CHORUS、GetFTRを利用してオープンリサーチの監査プロセスを強化

2020年12月3日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアチブCHORUSは、GetFTR(Get Full Text Research)を利用してオープンリサーチの監査プロセスを強化したことを発表しました。

GetFTRは、研究者が必要とする出版済学術論文への迅速なアクセス提供を目的として、2019年12月に立ち上げが発表された無料のソリューションです。米国化学会(ACS)・Elsevier社・Springer Nature社・Taylor & Francisグループ・Wiley社といった主要な学術出版社の資金提供を受けて開発されています。

CHORUS では、公的助成を受けた論文・会議予稿集の出版社版(version of record)又は著者最終稿(Accepted Manuscripts)について、加盟出版社のウェブサイト上での公開状況を監視しています。GetFTRのAPIを利用することで、出版社からデータを収集しチェックを行う作業のさらなる自動化を行っています。

CHORUSのエグゼクティブ・ディレクターであるHoward Ratner氏のコメントも掲載されており、GetFTRの利用によって、出版社ウェブサイトのHTMLを参照せずにCHORUS側のレコードと出版社のアクセスコントロールシステムとの迅速な照合が可能となったと述べています。

CHORUS now using GetFTR to support open research compliance for publicly funded research(CHORUS, 2020/12/3)
https://www.chorusaccess.org/chorus-now-using-getftr-to-support-open-research-compliance/

参考:
CA1959 – CHORUSダッシュボード・サービスと千葉大学附属図書館での取り組み / 高橋 菜奈子, 千葉 明子
カレントアウェアネス No.341 2019年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1959