11y-tech-11-20210223/

参考:
CA1796 – 動向レビュー:次世代DAISY規格と電子書籍規格EPUB3 / 濱田麻邑
カレントアウェアネス No.316 2013年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1796

米・ミシガン大学出版局、大学出版局として初めてBenetech社による電子書籍のアクセシビリティ検証プログラム“Global Certified Accessible™”の認証を取得
Posted 2021年2月12日
https://current.ndl.go.jp/node/43263

E2280 – 電子書籍サービスのスクリーンリーダー対応状況について
カレントアウェアネス-E No.394 2020.07.09
https://current.ndl.go.jp/e2280