SPARC Europe、2021年から2024年までの次期4年間に関する新戦略を発表

2021年1月28日、SPARC Europeは、2021年から2024年までの次期4年間に関する新戦略を発表しました。

SPARC Europeは次期4年間について、公平、多様で持続可能なオープンサイエンス・オープンエデュケーションのエコシステム開発に中心的に取り組むことを表明し、次のような項目を新戦略の目標に掲げています。

・欧州におけるオープンアクセス・オープンスカラシップ・オープンサイエンス・オープンエデュケーションに関するポリシーの確立に努め、可能な限り全体の調和を図る
・研究・教育の場面で「オープン」に向けた流れを推進する
・研究・教育リソースが広く公開・共有されることを願う全ての人がより良い方法で実現できるように、「オープン」の利益が公平に甘受されるように努める
・オープンリサーチ、オープンエデュケーションの成果公開において多様性を促進する
・オープンリサーチの報酬とインセンティブのあり方を再考し、公的資金の助成を受けた研究の影響力を向上させる
・「オープン」を支えるインフラストラクチャーやサービスのエコシステムの持続を支援する

SPARC Europeはこれらの目標に沿って、オープンサイエンス・オープンエデュケーションの展開を注視し優れた実践や経験を共有すること、FAIR原則の実施を推進すること、研究・教育リソースの再利用の機会と影響力を高めるため著作権とオープンライセンスに関する慣習の見直しを進めること、「オープン」に関する取り組みへインセンティブを与える方法を特定し促進すること、オープンサイエンスに関するインフラを維持しつつそのための資金調達の方法を模索すること、を通して新戦略の実現を目指す、としています。

SPARC Europe publishes new strategy 2021-2024(SPARC Europe,2021/1/28)
https://sparceurope.org/newstrategypublished/

SPARC Europe’s strategic plan 2021-2024(SPARC Europe)
https://sparceurope.org/who-we-are/about-us/our-strategy/

参考:
SPARC Europe、欧州のオープンサイエンスのインフラの現状に関する調査レポートを公開
Posted 2020年11月4日
https://current.ndl.go.jp/node/42426

E2346 – 著作権とライセンスからみるオープンアクセスの現況
カレントアウェアネス-E No.406 2021.01.14
https://current.ndl.go.jp/e2346

E2309 – 欧州の大学図書館等のオープンエデュケーションへの関与状況
カレントアウェアネス-E No.399 2020.10.01
https://current.ndl.go.jp/e2309

CA1469 – 拡大するSPARC―SPARC EuropeやSPARC Japanへの流れ― / 井上雅子
カレントアウェアネス No.273 2002.09.20
https://current.ndl.go.jp/ca1469