米・OverDrive社、公共図書館および学校における電子書籍貸出が前年比33%増加したと発表:新型コロナウイルス感染症感染拡大等の影響

2021年1月7日、米国のOverDrive社が、同社が提供するサービスで、2020年の公共図書館および学校における電子書籍貸出件数が、2019年と比べて33%増加したことを発表しました。新型コロナウイルス感染症感染拡大、社会正義、リモート学習を増加の背景として挙げています。

発表によると、公共図書館および学校における2020年の貸出件数は合計で4億3,000万件でした。また、社会情勢の影響から先住民や有色人種等に関する書籍や社会的に疎外されたコミュニティの所属者によって書かれた書籍の貸出が、前年比で165%増加しています。加えて、リモート学習等により、子どもやヤングアダルト向けのフィクション・ノンフィクションが増加したこと等が指摘されています。

33% Growth for Digital Books from Public Libraries and Schools in 2020 Sets Records(OverDrive, 2021/1/7)
https://company.overdrive.com/2021/01/07/33-growth-for-digital-books-from-public-libraries-and-schools-in-2020-sets-records/

参考:
株式会社メディアドゥ、学校・学校図書館向けに電子図書館緊急導入支援キャンペーンを実施
Posted 2020年5月12日
https://current.ndl.go.jp/node/40927

株式会社メディアドゥ、「電子図書館緊急導入支援キャンペーン」の対象を公共図書館にも拡大
Posted 2020年5月29日
https://current.ndl.go.jp/node/41074

図書館流通センター(TRC)が提供する電子図書館サービスの2020年5月貸出実績が前年同月比526%に増加:新型コロナウイルス感染症拡大による公共図書館の休館等の影響
Posted 2020年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/41260

CA1978 – 動向レビュー:米国での電子書籍貸出をめぐる議論 / 井上靖代
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1978