米・Educopia Institute等のプロジェクト“Next Generation Library Publishing”、学術情報流通に関わるオープンソースのツールやサービスをカタログ化した“SComCat”を公開

2021年1月26日、米国のMLAおよびその他の文化資源保存機関の連携促進を目的とする非営利組織Educopia Instituteは、学術情報流通に関わるオープンソースのツールやサービスをカタログ化したウェブサイト“Scholarly Communication Technology Catalogue(SComCat)”が公開されたことを発表しました。

SComCatは、Educopia Instituteを中心としたオープンソースの出版インフラの開発・統合プロジェクト“Next Generation Library Publishing”の一環として、プロジェクトパートナーであるオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)や、デジタル分野の高等教育・研究等に関するコンサルタント会社Antleaf社が共同開発しました。学術情報流通に関わるオープンソースのソフトウェアと主要な運用中のサービスを含む情報技術をカタログ化し、ナレッジベースとして提供しています。開発の目的については、これらの情報技術の機能、組織モデル、依存関係、標準規格の採用状況、普及状況などの概要を提供し、ユーザーの意思決定の支援を行うことである、と説明しています。

SComCatには、生産・評価・出版・普及・保存・再利用の学術情報流通のライフサイクルのうち、1つ以上の機能を支援するツール・プラットフォーム・規格などが収録されています。2019年7月にカナダのサイモンフレーザー大学が発表したオープンソースの出版ツール・プラットフォームの概要に関する報告書“Mind the Gap”をはじめ、既存のリソースに基づいて構築されました。

NGLP Releases “Scholarly Communication Technology Catalogue (SComCat)” (Educopia Institute,2021/1/26)
https://educopia.org/nglp-scomcat/

SComCat
https://www.scomcat.net/

関連:
Mind the Gap
https://mindthegap.pubpub.org/

参考:
米・Educopia Institute、学術出版インフラ開発プロジェクト“Next Generation Library Publishing”の価値観・原則のフレームワークと評価チェックリストの草案を公開
Posted 2020年9月3日
https://current.ndl.go.jp/node/41917

米・Educopia Instituteを中心としたオープンソースの出版インフラ開発・統合プロジェクト“Next Generation Library Publishing”がArcadia基金から220万ドルの助成を獲得
Posted 2019年9月3日
https://current.ndl.go.jp/node/38932

E2255 – 分散型のオープンな出版フレームワーク“Pubfair”
カレントアウェアネス-E No.390 2020.05.14
https://current.ndl.go.jp/e2255