韓国科学技術情報研究院(KISTI)、ブロックチェーンを活用したオープンピアレビューシステムの開発を発表

2020年12月8日、韓国科学技術情報研究院(KISTI)が、ブロックチェーンを活用したオープンピアレビューシステムの開発を発表しています。

ブロックチェーン技術を論文投稿システムに適用することで、既存の商業出版社体制による学術出版の閉鎖性に起因する利益相反および非効率性を画期的に改善することができるようになったと説明されています。

同システムは、科学技術情報通信部と情報通信企画評価院によるブロックチェーン融合技術開発支援事業を通じて、KISTIとSmartM2M社・江原大学校等が共同で2年間研究開発した成果です。幅広い査読者の管理や知識基盤システムを通して、最適な査読者を推薦する機能も備えており、学術誌の編集者が査読者を探す際に役立つとしています。

KISTIでは、同システムを、Scopusに搭載されている学術誌Journal of Information Science Theory and Practiceで試験適用した後、他の学術誌に拡大していく計画であるとしています。

KISTI, 블록체인 활용 개방형 동료심사 시스템 개발 (KISTI、ブロックチェーン活用オープンピアレビューシステム開発)(KISTI,2020/12/8)
https://www.kisti.re.kr/promote/post/news/5094

参考:
E2012 – 学術コミュニケーションにおけるブロックチェーンの可能性
カレントアウェアネス-E No.344 2018.03.22
https://current.ndl.go.jp/e2012

ブロックチェーン技術によるピアレビュー支援検証プロジェクトにウェルカム・トラストとKarger社が参加
Posted 2018年9月20日
https://current.ndl.go.jp/node/36685

韓国国会図書館、ブロックチェーン技術を基盤とした「国家学術情報ニューラルネットワーク構築プロジェクト」を提案
Posted 2018年5月25日
https://current.ndl.go.jp/node/36053

独・Max Planck Digital Library、学術コミュニケーションにおけるブロックチェーンプラットフォームの利用拡大のためARTiFACTSと提携
Posted 2019年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/38378

※タイトルを修正しました(2021/8/2)