アウグスブルク州立・市立図書館(ドイツ)、同館の所蔵する17世紀以前に作成された手稿譜約80点のデジタル化事業を開始

2020年10月29日、ドイツのアウグスブルク州立・市立図書館(Staats- und Stadtbibliothek Augsburg)は、2020年11月から同館の所蔵する17世紀以前に作成された手稿譜(Musikhandschriften)約80点について、デジタル化事業を開始することを発表しました。

同館の手稿譜のデジタル化は、ドイツ研究振興協会(DFG)の2年間の助成の下、バイエルン州立図書館(BSB)との共同により、包括的な音楽学上の資料整備とインターネットを通した資料の無料提供を目的とするプロジェクトとして実施されます。このデジタル化事業では、オンライン目録の作成や、最新のサーモグラフィー技術による「透かし(Wasserzeichen)」も含めた高品質な原資料のスキャンが行われます。

1537年に設立されたアウグスブルク州立・市立図書館の所蔵する手稿譜は、その多くが市内の修道院や神学校に由来し、ルネサンス期のフッガー家によるコレクションの中でも重要な位置を占めた資料群です。所蔵コレクションには、当時の作曲家オルランド・ディ・ラッソによる合唱曲の豪華な装飾の施された大判の楽譜などが含まれています。

Augsburger Musikhandschriften online(Staats- und Stadtbibliothek Augsburg,2020/10/29)
https://www.sustb-augsburg.de/article/augsburger-musikhandschriften-online/

Musik-Schätze der Staats- und Stadtbibliothek Augsburg werden digitalisiert(BSB,2020/10/29)
https://www.bsb-muenchen.de/article/musik-schaetze-der-staats-und-stadtbibliothek-augsburg-werden-digitalisiert-3870/

参考:
バイエルン州立図書館、生誕200年を迎えたメンデルスゾーンの全作品の楽譜(デジタル版)を公開
Posted 2009年4月17日
https://current.ndl.go.jp/node/12620

※記事タイトルと本文の一部を修正しました(2020/11/9)