オンライン授業でカメラに向かうことに気後れする学生への6つのアドバイス(英国)(記事紹介)

2021年1月21日付で、英国のウォーリック大学図書館は、同館のブログ“The Study Blog”掲載の記事として、“On the record: dealing with camera shyness in the world of online lectures”を公開しました。

同記事は、英国において新型コロナウイルス感染症の流行に伴うロックダウンにより、少なくとも2月半ばまではオンライン授業が継続する見込みであることを受けて作成されました。内向的であったり不安を抱えていて、カメラに向かってオンライン授業で受け答えすることにストレスを感じる学生に、ストレスを軽減するための以下の6つのアドバイスを行う内容です。

1) オンライン授業受講のための専用スペースを用意する
ベッドの中などの快適な空間がストレスと結びつかないように、オンライン授業を受講する時には自室の勉強机など決まった場所で受講するようにする。特定のタスクの実行のために決まった場所を確保するのは、心理学的にもよいことであるとされる。

2) ストレス解消用の玩具を手元に用意しておく
オンライン授業で長時間集中力を維持することは難しいので、ハンドスピナーやストレスボールを手元に置いておき、必要に応じて緊張をほぐしながら集中力を持続させる。

3) 呼吸を整える
呼吸を整えて心拍数を下げることはパニックに陥りそうな場合全般に有効である。効果を上げるためには、授業の開始前や、マイクをミュートにしてカメラをオフにしているときなど、気持ちの落ち着いた状態で行うことが重要である。

4) 自分の感情を手元に書き留める
自分の感情を紙の上に書き留めることは、不安の管理に当たってよいことであるとされる。不安な感情を明確に表現すると、心の中で思っているよりも小さく見えるものである。また緊張を紛らわせる効果もある。授業時間中には気が散るのでやりづらいかもしれないが、授業の開始前に行っておくと、リラックスした気持ちで授業に臨むことができる。

5) いつもよりも身だしなみを整えて授業に臨む
オンライン授業プラットフォームの画面に映る自分の顔には、誰もが気後れを感じている。せっかくなので新しい服装や髪型で身だしなみを整えてカメラ映りが気にならなくなれば、気分良く授業を受けることができるだろう。

6) ストレスを抱えきれないのであれば相談する
カメラに向かって授業を受けるストレスに堪えきれないのであれば、授業の担当教員等に相談する。教員等のスタッフは、前例のない時代に学生が多くの不安を感じていることを理解しており、可能な限り不安な気持ちを取り除きたいと考えている。カメラをオフにする、会話の代わりにチャットを使う、などの対案を提案してくれるかもしれない。

On the record: dealing with camera shyness in the world of online lectures(The Study Blog,2021/1/21)
https://studyblog.warwick.ac.uk/2021/01/21/on-the-record-dealing-with-camera-shyness-in-the-world-of-online-lectures/

参考:
英国の大学図書館における学生のメンタルヘルス・良好な精神状態への支援:新型コロナウイルス感染症の拡大以前との比較(文献紹介)
Posted 2020年10月19日
https://current.ndl.go.jp/node/42295

オンライン会議で活発な議論を促すためのヒント(記事紹介)
Posted 2020年10月26日
https://current.ndl.go.jp/node/42346